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2010年12月17日

縄文探求シリーズ【縄文時代の道具】~縄文土器を総括する(前編・再考)~

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こんにちは:D
鍋の季節真っ只中ですね。
歳のせいか、しつこいものを受け付けなくなったので、
今朝の朝食は、お粥にしました。(食器棚の奥から行平鍋(ゆきひらなべ)をひっぱりだしてきました。)
それは冗談ですがw、(画像はこちらからお借りしました)
縄文探求シリーズ【縄文時代の道具】~縄文土器を総括する(前編)~では、
尖底土器の底はなぜとがっているのか?
なんで縄文土器は縄目模様がついているのか?
土器は誰がいつ作っていたのか?

について、答えを提示しました。
しかし、あれから私たち縄文探求班で再度議論したところ、前回の答えでは不十分であることが分かりました。
そこで今回は、再度追求した結果をご報告したいと思います。

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■アク抜きが不要になったから、尖底から平底に変わったって本当?
前回、縄文草創期の尖底土器の形状は、「ドングリ」のアク抜きを効率よくするためにできたものであり、前期になってアク抜きの不要な「栗」が栽培できるようになったため、尖底土器は姿を消し、平底の土器に取って代わられたということを書きました。しかし、他にも重要な理由が存在したのです。
前期になると、新たな調理方法が生まれました。
それは、「製粉技術」です。
アクは含まれていない地下茎や球根のたぐい(クズ、ワラビ、オオウバユリ)からでん粉をとるようになりました。

~製粉方法~
①石皿でつぶす
②水を入れた土器に浸す。
③それをギューっと絞って、乳白色の汁を落とす。(本には書かれていませんでしたが、縄文時代にもアンギン(編布)という布が存在していたそうなので、それで絞ったのだと思います。)
④ ③を何回か繰返す。小さな繊維がまだたくさんあるので、かき混ぜて浮いてきたら捨てる。
⑤できあがったでん粉は底に固まって取れなくなるので、土器をポコッと割ってとる。
(一度でん粉を取るためだけに、土器を割ったかどうかは疑問ですが。青森県の三内丸山遺跡では、すぐ復元できるような円筒形土器(平底)がたくさん出土したため、こう推測されたようです。)

円筒形土器(平底)にすれば、円錐形の尖底土器に比べて容積が3倍になるので、製粉のために平底になったということは、納得ですね。
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<↑円筒土器とクルリン鍋>
でも、製粉技術が生まれてから、アク抜きが完全に不要になったかというとそうではなく、底が小さめに作られ、アク抜き時のきつい煮沸に耐えられるよう、現在のクルリン鍋のようなキャリパー形の円筒形土器というのも見つかっています。(沸騰してもお湯が吹きこぼれない優れ物です♪)これは、アク抜き用としての面からも尖底土器から進化している点であり、尖底土器が全国的に作られなくなっていった理由として有力なものです。
平底の土器は、貯蔵用としても活躍しました。

■縄目模様はなぜつけられたか~機能面から考える~
前回、縄目などの模様がつけられているのは、民芸派陶器の巨匠の説である、
「土器の形をつくるときに、粘土をしめて密着させるのに適しているから」
という説が有力であると書きました。
(ワイワイグッチさんのHPでも「土器の厚み方向の密度を上げているためと考えます。」と書かれています。)
(現在の陶器は、一塊の粘土をロクロで回転させながら変形、成形していきますが、縄文時代にはロクロはありません。紐状にしたものを積み上げていく「輪積み」が主流で、成形時に多数のつなぎ目がある状態で、割れないようにするための「空気抜き」を、成形後にも行う必要があります。そこで、平らなものを押し付けた場合は、表面の厚さ、形状がどうしても変わってしまいますが、凹凸のあるものを押し付けることで、それを防ぐことができたのだと思われます。)
しかし、もう一つ重要な理由が存在していたのです。

そうです。
ヒントはこの行平鍋(ゆきひらなべ)です。
行平鍋は、このように表面に凹凸をつけることで、熱伝導の効率を高めています。
縄文の時代を生きていた人も、このような原理を知って模様をつけていたのかは、分かりませんが、機能面だけでも大きく二つの理由があったとは驚きです
機能面以外の理由、つまり、精神面の理由としては、
当ブログの過去の記事縄文土器・模様の意味は!?で追求されています。
・強い生命力を持つ植物の力にあやかりたかった。
・呪術的な力のある大麻にあやかり(当時、縄は麻薬である大麻で作られていました)、魔よけの意味として
などなど、どれも正しそうに思えます。
どうせ模様をいれるなら、縁起のいいものにしたいし、何か超人的な力にあやかりたいと思う気持ちは現在も変わらないと思います

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【参考文献】
・縄文謎の扉を開く 冨山房インターナショナル
なるみちゃんの土器作り教室
↑縄文土器の作り方がマンガで楽しく書かれていてオススメです!

 

投稿者 staff : 2010年12月17日 List  

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王冠型は四隅の穴に縄を通して吊ります。煮こぼれで貴重な火が消えないように高さを変えて火加減を調節する面倒な旧型です。火焔型は煮こぼれフリーの新製品で、野菜等の具が流れ落ちないように周囲に付けたギザギザの間から煮こぼれした湯やアクは外周の溝を伝って四隅の穴に落ち、外側に張り出した穴から火の外や釜の上にこぼれ土器を伝って火の上に落ちない設計です。宴の後、食べ残しを捨てる時はバケツをひっくり返すように両側2人で支え易いように、親指穴と4本指掛けがあり至れり尽くせり。憧れの調理器ですがティファール並に高価だった事は想像に難くありません。

投稿者 German人 : 2015年11月11日 00:48

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