| メイン |

2008年09月03日

文字の誕生③~絵文字から楔形文字へ~最終章

 こんばんは、カッピカピ 😀 です。
 ついに文字の誕生シリーズも最終回を迎えることになりました。
 テーマはズバリ、「絵文字から楔形文字へ」です。なお、記事の本文及び画像については、古代オリエント文化を分かりやすく解説してくれている「オリエンタリア」というサイトから引用・要約して作成しています。
オリエンタリアさん、事後報告になりましたが、引用の許可をして頂きありがとうございました。この場を借りて、深く感謝いたします。
 
%E7%B2%98%E5%9C%9F%E7%89%88.jpg
 ↑粘土板に描かれた楔形文字。
 
 ↓楔形文字だけを取り出すとこんな感じ。
%E6%A5%94%E5%BD%A2%E6%96%87%E5%AD%97.jpg
画像は、オリエンタリアさんからお借りしました。
 この三角と棒のかたまりが、ちゃんと文字になっているなんて不思議ですよね。ちなみにこの楔形文字、見た目がくさびに似ていることから「楔形文字」と名がついたそうです。(くさびとは材木を縦に割る道具のことです。↓)
%E6%A5%94.bmp
 
 楔形文字に慣れ親しんだとこで、本編のスタートです。
  
 っと、その前にいつものポチッをお願いします。
Blog Ranking
にほんブログ村 歴史ブログへ

 にほんブログ村 歴史ブログへ


 前回の記事(文字の誕生②~トークンから絵文字へ【後編】~)の最後に出てきた、絵文字は冒頭で紹介した楔形文字とはちがって、曲線が目立つ絵文字でした。ウルク市で発見されたことから、この絵文字を「ウルク古拙文字」と呼んでいます。
以下、オリエンタリアからの引用・要約です。
              
 このウルク古拙文字から楔形文字が誕生することになります。それは、粘土の表面に植物の茎で細かい絵を描くよりも、縦、横、斜めの線の組み合わせだけで表現できるように、形式化、簡略化していったということだと思います。ちょうど下図のような感じで。。。
%E7%B5%B5%E6%96%87%E5%AD%97%E3%81%8B%E3%82%89%E6%A5%94%E5%BD%A2%E6%96%87%E5%AD%97%E3%81%B8.JPG
画像は、オリエンタリアさんからお借りしました。
 
 この楔形文字のように、一つ一つの字が一定の意味をもっている文字のことを表意文字と呼びます。日本で使われている漢字もその内の一つです。
 しかし、記録する内容が複雑になっていくと、絵と数字だけでは表現しきれなくなります。例えば、ある粘土板に牛の顔と5という数字が記されていたとします。それが「牛5頭」を表しているのはすぐにわかっても、その牛がどうなったのか、売り買いされたのか、はたまた逃げ出したのか、これだけではわかりません。
 そこで、より正確な記録を残す為には「牛5頭」という単語だけではなく、「牛5頭を買い取った」という文章を記録する必要が出てきます。そこでメソポタミアの文字は、単なる絵文字から難解な言語を書き表すことのできる表音文字へと大きく発展していくこととなります。
              
(表音文字とは、一つ一つの字が意味をもたず、音のみを表す文字のこと。代表的なものに、かな・ローマ字などがある。)
 こうして、楔形文字は、シュメル語を書くための表意文字から表音文字として使われ、他民族にも借用されてアッカド語やヒッタイト語などといった複数の言語を表す文字として長い寿命を保つことになります。
                                                       (おわり)
参考HP
Orientalism is…
http://plaza.rakuten.co.jp/assyriologie/
歴史回廊(遷都):オリエント(ウバイド・シュメル)
http://bloghistorygallary.blog10.fc2.com/
 
参考文献
シュメル -人類最古の文明
小林登志子/著 

投稿者 hi-ro : 2008年09月03日 List  

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://web.joumon.jp.net/blog/2008/09/587.html/trackback

コメントしてください

 
Secured By miniOrange