【古代中国】遼河文明の概要~基礎データ |
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2008年07月20日
ヨーロッパ製世界史 “大航海時代”の大嘘
“大航海時代”という呼び方は、正確ではないと思う。実際彼らの目的や行ってきたことから考えれば、ヨーロッパによる“大掠奪時代”とか、“大侵略時代”と呼んだほうがいい。
(ただイマイチ、ネーミングのセンスがないので、どなたか適切な名称があれば、コメントなどで提案していただければ・・・・)
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“大航海時代”と名付けることで、彼らの目的(交易)と実際にやってきたこと(掠奪と原住民の殺戮)が覆い隠され、逆に美化され、まるですごい大事業が行われたように感じさせる。
実際、教科書では、未知の大陸を求めてコロンブスやバァスコ・ダ・ガマなどが探検に出かけ、逆境にめげずに次々と新しい大陸や新世界を発見していくというストーリィに転換され、美化されている。
そろそろヨーロッパ製の世界史のマジック(事実を糊塗する詭弁・嘘)を見抜いて、正確な世界史像を作っていくがあるのではないかと思う。こんなことは少し調べて考えてみれば分かることだと思うけれども、教科書を作っている学者さんたちが、ヨーロッパ製世界史の上に安住して、何も考えずにいるから変らない。
どれだけ嘘っぱちであるかは、コロンブスの“大航海”とそれ以前の中国鄭和艦隊を比べてみれば一目瞭然。
●『嘘だらけのヨーロッパ製世界史』 より
ヨーロッパ製世界史において「大航海」と称せられているものは、実は、難民、出稼ぎ人の海外荒しであったことは、その百年近く前(1405年)に始まり、二十数年間、7回行われた明の鄭和の航海と比べてみるとよくわかる。鄭和の艦隊は、大船団を組み、ペルシャ湾、東アフリカまで達したが、渡航先の住民と平和的に文化交流や商取引(朝貢貿易)を行っただけで、住民とのトラブルはなかったし、船員がその地に住みつく事もなかった。
しかしコロンブスやバァスコ・ダ・ガマの一団は、渡航先の住民を拉致し、虐殺し、女を強姦し、物品を強奪し、街に放火し、犯罪者集団さながらであった。・・・・・・
このコントラストも印象的であるが、六十数隻の大型船、総員が3万名近く(2万7千8百名)であった鄭和の第一回目の航海が「大航海」と称されておらず、百名たらず(88名)の船員しかいなかったコロンブスの第一回目の航海が「大航海」の始まりとされているというコントラストも実に面白い。
↑図版:鄭和艦隊の航路、地球人の歴史より引用
このようなチンケなコロンブス掠奪犯罪集団が、“大航海”に転換される。これがヨーロッパ製世界史のプロパガンダのすごさ!
この“大航海時代”をきっかけに、ヨーロッパ白人が、アメリカ大陸に渡り、殺戮と皆殺しによって根こそぎアメリカ大陸を略奪していく。殺された先住民はは数千万人~1億人といわれる。アメリカ大陸に残る無数の遺跡は、その前までは、無数の人々とともに活き活きと息づいていたのであって、白人による破壊・略奪の結果遺跡になったのだ。こうしてアメリカ大陸で富と力を蓄え、交易・掠奪のノウハウを蓄積していった白人は、世界中の侵略に乗り出していく。
そしてそれを正当化するために、編み出した観念が“キリスト教を信じていない者は人間ではない”とか(これは実際にローマ教皇が宣言している)、白人は優越しているという思想とかである。
さらに、少ない人数で大多数の植民地人を支配するためのノウハウとして、彼らは洗脳・観念支配のノウハウに長けていった。その一つがヨーロッパ製世界史であり、いまだその枠組みの中にすっぽりと嵌っているのが日本の教科書でありマスコミ。
なにも“大航海時代”だけではなく、歴史教科書ではキリスト教や近代思想・革命とかいろんなことが巧妙に美化されている。これでは世界史の事実も、歴史の構造も、国際社会での問題も正確に把握し根本的に解決することは難しい。だから、かれらの作り出してきた観念体系・枠組みに従って、彼らが作り出す言説に乗っかり(地球温暖化CO2説や市場拡大のように)共犯関係を結ぶしかなくなるのだ。
(by Hiroshi)
参考
『侵略の世界史―この500年、白人は世界で何をしてきたか』
「大航海時代の日本人人身売買」
「大航海~国家を挙げての収奪システム」
投稿者 ihiro : 2008年07月20日 TweetList
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コメント
投稿者 なおと : 2008年8月19日 21:33
なおとさん
さっそくのコメントありがとうございます☆
そうですね。
正当化観念はどんな略奪、侵略行為も正当化してしまいます。
現代でもそれは常にセットです。「正義のための戦争」とか(笑)
その起源が、この時代の「父系制への転換→私益集団化」にあるんですね。
投稿者 みつこ : 2008年8月19日 22:08
なるほど、女が移籍先の集団内で肩身の狭い思いをしないように、その対処方法が“持参財”だったわけですね。
ところで母系性の時の移籍する男たちは同様に不安になることは無かったのでしょうか?持参財がなかったとしたらどのように不安解消していったのでしょう。(それはなぜ女には出来なかったのでしょう)
投稿者 サハル : 2008年8月20日 11:20
サハルさん、コメントありがとうございます☆
母系で男移籍の場合、男が存在不安に陥らないか?ですね。
うーん、、、男は基本闘争存在なので、生産課題を担っている以上は存在不安にはならないような気がします。
採取や農耕社会を基盤に成立した母系集団では、婿入りといっても、夜だけ妻の居住で過ごし、生産活動は生まれ育った村で
行い、男は妻に対してではなく男の姉妹に対して食わせる責任を負っていたりするようです。
上記の例を移籍といえるかどうか微妙ですが、妻方への依存度が低い採取や農耕社会と違って、遊牧社会は出自集団から離れて別集団に完全に移籍しないといけない(出自集団には戻れない)という圧力が強かったというところが違うのかなと思いました。
あと、実感レベルになりますが(^^;、日本って今も帰省と言えば妻の実家に帰る人が多いようですね。男性に伺ってみたところ、自分の実家に戻るより妻方のほうが大事にされるので、居心地の悪さはないよ。何より妻が安心するからね☆とのことでした。
男性は課題さえあればどこででもやっていけるんだなぁ~(^^)と思ったのでした☆
投稿者 みつこ : 2008年8月21日 17:47
>男性は課題さえあればどこででもやっていけるんだなぁ~(^^)と思ったのでした☆<
なるほど、結局はそれが男と女の違いってことですね。
安定基盤を求める女だから、それがないと不安になるし、闘争存在の男は、課題がある限り充足は出来るってことですね(ナットク!)
投稿者 サハル : 2008年8月22日 16:26
>部族間の私益競争が高まってゆくにつれて、部族全体が私益集団としての色彩を強めてゆくことになる。
これに自集団を正当化する観念が加われば、略奪→戦争まで、一直線ですね。
実際には、祖霊信仰がその役割を担ったのだと思います。
縄文人の精霊信仰が争いを抑止したのに対し、祖霊信仰は争いを加速する。
つくづく観念内容で人類は進化もすれば、滅亡もするのだと思いました。