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2009年01月23日

ユダヤ人が迫害されるのはなんで?②

 こんばんは、カッピカピです。
 前回の記事で、反ユダヤ主義の根本原因はユダヤ教である、と書きました。
 今日は、ユダヤ教が、なぜ反ユダヤ主義の生み出してしまうのか、を記事にしてみたいと思います。
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ユダヤ教が如何にして、反ユダヤ主義を生み出すのか―
 
これには大別して4つの理由があります。
①神とトーラとイスラエル
 数千年の間、ユダヤ教は神とトーラとイスラエルという3つの要素から成り立ってきました。つまり、ユダヤ人の神概念、ユダヤ律法、ユダヤの民族国家の3つの要素です。これらのいずれにも示されるユダヤ人の忠誠心の厚さが、反ユダヤ主義の最大の原因となってきました。
 この忠誠心の厚さがユダヤ人をアウトサイダーにしてきたのです。そして最も重要なことは、それが非ユダヤ人の目に、非ユダヤの神(神々)、法律、民族的信義の正当性への挑戦であると映ってきたことです。
 ユダヤ人は、全人類の唯一にして絶対となる神が存在することを言明し、結果として、他の誰の神の正当性をも否むことによって、歴史に登場しました。以来、他の民族が大切にしてきた価値観とはしばしばぶつかることになります。
 ユダヤ人は、隣人の非ユダヤ人の法律のほかにユダヤ人自らの生活全般を律する律法の両者、もしくはユダヤ人の律法によってのみ生活することで、非ユダヤ人の敵意を募らせてきたのです。
②「神の掟のもとにこの世を完成させんために」
 古代より、ユダヤ教の存在理由は、この世界をより善くすることでありました。この世を変え、また、ユダヤ人をとりまく社会の宗教的な、あるいは世俗的なさまざまな神々に挑み、ユダヤ教の名ではっきり言わないまでも、ユダヤ人の倫理上の要請を非ユダヤ人にも求めたことが、ユダヤ人と非ユダヤ人との間に絶えざる緊張感を作り出してきました。
③選民思想
 上記2つの理由だけでも十分すぎますが、加えて、ユダヤ教は古代より、ユダヤ人はこの世を完成させるという使命を全うするために神に選ばれた、と説いてきました。この使命のために神がユダヤ人を選んだという教養が、反ユダヤ主義の大きな原因となってきまたのです。
④質の高い生活
 ユダヤ人がユダヤ教に献身する結果として、ユダヤ人は、暮らしてきたほとんどのすべての社会で隣人の非ユダヤ人たちよりも質の高い生活をしてきました。
 2,3の例を挙げると、ユダヤ人は、ほぼ常によりよい教育を享受してきました。ユダヤ人家庭の生活は通常、非ユダヤ人の生活よりも破綻をきたすことが少なかったのです。ユダヤ人は、非ユダヤ人がお互いに助け合う以上に、互いが助け合うことに熱心でした。また、ユダヤ人が酒びたりになることは非常に少なかったそうです。妻を虐待したり、子供を捨てるなどの問題をひきおこすことも少なかったそうです。その結果として、いかに貧しくとも、平均的なユダヤ人の生活の質という点では、その社会で同じ経済水準にある非ユダヤ人の生活の質よりも高かったのです。
つまり、ユダヤ人の質の高い暮らしぶりは、ユダヤ教に起因するものであり、それが、非ユダヤ人の競争心をひきおこし、根深い妬みと敵意を招いてきたのです。ここでも、ユダヤ教が反ユダヤ主義の温床となっています。
 このような理由から、なぜこれほど多くの非ユダヤ人たちが、たとえわずかであっても、ユダヤ人がいるというだけで、ひどく恐ろしいことと思ってきたのかがはっきりします。
反ユダヤ主義者たちがユダヤ人を迫害してきたその最大の理由は、ユダヤ教独自の価値観と、その価値観への強い忠誠心をもったユダヤ人の存在が、体制上の秩序にとって、大きな脅威となってきたからなのです。
参考文献
『ユダヤ人はなぜ迫害されたか』 著:デニス・プレガー、ジョーゼフ・テルシュキン
                   訳:松宮 克昌

投稿者 hi-ro : 2009年01月23日 List  

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