2014.08.08

ロシアの歴史に“民族の本源性”を探る~① ロシア民族の本源性の秘密は、その起源にあり。森と共に生きてきた民族

 ではシリーズ第1弾です。ロシアは今、世界の(私権社会→)共認収束の潮流にのって、BRICsや後進国の代表として世界をリードしている観すらあります。しかし、それはプーチン一人のリーダーシップによるのではなく、ロシア民族全体が何かその秘密、本源的な何かを持っていると考えるのが当然でないかと思われます。

 かつては、ロシアは世界の共産主義の中心でしたが、金貸しが世界中で共産革命を図った中でスラブ民族(その主力がロシア民族)の世界に根付いたことは、ロシアを含むスラブ民族が西欧とは違う共同体的な何かを持っていたことも推測されます(あまりかつての左翼を持ち上げるのも何ですが、日本も先進国の中にあって左翼運動が盛んだった)

 そして、かれらの共同体性、本源性は、その起源にこそ秘密があると考えられます。ロシア人の起源に迫ってみます。

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2014.08.08

シリーズ 宗教が国家を上回った国:イスラムとは?【3】~イスラム教の中心:六信五行とは?

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 みなさん、こんにちは!
イスラムの教義の中心、コーランの骨子である六信五行とは、一体、どういったものなのでしょうか?また、その思想=観念はどのようにして作られていったのでしょうか?社会の形成は観念共認であり、その中心をなす観念を分析すると、イスラム社会の構造が理解できると思います。
 前回の記事では、『彼らが直面した現実の壁から考えるに、利益追求を優先し部族共同体破壊の元凶たる個々の自我の肥大化を抑制し、また、部族共同体を、そして今や民族を超えて拡大するイスラムの同胞をまとめ、一体感を創出するための“規範”として「六信五行」に代表される修行≒追求過程が日々の生活の至る所に組み込まれているのではないか?』としました。
 前史時代から詩や伝説などの観念共認の志向が強かったようです。彼らは、生活の糧を隊商貿易(交易)に依存していましたが、東ローマ帝国とササン朝ペルシャとの戦乱による急激な交易ルートの変更で、市場化の大波に飲み込まれ、イスラム共同体自ら、大混乱や分派・独立、集団崩壊という秩序崩壊を引き起こしました。
 これらの現実を突破する規範と修養として六信五行を生み出し、その後、アラブ民族を超えた多くの人々に受け入れられ、いまや、16億人の信徒を要する教えとして成長しました。
 この拡散力と共認力は、いかなるものだったのでしょうか?また、どんな魅力があったのでしょうか?大帝国を成立させるその背景の根幹を見てみましょう。

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2014.07.31

宗教が国家を上回った国:イスラムとは?【2】同じ神を信じるキリスト教・ユダヤ教と何が違う?

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イランにおける最高指導者アリー・ハーメネイー師。彼は最高指導者(政治家)であり、かつ最高のイスラム法学者でもある。前任のルーホッラー・ホメイニー師も同様であり、アラブ世界では一般的。
画像はこちらからお借りしました。

■イスラム教・・・同じ神を信じるキリスト教・ユダヤ教と何が違う?

イスラム国家とは、市場や都市に対する考え方、集団→国家の統合方法、そこでの宗教(イスラム教)そのものの役割、宗教というより規範とも考えられるイスラム教そのものの魅力等、他の国や宗教とは、統合形態が大きく違うのでは?と考えられます。「宗教が国家を上回った国:イスラムとは?【1】プロローグ」より

 他の宗教との違いを明らかにする上で、まずは同じ神=ヤハウェを唯一絶対神として信仰する兄弟宗教とも言えるキリスト教(ユダヤ教)との違いを、それらの成り立ちなども踏まえて見ていきたいと思います。
因みに、預言者ムハンマド(マホメット)によるイスラム教の誕生は今から約1400年前の紀元622年頃であり、約2600年前のユダヤ教、約2000年前のキリスト教を下敷きとしつつ生まれた“後発”宗教であることが一つのポイントだと考えられます。

 

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2014.07.30

仏教に未知収束の志を観る~ 第1回:アーリア人はインド社会に何を起こしたか?

「不整合感が高まれば必然的に未知の追求に向かう」、この人類の特性構造を仏教、儒教発生時の状況、志を見て行く中で、一つでも二つでも見出す事ができればと思っています。
プロローグで提起した問題意識を受けて、仏教の誕生に至る外圧状況を見ていきたいと思います。

仏教はひとことで言えば、生きている世界を苦と捉え、そこから脱出する為にひたすら瞑想(追求)し、万物の因果関係を「空」という概念、いわば全ては繋がっているという世界観で捉えなおしたという事です。これは宗教でもなんでもなく、自然世界を注視し、追求の果てに精霊を見た原始人類の意識構造そのものです。

逆に言えば、仏教を生み出した社会状況は、弓矢を発明し洞窟を出て一旦、自然外圧を一定程度克服した人類に、新たな外圧を発生させたという事になります。それも相当に強い外圧です。その外圧の正体とは何か? それが初回のテーマ、アーリア人とインド社会の関係を明らかにして行く追求ポイントです。

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インド・アーリア系の女の子。目は二重で鼻や口は大きいのが特徴。

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posted by tanog at : 2014年07月30日 | コメント (0件) | トラックバック (0) List  

2014.07.27

ロシアの歴史に“民族の本源性”を探る~プロローグ

欧米発の近代思想が世界に浸透し、現在の市場経済(グローバル経済)が世界標準であるかのように思っている人も多いでしょう。

しかしロシアでは、プーチン大統領が、国内のユダヤ金融勢力を駆逐し、エネルギーのドル建て決済から離脱、アジア各国との関係を重視するなど、脱グローバルの動きが静かに、しかし確実に起こっています。

 考えてみれば、近代思想の出所は世界の片隅のヨーロッパ、その一部のオランダ、イギリス、スペイン、そしてフランスのあたりからです。キリスト教国家が世界の版図を広げてきましたが、わずか数百年で世界の民族の歴史や文化を根こそぎ塗り替えることなどできるはずはありません。

 昨今の現象は、列強諸国の植民地政策とともに広まった近代思想が、表層的には価値観念でしかなく、世界各地の古くからある民族性や本源性が、近代市場の行き詰まりとともに復活してきたと捉えることもできそうです。そして、ロシアはその象徴的存在なのではないでしょうか。

 ロシアは(ソ連時代を含め)拡大の野心に満ちた得体の知れない国、というイメージがつきまといます。しかし、ソ連崩壊後の経済危機に際しても暴動を起こすことなく、食糧の自給体制で乗り切った共同体性は特筆すべきでしょう。またロシア正教、イスラム教、ユダヤ教、仏教、そして少数民族のシャーマニズムなど、多数の宗教を包摂しながらその根底に精霊信仰を失わないロシア社会には、古代からの民族意識を濃厚に留めている可能性を感じます

 

こけしを思わせる「マトリョーシカ」

こけしを思わせる「マトリョーシカ」

それでは、ロシアの大衆意識を辿りながら、その本源性と可能性を探ってみたいと思います。
 

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posted by tanog at : 2014年07月27日 | コメント (8件) | トラックバック (0) List  

2014.07.11

沖縄にある力に学ぶ~最終回:自分達の社会を自分達で作る!

これまでシリーズでは沖縄の力を3つの観点で見てきました。

1.沖縄人が持つ人間本来の生命力
(沖縄に在る力に学ぶ~岡本太郎が見た沖縄の力)

2.性をベースにした女性発の集団力
(沖縄に在る力に学ぶ~沖縄文化に見る女性力)

3.共同体を基盤とした共生国家としての自治力
(沖縄に在る力に学ぶ~琉球王国は侵略か自治か?)

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 さて、冒頭のプロローグ(沖縄に在る力に学ぶ~プロローグ)でも提起しましたが「沖縄で歴史的に継続されてきた部分に日本人としての“本物”が隠れているのではないか?私たちが渡来文化の中で失われた資質が今も息づいていないか?今回はその答えを探るべく最後の追求を重ねてみたいと思います。

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2014.07.10

仏教に未知収束の志を観る~プロローグ

前回、7回シリーズで仏教を扱ってきましたが、大きな忘れ物をしている事に気が付きました。

「仏教とは人類史における未知収束の一形態ではないか?」

今回のシリーズでは前回に続き仏教を扱いますが、視点を変えて仏教が登場した時代に遡り、この史実を押さえてみたいと思います。なぜそれを押さえる必要があるかについてはこの記事の最後に触れたいと思います。

先日、るいネットが主催する勉強会で以下の認識が提示されました。それ自体、私たち縄文ブログメンバーの歴史認識を変える大きな気づきに繋がり、またそれを元に当ブログでも改めて人類の社会がどのように形成され、なぜ今日に至っているかを見直す機会となっています。まずはそこで提示された歴史認識を紹介します。

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2014.06.30

宗教が国家を上回った国:イスラムとは?【1】プロローグ

イスラム諸国の人口比 イスラム諸国の人口比

西欧を中心とした報道からは、イスラム諸国の印象は非常に悪い。
「大量破壊兵器」、「テロとの戦い」、「イスラム過激派」、「独裁政権」・・・

しかし、イスラム諸国は米国・軍産複合体とって冷戦後の金儲け対象で有り、彼らが生き残れるように、イスラム諸国を次々と崩壊させて、あちこちにテロの火種を作っていることが、明らかになってきています。
参照:るいネット【「テロとの戦い」は、アメリカ軍産複合体の金儲け】

ということは、イスラムへの西欧メディアによる悪い印象は、彼らによって作られたものであり、実態は大きく違うのではないでしょうか。

このシリーズでは、イスラムの統合の実態を明らかにし、今後も人口が増え続けるイスラムの可能性について追求して行きます。

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posted by yooten at : 2014年06月30日 | コメント (0件) | トラックバック (0) List  

2014.06.29

日本における仏教が果たした足跡8~大衆に根をおろした江戸時代の仏教

こんにちはちわわです。

これまで、室町時代まで、仏教が大衆化してゆくさまを見てきました。

今回は現在の仏教感と繋がる江戸時代の仏教について見ていきたいと思います。

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  鎌倉時代に起こったさまざまな新仏教は、室町時代に教団として力をつけ、その後、武装集団としても力を付けて、戦国大名にも劣らないほど集団として隆盛をきわめていきました。そこに立ちはだかったのが織田信長です。比叡山延暦寺の焼き討ち、それに続く一向一揆の拠点である石山本願寺の襲撃など、徹底して仏教教団を弾圧しました。いずれも、天下統一をめざす信長にとって邪魔な障害物以外の何ものでもなく、完膚なきまでに打ちのめそうとしたのです。

対して、江戸幕府を開いた徳川家康は、信長を反面教師として仏教勢力を正面から敵に回そうとしませんでした。逆に仏教を利用して、300年続く安定した江戸時代を築く組織の一部に組み込んでいったのです。

家康かしこいと思った方↓↓ぽちっと!!

 

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2014.06.26

沖縄に在る力に学ぶ~琉球王国は侵略か自治か?

 沖縄をこれまで見てきましたが、避けて通れないのが15世紀~17世紀にかけて存在した我が国初の独立国家、琉球王国です。

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首里城 こちらよりお借りしました

名前は誰でも知っていると思いますが、この王国がなぜできて、なぜ消滅したのか、沖縄の歴史においてこの琉球時代とはいったい何だったのか?それに対する答えはあまり問われていません。琉球王国とは明と朝貢関係を結び文字通りそれまでの沖縄の文化はほぼこの時代に中国式に塗り替えられていきます。

現在の沖縄人が日本人より共同性が高く、本土の日本人よりも、より日本人らしいとすると、この中国化された琉球時代を沖縄の人たちがどのように生き抜いてきたのかが非常に興味が湧く所でもあります。それを解明する目的で琉球王国とは侵略か自治かという問いを立ててみました。

 まずは沖縄の歴史を非常に大雑把に押さえておきます。

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posted by tanog at : 2014年06月26日 | コメント (2件) | トラックバック (0) List  

 
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