2008年7月6日

2008年07月06日

教科書の弥生時代-2(中学編)

😀 くまな です。
前回の教科書の弥生時代は、学校で初めて日本の歴史について学ぶ小学校6年生の教科書でした。今回は、中学校編です。
中学校の教科書で、弥生時代はどのように扱われているでしょうか。
参照した教科書は帝国書院(H18.1)、教育出版(H19.1)、大阪書籍(H18.2)の3点です。
( )内は発行年月。いずれも平成17年3月検定済。
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内容に入る前に、まず教科書づくりの指針となる指導要領を見てみます。
参照した教科書の指針となっている平成10年に改訂され平成14年に施行された現行の指導要領はどうなっているでしょうか。また、平成20年に公布され、平成24年に施行される新指導要領ではどう変わっているでしょうか?
比較しやすいように、同一項目は青文字にしています。
■現行指導要領

古代までの日本
ア 人類が出現し,やがて世界の古代文明が生まれたこと,また,日本列島で狩猟・採集を行っていた人々の生活が農耕の広まりとともに変化していったことを理解させる。
イ 国家が形成されていく過程のあらましを,東アジアとのかかわり,古墳の広まり,大和朝廷による統一を通して理解させる。その際,当時の人々の信仰,大陸から移住してきた人々の我が国の社会に果たした役割に気付かせる。
ウ 大陸の文物や制度を積極的に取り入れながら国家の仕組みが整えられ,その後,天皇・貴族の政治が展開されたことを,聖徳太子の政治と大化の改新,律令国家の確立,摂関政治を通して理解させる。
エ 国際的な要素をもった文化が栄え,後に文化の国風化が進んだことを理解させる。

■新指導要領

古代までの日本
ア 世界の古代文明や宗教のおこり,日本列島における農耕の広まりと生活の変化や当時の人々の信仰,大和朝廷による統一東アジアとのかかわりなどを通して,世界の各地で文明が築かれ,東アジアの文明の影響を受けながら我が国で国家が形成されていったことを理解させる。
イ 律令(りつりょう)国家の確立に至るまでの過程,摂関政治などを通して,大陸の文物や制度を積極的に取り入れながら国家の仕組みが整えられ,その後,天皇や貴族の政治が展開したことを理解させる。
ウ 仏教の伝来とその影響,仮名文字の成立などを通して,国際的な要素をもった文化が栄え,後に文化の国風化が進んだことを理解させる。

授業時数が多くなっているにもかかわらず、「古代までの日本」についての項目や具体的な記述内容も減少しています。
「人類の出現」や「狩猟・採集を行っていた人々の生活」の記述がなくなり、代わって追加されるのが、
①世界の文明に関して「宗教のおこり」
②弥生時代については、農耕の広まりとともに変化した「人々の信仰」
③律令国家への過程での「仏教の伝来とその影響」「仮名文字の成立」
古代の日本においては総じて、縄文以前は減少し、宗教について手厚く学習する傾向になっています。
では、内容に入りましょう。
中学校の教科書で弥生時代はどのように扱われているでしょうか。
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投稿者 kumana : 2008年07月06日  



 
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