| メイン |

2020年10月22日

縄文体質は未来を拓く(番外編)BIは私権社会を変える、そのきっかけは男女関係の変化

今回はベーシックインカム(BI)と性の関係を考えていきます。
非常に繋がりにくいので、一旦現状の性の状況と近未来の性を予測する事から始めます。

★先の記事で書きましたが、日本人の性捨象の意識は全世界でダントツに高い。
セックスレスは1980年以降年々高まり、結婚して子供を作って以降はほぼセックスレスという夫婦が常態化、さらに独身でも20代、30代の童貞、処女率は年々高まり、最近のデーターでは20代前半でも6割が童貞、処女という割合。さらに現在の小中学生に至っては性はキモイという意識まで進み、性は単にタブーなだけではなく、忌み嫌うもの、取り入れたくないものに変化してきています。このままのペースで性捨象が進めばその行きつく先は少子化から人類滅亡へとこの先100年もすれば一気に進んでいく可能性すらあります。この傾向は私権社会の歴史の浅い日本人が先行して進んでいるだけで、世界中おそらく同様の傾向が訪れるはずです。

 にほんブログ村 歴史ブログへ

★★しかし一方で、新しい可能性として以下のような現象が進んでいます。
ひとつは熟年離婚。子供を育て上げた核家族はその役割を終え、女性の方から三行半が付きつけられ、50代、60代での離婚は急速に増えていっています。同時に離婚した女性がセフレ関係を求め、愛のない性、しがらみのない性、性を単に楽しむ関係が増えていっています。一方で若い男女はセックスレスではありますが、互いに寄り添う関係として性が再生しています。つまり自分本位の自我の性から相手と融合する本源の性へ転換していると見る事もできます。
熟年のセフレに対してソフレ(添い寝フレンド)という言葉も生まれています。彼らに直接聞くと、彼女といると(彼氏といると)安心する、癒される、そういう言葉が出てきます。相手をモノにして終いという私権社会の性が転換しつつある。
また最も大きな変化がこの間の女共認の進行です。いい悪いは別にして女同士の話のネタの為に男と付き合うなどという逆転現象も起きています。或いは目立つ、きれい、かわいいと女共認の中で生きづらい、いじめがあるという現象もあります。言い換えれば女共認をうまく生み出す事が女たちの最も大事な関心事になっているのです。
女は古来から集団で女共認を作り、それを充足母体として集団を作ってきました。男女の関係よりはるかに重要でかけがえのないのが女共認であり、井戸端会議も含めその為の空間でした。私権社会の一対婚はその関係を寸断し、女を家庭に、企業に、個人に封じ込めそれ故に元来持っている女の太陽としての特性はどんどん薄れていきました。しかし今、それが女共認を軸に再生しつつある。もちろん健全な生産―生殖が一体となったかつての日本の共同体のような形ではないにせよ、女が女同士で集まり、共認域を産み出している。

これらいくつかの場面で性と女のあり方が変化してきている。息苦しい先の見えない性捨象の世界から新しい性に変化しつつあるのです。

★★ BIがなぜこれらを後押しするかを次に考えてみます。
まず、働かなくても一定の収入が入る環境、これは既に愛情も協働関係も薄れ、生活の為だけにやむを得ず夫婦生活を続けている女性にとっては朗報です。この制度が将来的に安定して続くのであれば、第2の人生に踏みだす絶好の機会になります。最初は少数でも熟年離婚して生活の心配なく生き生きと生きるスタイルはブームになり、一気に熟年離婚が進む可能性があります。同時に彼女たちはセフレの供給者にもなり、性は再生します。
愛のない性とはいうモノのかつての日本人は愛などセックスに結びつけていませんでした。単に性を楽しむ、性を肯定視する、後ろめたさがなくなる、まずはそれで第一弾完了です。
次に新婚。これも女性が単独でも生活できるとなると、一気に婚姻率は下がるはずです。或いはシングルマザーが増えていき、子供1人で2人分のBIの収入を得てむしろ生活は楽になる。少子化問題も解消します。何より私権社会の最大の問題でもあり社会的基盤であった一対婚制度はこの離婚、晩婚、非婚であっという間にその土台を失っていく。後は女共認や女たちの集団がどのように再生されるかです。
それは今後企業社会に期待したいところです。BIで収入を得ても決して仕事はしなくならない、むしろ人の役に立ちたいという意欲は上昇し、これは同時に女たちが本来持っている役立つことなら(喜んでもらえるのなら)何でもしたいという欲求と合致します。つまりBI後の世界での仕事はこれまでの私権社会の奴隷的な労働から役に立ちたい為の“はたらく”に代わって行き、社会の各所で女性の仕事はいきいきと輝いていくはずです。

★★ これが平塚雷鳥の言う『男性に真似て、彼等の歩んだ同じ道を少し遅れて歩もうとする女性を、私は見たくない。』の生き方になるのです。この結婚、核家族が消え、女共認が進み、性への肯定性へ反転する事がBIの可能性です。では男はどうか?次の記事に委ねたいと思います。きっと女たちの変化に対応すべく男が変わって行くはずです。1週間寝かして考えてみますので皆さんも少し考えてみて下さい。

 

投稿者 tanog : 2020年10月22日 List  

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://web.joumon.jp.net/blog/2020/10/3828.html/trackback

コメントしてください

 
Secured By miniOrange