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2009年04月22日
縄文ピラミッドを探る:神社祭祀の前段階の岩石祭祀場
こんにちは。
写真は、秋田県鹿角市の黒又山(通称;クロマンタ)。縄文ピラミッドと呼ばれています。
えっ?ふつうの山じゃん!?、と思われるでしょうが、
黒又山の他にも、日本にはピラミッドと呼ばれる山が実は数十箇所もあるようなんです。知らなかった!
ということで、今回はピラミッド発、縄文の信仰です。
参考: 「なんのため?縄文のピラミッド」
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●クロマンタ=神の山
環太平洋学会がレーダー探査した結果、山麓から山頂部に向かって7段から10段程の階段状構造が地中に見られる事が分かっています。頂上には環状列石や縄文期の祭祀用の土器が発見されており、麓には大湯環状列石があります。
クロマンタとは、アイヌ語で「神の山」と言う意味だそうです。
●環太平洋学会では日本ピラミッドの定義を以下のように整理しています。
(1)山容が四角錐・円錐など三角形状をしていること。それは、自然山でも人工造山でも構わない。
(2)山頂部が祭祀場になっており、それに通じる参道があること。
(3)山の周辺にも祭祀場があり、その山と一体となっていること。
(4)エジプトのピラミッド群などと区別して、環太平洋型ピラミッドと呼称する。
このような条件を満足する山として、以下の例があるようです。
大石神(青森県)・黒又山(秋田県)・五葉山(岩手県)・千貫森(福島県)・尖山(富山県)・位山(岐阜県)・石巻山(愛知県)・東谷山(愛知県)・三上山(滋賀県)・三輪山(奈良県)・日室ヶ嶽(京都府)・葦嶽山(広島県)・弥山(広島県)・野貝原山(広島県)
この中でも、縄文時代の遺物が見つかり、ピラミッド形に人工整形された可能性があると具体的に説明されている山が、黒又山ただ一つらしいです。
以上、こちらを参考にしました。
●山頂に共通する岩石の意味は?
写真はコチラよりお借りしました。
山の上にはこのような巨石がよく見られますが、どのような意味なのでしょうか?
・日本では古代祭場のことを昔は神籬(ひもろぎ)と云いました。
霊天降域、すなわち神が天から降臨される場所という意味で、それは聖なる岩や土地、御神木でした。なかでも巨石で構築された神籬を、磐座(いわくら)・磐境(いわさか)と呼ぶことがあった。
・磐座:神が降臨する時に神の台座として迎える岩石で、神が一時的に宿る場所。
社殿建築以前の祭祀形態として磐座信仰があったが、磐座はいつもは「座所」にしかすぎず、祭りがあるときにだけ「神が宿っている所」と認知されていた。
・磐境:臨時に人工的に作られる配石施設であり、祭りが終わると磐境は撤去されるのが常だった。
●古代の精霊信仰より、山には祖霊や自然界のもろもろの精霊がやどり自然現象を支配すると考えられていた。特異な形態をした岩石や巨石も同様に精霊が宿るものと考えられていた。
このような精霊信仰を母胎に、山岳信仰や岩石信仰が成立し、天の神が降臨する地としての山頂にて祭祀が行なわれていた。このような山を縄文ピラミッドと読んでいるのでしょう。
ただ、岩石そのものに霊が宿っているとする縄文の精霊信仰と違い、磐座は祭祀をするための“施設“としての意味合いから、弥生から古墳時代、つまり神社祭祀の前段階かと思われます。
精霊信仰から山岳信仰、岩石信仰への成立過程、その後の山頂や山麓に見られる神社との関係など、続けて調べていこうと思います。
投稿者 nishipa : 2009年04月22日 TweetList
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