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2021年04月22日
90数%の人間の能力はイメージ脳とも呼ばれる右脳的機能の側とその奥にある
先週投稿した「丹田音読法」の著書の一部をまた紹介します。著者は右脳の働きにポイントをおいており、それが黙読より音読という形で提起しています。なぜ右脳が様々な能力開発の原点になるのかを下記の記述は表現しています。
「脳科学から見た寺子屋時代の音読・暗唱による能力開発法」
脳科学では、人間はわずか数パーセントの意識脳としての能力しか使っておらず、大部分の能力は、無意識脳に潜んだままであることが分かってきました。脳の働きは、言語で論理思考する左脳機能の回路(意識脳)と、イメージや感性で働く右脳機能の回路(無意識脳)に分かれています。このことを簡単に左脳的機能と右脳的機能といいます。
左脳的機能は意識しながらじっくり分析をし、論理的に言語思考し、表現する働きですが、右脳的機能は感じたことや、イメージしたことをそのまま無意識のうちに、思考処理します。さらに右脳的機能は、奥の深層部に潜むイメージ力、感性、高速頭脳、創造力、芸術力、直感力、テレパシー能力、予知能力などの様々な潜在能力に繋がっています。ところが左脳的機能は、ダイレクトには奥の潜在能力とはつながっていません。右脳回路を通してしか潜在能力を引き出せないわけです。つまり90数%の人間の能力はイメージ脳とも呼ばれる右脳的機能の側とその奥にあります。残念ながら現代の学校教育は大部分が左脳的機能中心の教育のため、必死に努力しても、せいぜい数パーセントの能力しか発揮できません。
しかも左脳的機能はあくまで物事を言語と論理で分析し表現する側の表現脳の働きであって、創造力そのものを生み出す働きは有りません。左脳的機能のみの詰め込み教育では、人に対する思いやり、やさしさ、愛情、直感力、感性、創造性に満ちた豊かな人間を育てることはできません。つまり左脳的機能のみでは、指示待ちのロボット化されたマニュアル人間にはなれても、創造力や豊かな情操や芸術性を生み出すことはできません。
黙読(目読)学習は目で活字を追う学習です。これは左脳的機能の言語思考の働きが主です。ところが、音読は自ら声を出すことにより、リアルな疑似体験に一歩近づきます。特に思いを込めた音読はイメージ力を使うために右脳的機能に働きかけます。記憶には短期記憶、長期記憶、超記憶があります。短期記憶は側頭葉記憶という浅い記憶です。これは目で読む黙読や受け身で聞く知識詰め込み教育です。これは表層脳である左脳的機能です。目を使っただけの黙読で右脳回路を開くことは簡単ではありません。そのため少しでも深く記憶に残そうと、幾度も幾度も繰り返し読みます。その努力の割には覚えられないためストレスが溜まります。
一方、一つ深い哺乳類の脳には記憶を短期にするか長期にするか選択する海馬があります。海馬につながっているのが扁桃体。扁桃体は快、不快を司る器官で、五感で快、不快を強く感じた情報のみが長期記憶として残る仕組みになっているのです。だから大好きな趣味や遊び、大好きな先生の教科などは簡単に覚えることができるわけです。つまり感情脳が働き、印象深く長期記憶をもたらします。更に深い記憶力や潜在能力(イメージ、直感、高速大量処理、創造力、芸術性・・・洞察力)を引き出そうとすれば、潜在能力の座である最も深い層に位置する爬虫類の中枢の「間脳」や「小脳」を活性化させることです。
この潜在能力の座である間脳や小脳まで共鳴共振させた学習が寺子屋時代の素読学習法にあったのでした。つまり身体を震わせながらひたすら繰り返し音読・暗唱し、自分の声を間脳に響かせることがコツだったのです。しかも優れた内容の書物を繰り返し音読暗唱することこそ、言語脳、論理脳である左脳回路とイメージ脳である左右回路を開き、深層脳に潜む潜在能力を引き出す秘訣だったのです。
だから寺子屋時代は孔子の「論語」孟子の「大学」などの四書五経といった言語性、論理性の深い優れた書物を音読、暗唱していたわけです。
学校教育を12年も受けて社会に出てきた若者は皆、この右脳が錆びついていることは必至です。さらに学校教育で身につけた左脳だけで仕事をしている大人も同じ。だからといって寺子屋のように音読、素読を今から繰り返し学習したところで開花するかどうは厳しいでしょう。
いち早く自分を取り巻くこの状況に気が付き、右脳を開くトレーニングを始めることが必要です。ヒントは上記の文中にあります。具体的に何をすればいいか?は上記の文章を読み、直感やインスピレーションを働かせてなにかに取り組むことです。左脳でものを考えることを少しでも減らすことです。つまりあらゆる課題に感情を引き出し、腹の底からやる気が起きる事に取り組むこと。やる気の仕組みを自分を実験台にしてでも追求することです。
今、実現塾でやる気の仕組みを追求していますが、まさにこの右脳のしくみと右脳と左脳をつなぐ脳梁をどう太くしていくかがやる気⇒能力を上げる仕組みです。身体を動かす、声をしっかり出す、聞く、自分の潜在思念(感情)を開く、、、など左脳をいかに停止させ、右脳をいかに活性化させるかを様々チャレンジして開発していくことが必要です。著者の丹田音読法もその一つかもしれません。
投稿者 tanog : 2021年04月22日 TweetList
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