日本の民族の交雑は緩やか、対してイギリスは一気に入れ替わった。その2国の歴史、差異はその後の歴史が示している。 |
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2019年07月25日
ゲノム革命は新しい科学か?近代科学の延長か?
21世紀初頭のたった数年で、1000倍以上になったものがある。それはDNAの塩基配列を読む速さだ。しかも、DNAの塩基配列を読む費用も、1万分の1以下になった。いわゆるゲノム革命が起きた。このゲノム革命を牽引したのは先に投稿したハーバード大のディビッド・ライク博士だが、日本でも今年に入ってゲノム解析による新説が報告されている。縄文人の起源がこれまでの説1万6千年前より最大2万年程、古くなるという。
このゲノム解析がどの程度人類史を塗り替えていくかは興味深いが、これも近代科学同様な要素還元主義や分解主義に近い匂いを感じる。
ゲノム解析を繰り返して人類の起源を正確に当てる事と現在の人類滅亡の危機を繋ぐ論法がなければ、その研究は無駄な国家予算の出費に過ぎない。
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縄文人の起源、2~4万年前か 国立科学博物館がゲノム解析 リンク
国立科学博物館の神沢秀明研究員らは13日、縄文人の全ゲノム(遺伝情報)を解析し、縄文人が大陸の集団からわかれた時期が今から約2万~4万年前とみられることがわかったと発表した。日本人の祖先がどこから来たのかといった謎に迫る貴重なデータとなる。
詳細を5月末にも学術誌で発表する。国立遺伝学研究所や東京大学などと共同で、礼文島(北海道)の船泊遺跡で発掘された縄文人女性の人骨の歯からDNAを取り出して解析した。最先端の解析装置を使い、現代人のゲノム解析と同じ精度でDNA上の配列を特定した。特定した配列を東アジアで現在暮らす人々の配列と比べた結果、縄文人の祖先となる集団が東アジアの大陸に残った集団からわかれた時期が約3万8000年前から1万8000年前であることがわかった。
縄文人は日本列島に約1万6000年前から3000年前まで暮らしていたと考えられている。3000年前以降は大陸から新たに弥生人が渡来し、日本列島に住む人々の多くで縄文人と弥生人以降のゲノムが交わったことがこれまで知られていた。今回の解析では、国内の地域ごとに縄文人から現代人に受け継がれたゲノムの割合が大きく異なることもわかった。東京でサンプルを取った本州の人々では縄文人のゲノムを約10%受け継ぐ一方、北海道のアイヌの人たちでは割合が約7割、沖縄県の人たちで約3割だった。
ゲノム情報からは船泊遺跡で発掘された女性がアルコールに強い体質であったことや、脂肪を代謝しにくくなる遺伝子の変異を持っていたことなどもわかった。現代人の様々な疾患について、今回の縄文人のゲノムから説明できる可能性があるという。古代の人類のゲノムを解析する試みは欧米を中心にネアンデルタール人などで進んできた。縄文人の全ゲノムが読まれたことで、アフリカで生まれた人類集団がどのように東アジアの各地に広がったか研究の進展が期待される。今後、研究チームはさらにデータの解析を進める。配列を公開して海外の研究機関との共同研究も検討していく。
投稿者 tanog : 2019年07月25日 TweetList
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