【縄文再考】最新研究から、縄文と大陸文化、多様性 |
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2022年10月01日
【縄文再考】竪穴式住居と暮らしの工夫
の記事では
“”【竪穴式住居】
縄文人は既に高床式の建物を造る技術があったにもかかわらず、竪穴式住居を捨てようとしなかった。また縄文人は好んで、日当たりの悪い、やや湿った場を居住地として意識的に選んでいる。””
という投稿がありました。
縄文人はなぜ竪穴式住居に住んでいたのでしょうか?
機能性、また竪穴式住居が建てられた場所から追求してみます。
■竪穴式住居の雨対策
竪穴(50-60cm)を掘っただけの住居なので、雨が入れば水が溜まるなど、あまり快適ではなかったと考えてしまうでしょう。
実際は屋根や建物周りに土手をつくるなどの工夫を凝らし手いたようです。
>雨漏りしにくい屋根であったとしても、竪穴なので、地面から雨が流れこんできそうにも思えます。
中には、ドーナツ型の土手を作り、その上に屋根をかぶせた竪穴式住居もあったそうです。
なるほど、これなら雨が流れこんでくるということはありませんね。
土手の外側に水抜きの溝を掘った遺跡も見つかっているそうです。(リンク)<
また2020年に発掘された三河遺跡でも50cm積み上げた周堤が見つかっています(リンク)。
また周堤のほかにも雨漏りがしない工夫がいくつかありました。
>
竪穴式住居の屋根は茅・草・土などで葺かれていたと考えられています。
現在でも茅葺の民家がありますが、何層にも重ねて厚くすることで雨漏りしにくくなるそうです。
またかまどで火を焚くことによって茅にヤニ(タール)がつき、防水効果を高めるのだとか。<
中世まで使われていた竪穴式住居では生活の知恵が塗り重ねられているようですね。
■竪穴式住居が建てられたのはどんな場所?
様々な意見があり、明確な情報を判断するのは難しいですが、
川の近くに集落があるということが言われているようです。
>集落は、暮らしに必要不可欠な「水」がすぐ近くにある場所につくられました。
八ヶ岳周辺には遺跡がたくさんありますが、川がたくさんありますし、明らかに沢を意識した場所に集落がありますね。
また、標高900m前後に遺跡が集中しているのですが、それは八ヶ岳の伏流水が湧き出ている標高なんです。
川が近くにあれば上流でも下流でも「水」は確保できるのに、あえて冬は寒いとも思える、標高900mの伏流水が湧き出る場所を選ぶ。そこには、縄文人の水に対する何かしらの信仰があったのでしょうね(リンク)<
生活に必要な水と水が入り込まない竪穴式住居の工夫、住みにくいと考えられる
場所でも集団を統合する信仰による定住地。
継続して追求していきます。
投稿者 hanada : 2022年10月01日 TweetList
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