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2007年01月16日

叉状研歯(しゃじょうけんし)って!?

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東京大学コレクションII  哺乳類-人類- よりお借りした写真です↑
前歯のところを見てください。 
この前歯のぎざぎざは、叉状研歯(しゃじょうけんし)っていうのです。
わざわざ健康な歯を削ってこのようにしているんです すっごいきれいな模様といえなくもないのですが、これって隠れたお洒落 だったのでしょうか??
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叉状研歯のある縄文時代頭蓋骨(東京大学コレクションII)より、叉状研歯情報を要約・引用すると、
叉状研歯のある縄文時代頭蓋骨は全国で合計28例。
叉状研歯は縄文晩期に限られ、抜歯風習の最隆盛期にはじめて出現。
東海地方西部から近畿地方に分布したと考えられている。
性別による片寄りはなく、ほぼ1対1の男女比。
年齢分布は広く、若年から熟年に渡る。形成途上のものもけっこう見つかっている。
叉状研歯の遺跡内の出現頻度は決して高くない。発掘人骨全数の割合では数パーセント。
叉状研歯が始まる以前に、抜歯の風習が一般化されています。これも大変だったでしょうが、一般的に行われているようで、成人になるための儀式と考えられていますが(参考:リンク)、叉状研歯は一部の人のみ。
みんながみんな、やるわけではないようです。それに形成途上のものも見つかっている・・・こんなふうに歯をぎざぎざにするのってかなり大変だったにちがいありません。
魔術師のような特殊人物、
  あるいは、
特別の血統に属し、種々の儀礼における集団の指導者
  が、叉状研歯を行っていたのだと考えられています。

投稿者 bunchan : 2007年01月16日 List  

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コメント

へぇー
わかりやすい。
続縄文は縄文時代が終わった2300年前から数えても800年間も続いていた。さらに北海道では200年前まで続いていた。つい最近まで身近にあったんですね、縄文は。

投稿者 tano : 2007年1月23日 01:33

tano☆さん、コメントありがとうございます。
縄文からアイヌに至るまで脈々と受け継がれたであろう人々の仲間や自然に対する想いの記憶。言われてみれば、縄文文化の記憶の薫りは、つい最近まで身近に感じる事ができたのですね。以前、tano☆さんがアイヌについて紹介されていたように、アイヌ文化を通じることで、逆に縄文の記憶を蘇えらせ深めていくのもいいものですね。

投稿者 yuyu : 2007年1月24日 01:09

こんばんは
前々から疑問に思っていたのですが、
アイヌは、縄文の直接の子孫というか、つながっていると考えていいのですよね?古代の平安期くらいまで東北にいた蝦夷と同系なのだろうと想像してますが。

投稿者 Hiroshi : 2007年1月25日 00:59

東北地方の蝦夷(えみし)と北海道の蝦夷(えぞ)は同じ読み方をしますね。その歴史はどれぞれどうなっているのか確かに調べておきたい事です。
>九世紀まで、東北地方は大和ノ国ではなかった。東北には大和の国境線があり、ここより北は「蝦夷」の統治する別世界であった。蝦夷とは、大和朝廷の侵略により歴史の彼方に消えてしまった謎の民族である。その生活形態・風習・文化水準などのほとんどが未だ解明されていない。(もののけ姫を読み解くよりhttp://ghibli-fc.net/rabo/monoke_yo/yomitoku06.html)
近くエミシについて投稿します(tano)

投稿者 tano : 2007年1月27日 01:10

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