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2011年11月18日

シリーズ「日本人はいつモノを考え始めるのか」~プロローグ

10月30日になんでや劇場が開催され、その中で日本の支配者の意識構造が改めて明らかにされました。
民の「お上捨象」とお上の「民の生活第一」という日本人の特異な体質

日本の支配者とは遡れば大和朝廷を作った朝鮮半島から来た渡来民であり、百済や新羅、高句麗といった半島内で勢力争いをして負けた部族達です。彼らがその後の日本の骨格をつくり、既に全国に広がっていた弥生人を従えて支配体制を確立していったのです。古事記も日本書紀も日本神話も全てその事実を覆い隠し、支配体制の正当化、神格化をなすべき材料でした。以後の日本は武家社会という多少の体制変更は成しますが、大きくは万世一系の天皇を頂点とした朝鮮系支配部族が温存され今日まで至っている事はほぼ明らかな事だと思われます。

 さて、今回このシリーズを立ち上げる目的はそれらの史観提起を受け、私たち縄文ブログチームで日本史全般を検証し、その史観から見た整合性、矛盾点を洗い出していくというのが主旨です。大きくは下記の5つの柱で進めていきたいと思います。

Ⅰ 弥生時代の解明

Ⅱ 属国意識とお上意識の史的解明
Ⅱ―1)支配者から見た属国意識
Ⅱ―2)大衆が作り出したお上意識

Ⅲ 明治以降の支配者の変遷

Ⅳ 日本人はいつモノを考え始めるのか

kangaeru.jpg
考える土偶~彷徨旅行記よりお借りしました。

概ね1月末にはそれらの史観を元に表題のテーマである「日本人はいつモノを考え始めるのか」という命題に取り組んでいきたいと思います。
もちろん、考え始めなければこのまま属国意識をさらに強めた現在の支配者(政治家や官僚、マスコミ、学者)にこの国を私物化させ、狙い通りアメリカか中国の手の中に入ってしまうことは早晩明らかです。属国意識の支配者に未来を託した日本は文字通り独立国ではなくなってしまいます。
つまり、ここまで為政者の国民への背信、裏切りが明らかになってきている以上、今すぐにでも「考え始める国民」に変わっていく必要があります。

このブログでもいよいよ、その可能性と実現基盤を探っていく試みにトライしていくことなります。

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シリーズの展開とそこで期待する答えを大掴みで紹介しておきます。


Ⅰ 弥生時代の解明

1)朝鮮倭人と日本へ渡来した倭人は何が異なるのか?
2)倭人が渡来する前の縄文人の列島の分布とその後の弥生人の分布
3)弥生人の階層化と受入れ体質の関係を探る(なぜ弥生人は階層化したのか)
4)神社に見る中国系と朝鮮系の足跡

意外と知られていないのが弥生人とは何かです。
ここでは江南人+縄文人=弥生人という認識をもって以後の弥生時代の史実を見ていきます。つまり、弥生時代には朝鮮半島の支配者は中心に登場していないという史観です。
江南人は長江流域、或いはさらに南に居住し南方気質を備えた越人であり、呉人です。
また、越人以前にも長江文明を築いてきた苗族が縄文後期(4000年前頃)から日本に渡来しています。彼らが稲作を通じて日本に江南文化をもたらし、縄文人の受入れ体質ゆえに平和裏に縄文人と混血し弥生の社会を形成して行きます。
つまり、弥生時代とは生業こそ変わっていきますが、縄文人の集団性、本源性は損なわれる事なく温存されたと見る事ができます。しかしその受け入れ体質が後の支配者との間の関係を決定づけていきます。

Ⅱ属国意識とお上意識の史的解明


Ⅱ-1)支配者から見た属国意識
1)朝鮮系支配者は日本に来てなぜ変化したのか?
2)朝鮮系支配者が来る前夜の状況(弥生人の分布状態)
3)下への配慮とは具体的に何か?(奈良~江戸まで)
4)支配者が作り出した天皇主義
5)武士とは日本の支配史にとってどのような位置に在るか?


Ⅱ―2)庶民が作り出したお上意識
1)お上意識の醸成過程(支配者をどのように受入れたか)
2)庶民にとっての天皇制とは
3)残存した共同体(庶民はどのようにして共同体を残したか)

日本は中国や朝鮮と異なり、圧倒的武力をもった半島の騎馬民族系支配者が無防備なな大衆を従え、以後継続して支配し続けてきたという史実があります。
属国意識とお上意識は表裏一体のものです。さらに日本においては為政者が属国意識で支配する手法を用いたがゆえに強大な権威を必要としその結果が天皇主義に行き着いたと言えます。またこの天皇主義は大衆の側から見ても支配者への監視の目が緩くなり、政治そのものを捨象するお上意識を形成し継続させてきたとも言えます。
その辺を支配者の側と大衆の両側面から見ていき、奈良時代から江戸時代の日本の歴史を抑えながらこの意識を解明していきたいと思います。また、日本特有の武士という存在の本質もこの体制の中で見ていく事で明らかにできるのではないかと期待しています。

Ⅲ 明治以降の支配者の変遷

1)明治以降変質した支配者の意識
2)戦後の支配者の意識の変化
3)80年代以降支配者はなぜ先祖還りしたのか

属国意識とお上意識は西洋思想を取り込んだ明治維新以降どのように変化していったのでしょうか?明治以降はそれまでの朝鮮系支配者に加え、その支配者たちを揺さぶりさらに上に立つ西欧の金貸し勢力が登場します。
ここから先は縄文ブログの守備範囲から飛び出すのですが、縄文ブログ始まって以来の初の近代史の解明へチャレンジしていきます。
そして最もきな臭いのが、この数年の政治の動きです。小泉内閣に端を発しますが、以降の民主党政権である管内閣、野田内閣、いずれもアメリカ追従であり、野田にいたってはついにTPP参加を実質的には認め、アメリカに日本の資産を投げうる一線に踏み込みました。

このTPP参加の影響はいずれ明らかになっていきますが、多くの民族派議員の反対意見や一部、地方マスコミの反逆を時間切れというだけで無視、国民への合意を得ないままの見切り発車となりました。支配者の属国意識がここに来て明らかに本国朝鮮同様の動きを見せているのです。以下の論ではこの状態を支配者の先祖がえりと名付けましたが、アメリカ曳いては金貸しの焦りと日本支配者の度を越えた追随姿勢、国民無視のスタンスは非常に危険な領域に入ってきています。このシリーズでは、その構造を解明し、現状への警鐘を鳴らしていきます。

Ⅳ日本人はいつモノを考え始めるのか?

1)天皇主義の行く末とは
2)お上意識はこの先変わるのか?日本人は考え始めるのか?

いよいよ「いつモノを考え始めるのか?」という当初のテーマを論じます。
これを明らかにするには、これまでモノを考えなくて済んでこれた、お上意識、権威の象徴としての天皇制の今後の動向を明らかにしていく事が必要になります。
先の支配者の焦りの意識と併せて、最近の大衆意識の潮流やフクシマ以後の変化を扱い、可能な限り明らかにしていきます。そしてこの記事を書く頃には既にTPPの影響が少しずつ出始めており、それによる大衆の政治への不信、自らが何とかしなければという状況はより進んでいるものと期待しております。

参考記事
日本人の「お上」意識と支配階級の属国意識~中間整理
属国意識解明の前に必要な弥生分析
属国意識は上(支配者)と下(庶民)の合体意識である(1)
属国意識は上(支配者)と下(庶民)の合体意識である(2)
明治以降変質した支配者の意識とその正体とは!
なぜ、属国意識を解明していく必要が在るのか?~次代は庶民の変化にかかっている

投稿者 tano : 2011年11月18日 List  

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