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2011年06月28日

日本の支配階級の意識構造を解明する ~極東アジアの支配の歴史2 現代韓国事情

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今回のテーマの中心はお隣の国「韓国」の歴史を分析していくことです。
若手アイドルグループや韓国ドラマなどをきっかけに、K-POPアーティスト、韓流という流行語もすっかり定着してきています。
その一方で、反韓・嫌韓・反日感情など、感情のもつれを原因として「近くて遠い国」という認識も多くのひとが抱いているものだとおもいます。
このように実情がなかなか見えない韓国の 「今」 を紹介するのが今回の記事です。
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その入口として韓国のニュースサイト朝鮮日報から主だった記事を拾い集めてみました。
以下ジャンル別に整理して紹介します。
■■政治
国が腐っている(政治不信・公務員不信)
李明博(イ・ミョンバク)大統領は17日、全部処(省庁)の長官や次官を集めたワークショップで「きょう(国民元老会議で)各界の重鎮から話を聞いたが、国民は今、国全体が腐り切っていると感じているという」「最近の混乱ぶりを目の当たりにして、国民は非常に当惑し、心配している。国はいったいどうなるのかという声も出ているし、国全体が汚職だらけのように考えられている」「ここに集まった人たちから、まずは心を入れ替える時間を持つことが重要だ」などと述べた。
 国民はここ数カ月間、毎日のように公務員や政府関係者の汚職に関するニュースを目にしてきた。公務員の汚職は権限が大きいほどひどくなるものだが、それほど大きな権限のなさそうな部処も例外ではない。ここ数年間に公務員の汚職があらゆる部処、あらゆる職位に広まっているのだ。700カ所以上ある公共機関のうち、汚職とは無縁と考えられていた気象庁でさえも、数年前に気象観測機器を購入した際、汚職があったことが摘発された。
悪魔の罠(汚職スキャンダル)
社会が正常に機能するには、必ず守るべき最低限のルールがあり、同時にそれに対する構成員の同意が必要だ。貯蓄銀行問題とKリーグ八百長問題には、われわれはルールと良心の一線が完全に崩壊した韓国社会の投影を見る。さまざまな人脈を築くことや、事業を行うことは大いにすべきだ。また、サッカー界の先輩や後輩に会うのも個人の自由だ。しかし社会を正常に機能させるためには、最低限のルールを絶対に無視してはならない。誰もが聖人君子になれというわけではない。しかし、この最低限の守るべき一線を彼らは守れなかったのだ。
 建設現場の汚職に関与したとして、検察から取り調べを受けた順天大学の任祥奎(イム・サンギュ)総長が、今月13日に自ら命を断った。遺書には「悪魔のワナにはまった。全ては自分が大切にしてきた“出会い”から始まった」と書かれていた。元プロサッカー選手の鄭鐘寛(チョン・ジョングァン)氏も、八百長をめぐる捜査の手が自分に迫ってきたことを察知すると、逃げ道として自殺を選んだ。
 果たして「悪魔のワナ」にはまっているのは彼らだけだろうか。金融、スポーツ界にこれほど多くの共通点があるのなら、韓国社会の別の部分も同じような構造になっているのではないだろうか。
■■経済・財政・企業
財政悪化
韓国が現在の福祉水準や租税負担率を維持した場合、高齢化の進行による福祉支出の増加で、政府債務比率(政府債務残高の対国内総生産(GDP)比(昨年は33.5%)が2050年には168.6%に達するとの試算が示された。これは現在財政危機に直面しているギリシャ(157.1%)を上回る値だ。
タックスヘイブンに集まる韓国の大手企業
ここ1年間に韓国の大手企業が設立した海外法人の5社に1社がケイマン諸島、バージン諸島、香港など、いわゆるタックスヘイブンと呼ばれる租税回避地に集中していることが分かった。
金融監督院が22日に明らかにしたところによると、オーナーが存在する30大グループ(公企業を除く)の海外法人のうち、租税条約の未締結国には5月末現在で167社が存在し、ここ1年の間に26社も増加した。この期間に30大グループが海外に設立した法人数は計1942社で、1年間で130社増えたが、そのうち20%がタックスヘイブンに集中しているというわけだ。
専門家は「タックスヘイブンには30大グループの“隠れた子会社”も存在する可能性が高いため、実際の海外法人数はさらに増えるだろう」と予想している。
医師200人にリベート提供
医薬品の納品・処方を条件に数十億ウォン(数億円)のリベートをばらまいた医薬品関連会社と、金を受け取った医師・薬剤師200人余りが摘発された。特に、医師212人はアンケートに応じる見返りに最高で1人1200万ウォン(約90万円)のリベートを受け取り、行政処分を受けることになった。
財政むしばむ薬剤費
昨年、国民健康保険公団が支払った保険料43兆7000億ウォン(約3兆2950億円)のうち、薬剤費が占める割合は29.3%、額にすると12兆8000億ウォン(約9650億円)だった。薬剤費は2004年の6兆4000億ウォン(約4800億円)から毎年12.8%ずつ増加しており、ここ6年でおよそ2倍に達した。ちなみにOECD加盟各国の薬剤費の年平均増加率は4.2%ほどだ。また、韓国の医療費総額の中で薬剤費が占める割合も、01年の23.5%から昨年は29.3%にまで急増した。
このように薬剤費の増加に伴い健康保険財政は悪化の一途をたどっており、昨年も1兆3000億ウォン(約980億円)の赤字を記録した。健康保険料収入に比べて支出増加のペースが非常に早いからだ。現在、健康保険の累積残高は9600億ウォン(約720億円)だが、今年も5000億ウォン(約380億円)ほどの赤字が見込まれており、いつ底を尽くか分からない状況にある。
■■文化・教育
教育
大学進学率100%」の国を目指すのか
福祉と教育は、どちらか一方に力を入れれば、もう一方がおろそかになる関係にある。福祉に力を入れる中で高騰した大学の授業料を、一度に半額に引き下げるのが、まさに「授業料の半額化」だ。これが実現されれば、野党・民主党にとっては、与党時代に学生や親たちに対して作った借りを返せることになる。一方、与党ハンナラ党も内心では似たようなことを考えているようだ。民主党が打ち出した大学の授業料半額化に同調しようとし、「ポピュリズム」との批判を受け一度は撤回したものの、現在もこの問題に対する取り組みをやめたわけではない。
どのような形であれ、授業料の半額化と似たような政策が打ち出されれば、それは韓国を世界でも珍しい「大学進学率100%」の国にし、大学の学位をめぐる商売もさらに深刻化するだろう。韓国では、経済活動が最も活発な25-49歳の人口が昨年初めて減少に転じた。少子化の弊害はある日突然韓国社会に襲い掛かるだろう。その弊害と戦わなければならない若者たちが大学を卒業し、親たちを扶養するという問題はさておき、基本的な生活を維持できる能力を兼ね備えることができるのか、気掛かりでならない。
韓国戦争ではなく6・25戦争と呼ぶべき
「北朝鮮が起こした戦争なのに、責任の所在があいまいに」
戦争関連書籍の翻訳出版を通じ「韓国戦争」の名称が広まる
6・25戦争(朝鮮戦争)発生から61周年を迎え、韓国戦争(朝鮮戦争)学会(会長:許万鎬〈ホ・マンホ〉慶北大教授)は21日に春季学術大会を開催する。この大会で発表予定の論文で、金明燮(キム・ミョンソプ)延世大学教授(政治外交学)は「戦後半世紀以上がたった今でも、韓国国内では依然として“正しい名前をめぐる戦争”が続いている」と語った。実際に韓国では、いまだに「6・25戦争」「6・25動乱」「韓国戦争」など、幾つもの名称が混用されている。
芸術さえ賄賂と虚で泥まみれにする韓国
韓国最大の新人画家の登竜門「大韓民国美術大展」で、金品授受と学閥・地縁といったコネにより、文人画(梅蘭〈らん〉菊竹などを描いた水墨画)部門で知人の作品を多数受賞させていたことが警察の調べで分かった。特に今回の不正では、美術大展を主催する韓国美術協会理事長をはじめ、協会幹部・運営委員・大学教授らからなる審査委員など、韓国美術界に影響力を持つ人物約50人が送検され、波紋を広げている。警察は美術大展の文人画以外に、韓国画・西洋画・工芸・書道でも組織的な不正があったものとみて捜査を拡大する方針だ。
※以上、記事のピックアップに偏りがあるかも知れませんが、共通項として見えてくるのは、汚職・スキャンダル・不正・抜け駆けといったワイドショウが飛びつきそうな記事が多いことです。
特に驚いたのは 、現役の大統領が 「心を入れ替える時間を持つことが重要だ」 と公式の場で発言していることです。
隣国韓国の歴史を分析する上で、できるだけ価値観をはさまずに分析してみたいとは思いますが、なんとなく全般的に今の日本のニュース記事とは異なる印象が強いです。
1970年に豊かさを実現した日本では、お金に執着すること・利己的な行動をとることは、ごく一部の人を除き相当に影を潜めている感覚があります。
ただ日本においても汚職・スキャンダル・不正にみなの注目が集まる時期がありました。
ちょうど山崎豊子や松本清張の小説が人気を博した時期:昭和30年40年の頃です。
いわゆる私権獲得にみな収束し、文字通り血みどろの私権闘争が最盛期の時代です。
歴史的に見れば、5,000年前に掠奪闘争が発生して以降、人類の歴史は掠奪・戦争・だましを中心にした私権闘争の歴史と見ることはできますが、2000年以降、特に日本においては私権獲得のエネルギーはとことん衰弱していることは、多くのひとの実感だとおもいます。
ただし私権獲得エネルギーの衰弱は、いわゆる庶民の感覚が中心で、支配階級と呼ばれる人たちの中には、まだまだ私権への執着が根深いのも事実であり、それが今回の震災・原発事故を契機にその本性が現れ、いよいよ普通の人たちとの意識の断絶が大きくなってきています。
同じ極東アジアにありながら、日本と韓国では共通する部分と異なる部分が支配階級にも、一般の人の意識にもどこかあるようにおもいます。この違いは、小中華思想、儒教の影響の強さなど、韓国特有の意識構造があるのかもしれません。
次回はこういった思考の源泉・意識構造はどこから生まれ、どのように形成されてきたのか?を探っていきたいとおもいます。

投稿者 chai-nom : 2011年06月28日 List  

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コメント

当たり前のこと、庶民の視点からの天皇はどうでもいい存在だ。
長い時代に天皇自体は存在するかしないか庶民にとって分からないことだった。明治以降からの近代国家が出来てから教育(愚民教育)も力を入れて初めて天皇のことを多く宣伝されて万世一系とか嘘をつく。
中国史書に出た倭の五王は天皇のことじゃないと思う、なぜならば各地の領主たちが中国との貿易権を獲得するためにかならず激しい闘争を繰り広げたからだ。

投稿者 匿名 : 2012年2月1日 16:30

島国イギリスの王家歴史が比較的に明らかになってきた、いまの王はフランスから来たやつだった、はるか昔から何回外族が侵入してきてその歴史は複雑しすぎる統治者の変遷史だ。
日本史も例外じゃない、しかし明治時代の焼書(比喩)によって闇の中に逝ってしまった。

投稿者 匿名 : 2012年2月1日 17:56

>当時中国しかなかった天皇制を日本にも同様に存在するとしたのです。
中国にあったのは皇帝制で、天皇号は唐の高宗や武則天が皇帝号の代わりに一時期使ってたってだけの君主号のはず。
この場合は天皇制でなく皇帝制の方が文意に沿うのでは?
>そして中国の天皇が皇帝の上に居て、政治も神事も共に担っているのに対して、日本の天皇は神事のみを担うというように定めました。
???これは史実ですか?
唐で皇帝の上に居て、政治も神事も共に担った存在は、せいぜい引退した皇帝である「太上皇」ぐらいしか思い浮かばないんですが。
どうも所々用語が適当に使われていてあまり正確を期しておらず、誤解を招きがちな粗い表現になっているようなのが残念です。

投稿者 匿名 : 2012年2月1日 23:41

>当たり前のこと、庶民の視点からの天皇はどうでもいい存在だ。長い時代に天皇自体は存在するかしないか庶民にとって分からないことだった。
その当たり前の事を誰も流布しないのも現在の国家の風潮なのでしょうか?普通の人がどの程度その事を認識しているのか、あるいはしていないのか。
アメリカが戦争で天皇制をなぜ守ったのか?という所にも通じる何かがあるように思います。

投稿者 とおりすがり : 2012年2月2日 01:09

天皇制とは、庶民にとっても、その当時を制覇し支配したものにとっても、どうでもいい存在だったのでは?と最近、思うようになりました。
 庶民は己の共同体を維持でき、秩序・安定さえ崩されなければどうでもいい。国とか国家とか民族意識などない時代にそれを押し付けたところで庶民が付いてくるか?疑問であります。
 さらに、当時の世を支配した神社や武士、豪族(蘇我氏、藤原氏や天皇の傘下にいる豪族など)は己の利益さえ得られれば、天皇を頂点とした序列が崩れなければ、天皇は強くなくてよい、己が権力を行使できれば、天皇の序列傘下の秩序のもとで、既得権益を侵されなければ天皇は居てくれるだけでいいという価値感があったのだろうと思います。神社や地方に派遣された官僚たちが、利益集団に変質したのもその例でしょう。
 律令制とは、中央集権国家つくりであり、既得権(土地所有や権力行使)を剥奪して一元化するものであり、庶民やもともとの土着の豪族などがそれに賛成しないでしょう。このような根強い共同体意識があったからこそ、力技でしか浸透しなかったわけで、現実に生きるための村落共同体が残っていた戦前までは、全く浸透していかなかったと思います。
 この力技が最大限、国策として発揮されたのが、日本が戦争当事者となった時代です。皇国史観として、天皇を頂点に強力な中央への体制化を推し進めた結果、やっと、「天皇のため」という意識が庶民の最下部まで浸透していったのだろうと私は思います。長い日本の歴史の中で、天皇を中心とした国家体制が庶民の末端まで浸透した歴史は浅く、それは、共同体という現実を生きる場があったからこそ、権威などという架空観念が浸透していかなかった理由であると思います。

投稿者 2310 : 2012年2月3日 01:29

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