著書分析より明らかにする日本支配の始まり2~長江の倭族が日本にたどりつくまで~ |
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2011年08月09日
日本の支配階級の意識構造を解明する ~極東アジアの支配の歴史6 李氏朝鮮の歴史と意識構造②
今回第6回は前回に引き続いて李氏朝鮮の歴史と意識構造について見ていきます.
「李氏時代の市場」画像出典リンク
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<李氏朝鮮まとめ>
1 かつて新羅、高句麗、高麗時代、基本は強国中国に朝貢し臣下の礼を取りつつ、中国の無理難題には断固反旗を翻してきた。が、李氏朝鮮は建国のときから明白な明への従属を誓った。しかしこの態度を保持した結果、強国明からの侵略の脅威が無くなり500年に及ぶ独立国家運営を可能にしたともいえる。映像「李氏時代のソウル」
2 統治の体制は中央集権制を取ったが、身分制を徹底し、序列関係と古きを何より重んじる儒教を国是とする体制を長期に渡り採った。
その結果、中国から伝わって以来、約1500年に渡って、この儒教を共認手段とした朝鮮人の意識と、身分保持のライセンス(科挙試験)取得に不可欠の道具となった朝鮮儒教は、政治・社会の隅々までその浸透度を深くしたといえる。
映像第4代国王「世宗」1418~1468ハングルを創った
3 一方韓国ドラマに共通する、上司部下・家族の間での陰謀・裏切り・ねたみ・嫉み・恨み・袖の下と言った、凡そ儒教の教えとは程遠い人間関係性(歴史的事実でもある)は一体どこに由来するのだろうか?
・おそらくそれは、有史以来600回にわたるといわれる周辺強国からの領土侵犯、国土・人民への度重なる略奪と内部抗争の結果、共同体意識が徹底して破壊され、他人を信用しないという意識と、強いものには巻かれろという処世術が、支配層から庶民まで染み付いた結果ではなかろうか。
しかし、そのままでは集団動物としての意識統合が図れないので、ひたすら家族的血縁関係の重視(韓ドラの主テーマである家族間の愛と葛藤)という意識へ収束したとのではないか。
映像は申師任堂(シン サイムダン、1504年~1551年)という人で、李氏朝鮮中期の女流書画家。儒学者李栗谷(イ ユルゴク)の母。朝鮮では良妻賢母の鑑とされる。
・儒教は現実世界では長幼の序と、古きをよしとすることを何よりも重視し、序列維持と私権の追求に明け暮れる王族等支配層に都合の良いものとして、一方共認手段としては非現実の仁や義といった本源風の観念をかざすところは、宗教に似てまさに倒錯観念(リンク「実現論」)と言って良い。
・事実、李氏朝鮮はその2代目の王位継承を巡り、第一王妃と第二王妃との間で早速血みどろの争いが起こった。
そこに世襲高級官僚としての両斑が加担し、親明追従政策から外圧が緩んだことと合いまって、以来延々と同様の内部抗争を、500年間繰り返した。そして李朝最後の王妃と義父の大院君も、近親憎悪から国家存亡の危機そっちのけで清、日本、ロシアに入れ替わり走り、結局は食い物にされてしまった。
映像「最後の国王高宗」の父大院君で実子高宗の后妃として閔妃を送り込んだが、逆に裏切られ親娘間で血みどろの抗争を繰り広げた
☆翻って日本では、儒教は5世紀ごろ伝わったと言われるが、仏教の隆盛の陰に隠れ1600年ごろまではたいした影響を与えなかった。(リンク)
・織豊時代の後期に禅僧藤原惺窩によって朝鮮朱子学が紹介されて後、儒教(朱子学)は江戸幕府の幕藩体制に都合の良い政治理念として重用され、武士階級の行動規範と出世の道具として定着した。一方庶民はそんな堅苦しい教えは上の空であり、日常生活は縄文から続く共同体規範に拠っていたと思われる。
映像は藤原惺窩
・江戸末期に西洋から訪れた外国人が、日本の将軍と武士階級の質素な生活と、逆に貧しくとも、庶民と子供がゆったりと伸びやかに暮していることに驚いたという事実は、儒教の影響もさりながらもっと別の要因と考えるべきではないかと思われる。
・しかし明治維新以降、日清日露の戦を経て太平洋戦争にのめり込んで行く過程では、最後は参謀総長さえ蚊帳の外に置かれたという大本営作戦部(主要部門の人事権まで持っていた)の独断専行を許し、一部の声の大きい者や武断派に主導権を握られ、他のものは無謀な作戦にも異を言えず、結果甚大な犠牲を払い敗戦を迎える結果となった。
映像「伊藤博文と安重根」
・敗戦以後日本の政治家や官僚の「無能度」は時代を経るに従って酷くなる傾向があるが、次回以降は中国と朝鮮及び東南アジアとの歴史的関係を見る中で更にその理由を追求していきます。
投稿者 ryujin : 2011年08月09日 TweetList
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コメント
投稿者 まだ名前がありません : 2012年3月30日 23:54
いったい、君はどこで道を誤ったのか?
その検証からした方がいいと思いますよ