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2011年05月22日

「南から見た縄文」8~共認時代をリードする北欧フィンランドと、その起源の秘密

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こちらからおかりしました。
北欧に位置するフィンランド。最近ではフィンランドメソッドとよばれる教育法が有名になったりしていますが、一般的にはあまり知られていない国ですね。私が子供のころ、スキージャンプのニッカネン選手が有名になりました。日本語チックでなんだか可笑しな名前だなと思ったのを覚えています。
実は、フィンランド語には日本語とよく似た発音の単語がたくさんあるそうです。(以下日本語のようなフィンランド語単語より引用)
suu(すう、と読む)口の意味
saa(さあ)天気の意味
ikuna(いくな) 窓のこと
paa(ぱあ) 頭の意味
vaaka(ばあか) 秤
aho(あほ)森の中の開けた空間
nainen(ないねん)女性
もちろん意味はぜんぜん違いますが、母音がたくさんあるし日本語とよく似た響きがする気がします。これってただの偶然?
南方スンダランド出自の民族を探索し縄文の心、本源性に迫るシリーズ。今回は北欧フィンランドを扱います。なんで北欧なのか、縄文追求じゃないのか?という突っ込みが聞こえてきそうですが、最後まで読んでいただけばなるほど!と言っていただけると思います。(彼らははるか彼方からやって来たんです。)
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■共認時代をリードする現象、潮流を生み出しているフィンランド
北欧の小国フィンランド、実は、私たち日本人から見ても、共認時代を先んじているなと感じさせる現象、潮流を生み出しています。福祉国家の一角にあり、豊かさを実現し貧困は消滅しているというのはありますが、それ以上に、欧州の中にありながら、共同体的な何かを持っているように感じられますね。
いつもの縄文ブログと違い、まずは現代の事例からです。

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こちらからお借りしました
①共認時代の新しい活力を顕在化させ、市場を越える万人協働の可能性を示した「リナックス」を生んだ国
リナックスは1991年にフィンランドのヘルシンキ大学のリーナス・トーバルス氏が開発したOS。フリーソフトウェアとして公開され、学術機関を中心に広く普及しており、企業のインターネットサーバとしても多く採用されている。リナックスは基本ソフトの中身をネット上に公開した事によって、それを使った様々な追加や改良が可能になり、研究者から学生までが幅広く参加して今やWindowsを凌ぐまでに進化してきました。
リナックスは間違いなくコンピュータの世界での成功事例なのですが、これが意味するところは、その世界の話にとどまりません。
一般のひとが(お金や地位のためでなく)みんな、社会のためにいいものを作りたいと結集することでマイクロソフト(企業≒利益追求の存在)を脅かすようになった。
これは、それまでの私権社会では考えもつかなかったことです。私権追求の時代から共認充足の時代への移行を表す象徴的な大事件ではないでしょうか。つまり、人々の新しい活力源を明確に示し、さらに、全く新しい生産関係を示したということです。

インターネット上に公開されたOSをめぐって、多くの人々が改良を重ねた結果、windowsを脅かす存在となった。彼らはお金のためにやっているのでなく、やりがいや評価されることを活力源としていたのでしょう。もちろん、その気になれば巨大な利益を生むことも可能ですし(その場合も依然として彼らの活力源はやりがいや評価です)、企業の側も、このような能力と活力の結集の場を、もはや無視できなくなっており、場合によっては提案力において負けていくかもしれません。
るいネットより

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さらにもう1事例。

②共認原理にたってチームや組織を活性化するプログラム、フィンランド発「リチーミング」
現代、日本を始め先進国では、人々の活力をもはや引き出せなくなった私権システムに代わる、新しい組織論、チーム活性化の方法が模索されています。多くのケースが、旧い観念に絡めとられ「個人の成果」を競わせるとか、共認時代の活力源を封じ込める結果になっているのではないかと思われます。
紹介するフィンランド発の「リチーミング」は共認原理にたって、組織やチームを活性化するという点で、非常に面白い試み、成果だと思います。

「リチーミング」とは、フィンランドの精神科医ベン・ファーマン氏と社会心理学者のタパニ・アホラ氏の二人によって、1990年代前半に開発された問題解決・チーム再構築のためのプログラムのこと。
当初は問題を抱えた子どもたちを対象にした「キッズスキル」として開発・導入が進められた。しかし、次第に大人にも応用できることがわかってきて、企業組織の再活性化に利用できるようにしたものがリチーミングである。
プレジデント・フィンランド式チーム活性化プログラムより引用

そしてその効果の程は、

90年代前半のフィンランドといえば、隣国・ソ連の崩壊の影響で大不況に突入し失業率は2ケタ台へと悪化していた。それが90年代後半から徐々に好転。2001年に世界経済フォーラムの国際競争力ランキングで初めてトップに躍り出てからは上位10カ国の常連になる。失業率も1ケタ台で落ち着き、まさに様変わりの状況である。
その過程で多くのフィンランド企業で活用されたのがリチーミングであった。代表例が通信機器メーカーのノキアで、グループ再編にともなうチームワークの強化に利用されている。また、フィンランド航空、フィンランド国際郵便などでも活用され、「フィンランド企業の人材開発担当者でリチーミングのことを知らない人はいない」(同国IT企業関係者)といわれる。つまり、フィンランド経済復興の“縁の下の力持ち”といってもよい存在なのだ。
プレジデント・フィンランド式チーム活性化プログラムより引用

ドイツなど外国の大企業も注目しているとのこと。具体的なプログラムはこちらを参考にしてみて下さい。ざっと見ると「自己啓発」とよく似た部分も見受けられますが、すべての過程がチームで共有する共認過程であるところが決定的に異なり重要な所と思われます。

翻って考えてみると、これまで日本企業の現場における人材の再活性化では、コーチングが重んじられてきたように思える。しかし、コーチングの対象はあくまでも個人であり、そこにおいてチーム全体の方向づけは行われない。
個人とチーム全体のモチベーションアップをうまくリンクさせ、問題解決(⇒実現へ)という一つの方向へ導いていくリチーミング。いま、そこに可能性を感じ始めた人は少なくないのではないか。
プレジデント・フィンランド式チーム活性化プログラムより引用

これら2つの事例は小さな事例に見えますが、深く洞察すれば世界の大きな共認収束の意識潮流、可能性収束先の変化を示す、着目すべき事例だと思います。それがこの北欧の小国、フィンランド発で起こっている。(他にもフィンランドメソッドと言われる教育法も時代にフィットした新しい教育法といわれますね。)
■フィンランド人はどこからきた?その起源は?
さて、いつもの縄文ブログのように歴史追求に戻ります。
このような共認時代の最先端の適応態を生み出しているフィンランド人、彼らはいったい何者なのでしょう。その出自、歴史は?
①フィンランドは東方からやってきたウラル語族、アジア系の民族
現在は北欧にいるフィンランド人は、なんと、アジア出身の民族なのです。言語的にはウラル語族というグループに属し、文法は基本的に日本語と同じタイプの膠着語です。
アジアとヨーロッパ境界、ウラル山脈あたりにもともと居住していたとされています。
ウラル語族の仲間にはハンガリー人がいますが、こちらは10Cに東方からハンガリー平原へと移った遊牧民族です。
一方のフィンランド5000年前には現在の居住地に到達していたようですから、北方の僻地ゆえ、本格的な戦争に巻き込まれることなく共同体的な民族性を保持したのではないかと推測されます。(このあたりは日本人に近い歴史をもっていると言えるかもしれない。)
それ以前の歴史は、ほとんど分かっていなかったのですが、遺伝子研究の分野からびっくりするような答えが出てきました。
②フィンランド人は、Y遺伝子Nタイプ、なんと東南アジア≒スンダランド出自の民族(南方モンゴロイド)
最近、Y遺伝子の研究によって民族の移動ルートがかなり解明され、それぞれの民族の出自が明らかになってきています。そのなかで、フィンランド人を含むウラル語族はNというタイプ属し、なんと!! 彼らは1.5万年前には東南アジア≒スンダランドにいたということが分っています。(おそらくバイカル湖あたりを経由して北欧に来たと思われる。)縄文人と同時期にスンダランドにいたかもしれないということですね。
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また、言語学においても、フィンランド語(ウラル語族)は太平洋に広く分布するオーストロネシア語族(インドネシア人やポリネシア人などスンダランド出自の民族参照)の一部と非常に近い関係にあると結論付ける言語学者も出ているようです。こちらを参照
Y遺伝子研究と言語学の両面からスンダランド出身(南方モンゴロイド)であることが明らかになりつつあるということですね。事実は小説よりも奇なり。驚きです。と同時に、彼らが生み出す共認時代の可能性の基盤は、ここにあるのかもしれないと感じます
もちろん現在は、混血も進み、ヨーロッパの文化圏にありますから今後どこまで共同体的な民族性を維持するかは分りませんが、南方モンゴロイドや、さらに日本人の可能性も再確認できた気がしますね。
ところで冒頭で、日本語とフィンランド語の発音がよくにているという話を、冗談半分でしました。結論としては、日本語、ポリネシア語、そしてフィンランド語ともスンダランド起源の母音語族。それで音韻体系が近く、よく似た発音をするということのようですね。偶然ではありませんでした!!

投稿者 fwz2 : 2011年05月22日 List  

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コメント

非常にしっくりくる分析です。特に下の部分が・・。
>これは、弥生人が渡来するときに、男性のみではなく、女性も一緒にやってきたことを示しています。
ボートピープルだから男ばかりで来るわけはないでしょう。
普通逃げ出す時に真っ先に出すのは女性と子供ですよね。
もちろん先発隊として男が行った後でしょうが。
ただ、「遅々として進まなかった」という部分はどうでしょうか?受け入れ体質の縄文人故に縄文人の方から歩みより歓待したのではないでしょうか?これは想像ですが。

投稿者 tano : 2011年11月17日 01:25

私的妄想:
急激な、寒冷化と海岸線の前進により、
大陸逃亡奴隷の弥生人が入植した平野部に、縄文人はいなかった。
古来栄えた縄文人の、海上貿易網と河川貿易網は、細々続いていた。
内陸部の縄文人は、弥生人より自由で豊かだった。
弥生人の村が出来ると、縄文人との交易が栄えた。
持ちつ持たれつの関係の中から、それぞれの文化と価値観がゆっくり融合して行った。
でも結局は、稲作による経済至上主義が日本全土を席捲してしまった。大陸からの外圧を無視できなくなったのだろう。

投稿者 菁莪翁 : 2012年3月20日 15:35

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