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2008年07月05日

世の中で一番悪いことをするのは“正義の味方”

 最近巷では、地球温暖化問題が欧州やマスコミを中心に喧伝されている。CO2削減しなければ地球が危ない、それを推し進めることは良い事だという世界世論作りが進められていている。
 そして日本の政治家、福田首相をはじめ、石原某とか、なんとかそれにあやかろうとしている輩も出始めているし、役所や企業も右倣えして、CO2削減を制度化してたりして、なんとか遅れまいとしている。彼らは、冷静に考えれば、CO2が温暖化の原因じゃないのではないか?矛盾する事実が沢山あるのではないか?・・・・・という反論にはまったく耳をかさず考えようともしない。それはすでにもう彼らは“正義の味方”になっている証拠だ。

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 一昔前の“正義の味方”の代表選手はアメリカだった。自由の旗手、独裁制からの解放者などのイメージを世界中にマスコミを通じて振りまきながら、世界中に戦争を仕掛けていた。世界の国々から怪訝な目で見られるようになってくると、今度は“世界の警察官”と言い出した。
事実として言えるのは、20世紀で一番戦争をしているのはアメリカ!・・・・ということ。
岸田秀は『嘘だらけのヨーロッパ製世界史』で面白いことを言っている
p155 正義の味方より

・・・(前略)・・・問題が起こるのは、迷惑をかけてくる相手を悪の権化とか不倶戴天の敵とか決めつけ、この敵をやっつけることを神か天か何か崇高なものから託されてた使命と見なし、この使命を遂行する自分たちを正義の味方と考える時である。
そうなれば、敵は悪魔なのだから、無条件に滅ぼすべきであり、目的は手段を正当化するということで、滅ぼすためにどれほど残忍な手段を用いてもいいことになる。敵の言い分を聞いて妥協することは、神の使命にそむくことである。
当然仮借なき戦いとなる。どれほど犠牲者が出ても、正義のためだがら止むを得ないということになり、敵の犠牲者はもちろん、味方の犠牲者に関してすら、犠牲者の痛みに無感覚になる。そういうわけで、あらゆる時代を通じて世の中で一番悪いこと、ひどいこと、恐ろしいこと、残忍なことをするのは正義の味方である。

(引用以上)
 このような例は、世界史を見渡してみても枚挙に暇がない。聖地奪還の十字軍、自分の宗教が正しい宗教戦争、資本家打倒の共産主義、・・・・・いずれも悲惨な戦争を引き起こしている。アジアを解放すると言ってアジアに攻め込んだ戦前の日本も。そして自由・平等・人権という近代思想を旗印にしたアメリカや左翼も。
 これら歴史上の“正義の味方”に共通するのは、自己集団を正当化するため“正当化観念”を掲げそれをもって正義の味方に変身して、他に攻め込むということ。なんらかの邪心(領土獲得とか略奪、充たされない心も)が、真の意図・本心なんだけれども、それでは人々を巻き込めないので“正義の味方”観念を作り出すということに他ならない。
 1970年頃、先進国で貧困が消滅すると、さすがに物欲も低下して、人々を戦争に巻き込むことがほとんどできなくなったので、何とか市場拡大できる分野を作り出そうと、デッチ上げたのが“地球環境を守る”ということなのだろう。しかし実際彼らの具体的な施策になると排出権取引とか原子力とかエコとか市場拡大・利権に繋がる分野ばかりで、真の意図・本心が透けて見えてくる。
 
ではこの“正義の味方”=“正当化観念”を作り出したのはいつの時代なのだろうか?なぜ出来たのだろうか?それは古代の遊牧民による父系制の始まりに遡ります。・・・・ 続く
(by Hiroshi)

投稿者 ihiro : 2008年07月05日 List  

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