2014.11.13

宗教が国家を上回った国:イスラムとは?【7】金貸しにとって何がやっかいなのか?

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「イスラム国」指導者、アブバクル・バグダディ師。

彼はイラクの米軍監獄で、米国・英国・イスラエルの諜報機関によって過激なイスラム原理主義者、イスラム国の指導者に教育された。従ってバグダディは、米国軍産複合体・イスラエル・国際金融資本(=金貸し)の利権に沿って動く。

画像はこちらからお借りしました。

 

これまで、当シリーズ「宗教が国家を上回った国:イスラムとは?」では、宗教、法、商業・金融、性などの面から“イスラム”の特質を追求してきました。

そこからぼんやり見えてきたことは、「集団>個」「人々を律する厳格な規範群」「現実直視」などの在り様が、現代のわれわれの頭に深く巣食う「個人主義」「自由」「民主主義」などの近代思想群と相容れない・・・がゆえに西洋社会からは異質・異様な存在として敵視される傾向が近年益々強まっているように見える点です。

しかし、一方でそうした敵視とは裏腹にイスラム人口もイスラム金融も徐々に拡大する傾向が看て取れるのも事実。

そこで、今回は、「金貸しにとって何がやっかいなのか?」と題し、近代思想を武器に市場社会を形成し、今や国家をも裏から操る“金貸し”にとって“イスラム”の何がやっかいか?について追求してみたいと思います。

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posted by katsuragi at : 2014年11月13日 | コメント (0件) | トラックバック (0) List  

2014.11.11

仏教に未知収束の志を観る~エピローグ

本シリーズのまとめに入ります。
仏教というキーワードで始めた本シリーズですが、儒教もその志において同じ構造だったという事を発見をしました。シリーズの最後には未知収束という部分に関連してこれらの現象と現代を繋ぐ構造を提示したいと考えています。
まずはこのシリーズを俯瞰して、各記事のダイジェストを列記します。

m146.gifプロローグ リンク
“仏教とは人類史における未知収束の一形態ではないか?”
現在の状況とは極限時代の人類と近似しており、私権社会突入の激動期の孔子や釈迦のように未知なるものに急速に収束する動きが発生しているのではないでしょうか?

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posted by tanog at : 2014年11月11日 | コメント (0件) | トラックバック (0) List  

2014.11.07

仏教に未知収束の志を観る~第7回 瞑想で見たものは何か?

これまで6回にわたり、仏教が「未知収束」の中から発生した思想であることを検証してきました。仏教は修行=瞑想と悟りによって万物を因果関係で把握し、空という全てが繋がった世界として現実世界を捉えました。つまり、ほかのどのような宗教にもない仏教の特殊な世界観を成立させたものこそ、瞑想であったと言えます。そこで今回は「瞑想とは何か」ということを整理してみたいと思います。

スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツが瞑想を実施している(していた)ことは有名な話ですが、ほかにもイチローや長嶋茂雄といった一流スポーツ選手など、成功者の中には「瞑想」を実践している人がたくさんいます。その瞑想の行い方には個性もありますが、それぞれ瞑想を自分の人生の成功に結びつけてきています。

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2014.10.30

大共同体「東南アジア」を支えるシステム~プロローグ

国家とはなんだろう?

アメリカ、イギリス、中国、ロシア、国境で明確に区分され、治安が国ごとに維持され、国家中央でおおよその情報はコントロールされています。それが私たちがイメージするいわゆる国家像です。あるいは日本のように海洋で区切られ、地域的にも民族的にも言語的にも独立した明らかな集団、集合体も国家としてもイメージしやすい。しかし世界を見渡すとそれだけでは説明できない国家形態は様々にあります。

 今回、東南アジアを扱おうという事で私たち縄文ブログチームで取り組みました。まずは国別に・・・と。そうすると中々何を追求していいやら、どういうテーマが隠れているやら、よく見えなくなってきました。「東南アジアって多用だね」なんだかそれだけで終わってしまうような危機感を感じていました。
いくつか東南アジアの研究を探す中で一つそのきっかけに辿りついたのです。

「マンダラ型国家」という社会システムです。
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東南アジアの諸国はいわゆる我々がイメージしている国家ではないのではないか?
もちろん国土もあり、国境もあり警察も官僚も居るが、国民の在り様として、或いは国家の出来上がってきた段階からして戦争で決着を付け、支配者を定め、支配・被支配でくくられる私権国家とは一線を画しているように思うのです。

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posted by tanog at : 2014年10月30日 | コメント (2件) | トラックバック (0) List  

2014.10.21

仏教に未知収束の志を見る~第6回 私権社会の規範に変質した儒教

第6回は孔子に端を発する儒家の理想が、秦王朝以降どのように変質していくかを見て行きたいと思います。

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孔子によって始まった儒家の理想とは、「仁」の世界を実現することであり、それは、政治的上位者が身をもって実行することによって可能となります。さらに社会のすべての人々が情に厚く、心優しく、共に「仁」に向かえば、天下国家の治事は容易に達成できると考えました。

儒教の教えを学問に昇華させた後の朱子学では、絶対の「忠」と「孝」を説きます。つまり、「まずは下の者が上司に徳をもって仕えろ」というものに変化していきます。

朱子学は、学問の系譜で言うと孔子の儒家の発展版といえますが、ほぼ原型をとどめていません。孔子が教えた儒家は、「仁」というのを最上の徳としているのと比較して、朱子学では「忠・孝」という徳が最重要となります。「仁」は天下国家のことを追求していますが、「忠」と「孝」となると、単に一集団のみを対象にしており、孔子が追求した「仁」という考え方が限りなく後退していったのです。

このように朱子学は、儒家の原型をほぼとどめていないものに変貌していますが、すでに秦時代から前漢時代にこの変貌が始まっています。前漢時代になぜこのような変貌をしていかなければならなかったか、その過程を見ていきたいと思います。

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2014.10.20

宗教が国家を上回った国:イスラムとは?【6】イスラムの性

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みなさんは、イスラムの男女関係について、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
よく聞く言葉を上げると・・・・

・いつも「ヒジャーブ」というベールをかぶっていて、女性は抑圧されている、人権侵害。
・ファッションの自由もない。
・男は、一夫多妻でハーレム。女はかわいそう・・・
・男は仕事、女は家庭、女の役割がない。
・婚前交渉は禁止であり、恋愛の自由がない。性は??

しかし、いろいろと調べてみると、事実はまったく違うようです。
いかに偏った西洋的視点で今まで見ていたか?
では、「イスラムの性」の本質を追求していきましょう。

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posted by katsuragi at : 2014年10月20日 | コメント (3件) | トラックバック (0) List  

2014.10.13

ロシアの歴史に“民族の本源性”を探る~エピローグ『本源性を、闘い守ってきたロシア』

ロシアの本源性とその可能性について、歴史をたどりながら探ってきましたが、私たちが今まで知らなかった「ロシア」が見えてきたのではないでしょうか。簡単にシリーズを振り返ってみましょう。

 ○プロローグ

現代ロシアには、その本源性を感じさせる精神性や暮らし方が多く残っています。ミール=共同体・平和という言葉はロシア人が好んで使う言葉です。精霊信仰を色濃く残している宗教観や、自給自足・自立の気風をもったダーチャ(自給菜園)など、人々の暮らしには古くからの共同体気質が脈々と受け継がれています。

 ○森と共に生きてきた民族

古代に目を向けると、ロシア人は長く森と共に生きてきた「森の民」でした。ヨーロッパの略奪闘争を逃れ、森に住み、本源性を保ちながら共同体を守ってきた人々が、ロシア人の源流となっています。

○森のなかの「航海者」がシベリアの地を拓いてきた

広大な版図を持つ現代のロシアですが、そこにあるのは欧米の侵略と異なり、自ら船をつくり、曳き、農地を拓いた開拓者の姿でした。そして先住民の文化を破壊することなく共存し、南方の遊牧騎馬民族から共同体を守る自衛的部族連合が形成されてきました。

○自衛国家としてのロシア

ロシア帝国の時代に至るまで、各地の共同体は自治権を持ち、民会によって収められてきました。ロシア帝国以降は国家としての形態を鮮明にし、西欧諸国に伍していく道を進みますが、共同体を核に他国の圧力に対抗する自衛的国家統合がその特徴でした。

○コサックが象徴するロシア魂

その国土防衛の要を担ったのが、戦う本源集団コサックでした。彼らはソ連時代の圧制で徹底的に弾圧されますが、ソ連崩壊後のロシアで復権を果たし、国土防衛の士として注目されています。ロシア人にとってコサックは、古くからの共同体・国土を守る精神的な象徴にもなっています。

 ○近代思想と本源性の葛藤を描いたドストエフスキー

ロシア帝国時代、急速な近代化に舵を切ったロシアは、人々の暮らしや考え方に、さまざまな矛盾と葛藤をもたらしました。ドストエフスキーはその潜在思念の叫びを文学として表現してきたといえます。日本にロシア文学のファンが多いのも、その本源性、近代化の道を歩んだ歴史が日本のそれと重なるところが大きいからなのかもしれません。

シリーズ最終回は、ロシアと日本の共通性を探り、これからの可能性について考えてみたいと思います。

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2014.10.06

仏教に未知収束の志を見る~第5回 チベット仏教に見る釈迦の志

こんにちは、みなさん。

昨今仏教がブームなのだそうです。なんでもアメリカのエグゼクティブを皮切りに、ビジネスマンたちに、“瞑想”が広がっているのだそう。

さて、本日取り上げるチベット仏教も、そうした潮流の中、注目を浴びてきています。かつても注目を浴びた時があったのですが、その時は『死者の書』(1993年)という鳥葬などを取り上げた書籍がきっかけだったこともあり、チベットの密教、神秘的な側面ばかりが注目されていたのに比べて、今回はより本質に近い部分が注目されているようです。

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不整合感が高まるこの現代において人々がチベット仏教に惹かれる理由は、一体何なのでしょうか?今なぜチベット仏教が世界から注目されているのか?それをひも解きながら、さらに仏教の追求を進めていきたいと思います。

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2014.10.02

ロシアの歴史に“民族の本源性”を探る~⑤ドストエフスキーにみるロシアの矛盾と本源性

前回記事ではコサックを通じてスラブ人の中に残る集団性、闘争性を扱いました。(リンク
今回はもう少し時代を下ったロシア帝国の末期に焦点を当ててみたいと思います。

この時代に登場したドストエフスキー(1821年―1881年)は日本でも多く愛読されるロシアの巨匠です。

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こちらよりお借りしました。
2013年にロシアNOWというHPの中でカラマーゾフの兄弟が日本でベストセラー、ブームとなっていることが報道されています。日本人の心に広がる終末観にドストエフスキーの作風が符合しているそうです。著名な作家(高村薫、村上春樹、辻原登)らがそれぞれ意識して自らの小説を書いているだけでなく、普通の読者も惹かれるそうです。その本質はドストエフスキーが表す自己犠牲であり、人間主義であり、西洋資本主義への欺瞞視です。

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2014.09.25

ロシアの歴史に“民族の本源性”を探る~④ ロシア人にあるコサック魂

ロシアの歴史に“民族の本源性”を探る~プロローグ
ロシアの歴史に“民族の本源性”を探る①~ロシア民族の本源性の秘密は、その起源にあり。森と共に生きてきた民族
ロシアの歴史に“民族の本源性”を探る②~シベリア征服はスラブ諸民族による開拓であった
ロシアの歴史に“民族の本源性”を探る③~防衛のためにウクライナという毒を飲み込んだロシア

これまで4回にわたり大衆の目線から見るロシアについて追求を重ねてきました。
さて、今回は、コサックダンスで有名なコサック集団についてです。
では、みなさん、コサックっていうとどんなイメージを思い浮かべますか?
コサックダンス、兵士、野蛮、乱暴・・・??などあまり良いイメージがないのではないかと想像します。
シリーズ②『シベリア征服はスラブ諸民族による開拓であった』でも少し触れたように、シベリア開拓が成されたのは、コサックの功績が多大でした。そして、その手法は略奪でなく原住民との『共存』によって実現されました。
そこで、今回は、欧米のグローバル化に対抗し、民族主義を訴える昨今のロシアの動向を掴むためにも、コサックを知ることが必要ではないかと考えました。

ひげのコサック男

 

 

 

 

 

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posted by tanog at : 2014年09月25日 | コメント (0件) | トラックバック (0) List  

 
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