2014.06.17

日本における仏教が果たした足跡7~蓮如が成した大衆仏教への引力とは

   鎌倉時代にはそれまでの天台宗による護国仏教の教えと行動の矛盾から一気に大衆仏教の流れが始まります。浄土宗、浄土真宗、禅宗、日蓮宗それら今日の仏教に繋がる宗派が一斉に始まります。それら、日本での仏教と国家との繋がりに楔をうつものでした。同時に仏教が貴族や上位の位の人たちのものから商人、町人、女を始めてとして庶民へと展開しはじめた時代でした。

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しかし、その流れは室町時代に登場した蓮如上人をもって本格化し、本当の意味での大衆仏教は室町で確立したと言えます。我が国での大衆仏教の本質とは何だったのか?今回はそれを追求していきたいと思います。

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2014.06.04

日本の帝王学~各時代における支配者層の教育とは?~8.最終回 現代に必要な帝王学とは

安部内閣

写真はこちらからお借りしました。

みなさんこんにちは。
「日本の帝王学」シリーズもいよいよ最終回となりました。

 今回のシリーズは、原発再稼動ごり押しや、TPP、秘密保護法等、重要な法案がろくに議論も説明もされずに密室で決められていくように、支配者層の暴走と傲慢さが際限なく悪化していると感じたことからスタートしています。
日本の支配者層は、何時の時代も現代と同じように傲慢で、社会全体や人々のことなど考えない、権力に胡坐をかいた存在だったのか、それとも現代がおかしいのか。

 そのような疑問から、支配者層の人格形成に直結する、支配者層の教育=帝王学はどのようになっていたのかを、各時代に沿って検証していきました。

最終回記事の前に、先ずはいつものように応援お願いします。

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2014.06.04

日本における仏教が果たした足跡6~天台宗に見る宗教の本質とは

宗教とは古今東西に関わらず所詮は権力闘争である。まさに天台宗の発生と今日までいたる足跡を見ると、そう捉えるのに反論が出ません。今回は天台宗の発生から見ていきながら、それを検証して行きたいと思います。

 【最澄では始まらなかった天台宗】

天台宗は教科書で習い誰もが知っている最澄から始まります。少しその発生の背景を見て行きましょう。桓武天皇によって京都に建てられた平安京ですが、当時桓武天皇が求めたのは護国仏教であった奈良仏教に代わる新しい仏教でした。京へ都を移して以降も災いが絶えず、天災や疫病が続き、遷都による祟りだと囁かれていました。桓武天皇は大衆や官僚の不安を沈める為にも学問型の仏教ではなく、行動が見えやすい祈祷型の仏教=密教を求めていました。

平安京の7年前、785年に最澄は18歳で奈良の東大寺で得度を受け国に認められた正式な僧侶になります。いわゆる秀才、エリートだったわけです。彼はその後比叡山に篭り修行の生活に入りますが、桓武天皇から白羽の矢が立ち、莫大な国の支援を受け803年唐に向かいます。

天台宗は中国では隋の時代からあった古い宗教で、中国では密教ではありません。ただ、大衆を対象化した大乗仏教で天台小止観で言われるように禅宗に繋がる宗教も言われています。中国では既に最澄が入唐した時には衰退過程にあり、中国ではやがて消えて行く宗教でした。天台宗を巨大宗派に拡げ、国家宗教に引き上げたのは、日本国内だったと言えます。

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2014.05.31

シリーズ「沖縄に在る“力”に学ぶ」~沖縄文化に見る女性力~

みなさんこんにちは。

 

「沖縄に在る“力に学ぶ」シリーズ第2弾。今回は、~沖縄文化に見る女性力~がテーマです。

沖縄は、太平洋戦争での戦火から復興を果たしました。

その復興について調べると、女傑たちの名前があがってきます。

戦後物資が不足するも民間貿易が禁じられる中、沖縄から薬きょう・銅線を運び出し、日用品や食料、医薬品を海外から持ってくる。密貿易を通じて、沖縄を支えた金城夏子

復員者300名以上を受け入れ、女船頭として、漁業団を結成し、本土の役人相手に自ら先頭を切って乗り込んでいき、沖縄の水産物の価格向上に尽力した照屋敏子

 

戦争という、激動の中、登場した彼女らですが、その彼女らを輩出したのは、沖縄の文化、沖縄に根付く女性の力に他ならないのではないかと感じています。

特別なものではなく、日常の中で、沖縄にある、女の力の根底にあるものを探っていきたいと思います。

 おばあ

 ※写真はこちらからおかりしました→http://www.okitour.net/sightseeing/tatsujin/00156/

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2014.05.27

日本の帝王学~各時代における支配者層の教育とは?~7、戦後日本の失われた帝王学~

みなさんこんにちは★

前回は、明治期の帝王学について、明治時代の富国強兵と近代国家を担う人材の育成について紹介してきました。

明治期の統治者の論理は、何はともあれ、植民地支配の圧力を跳ね返すべく、富国強兵・殖産興業に代表される中央集権的な国を作り出すことにありましたが、それは共同体を解体することに他ならないものでした。そして、国家を食い物にする国際金融資本家(=金貸し)や欧米列強の思惑にはまり、官僚・軍部の暴走から、戦争へと突き進んでいく所までみてきました。

今回は、終戦から1970年豊かさ実現(=貧困の消滅)までの時代をみていきます。この時代の帝王学はどのようなものであったか紹介していきます。

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2014.05.15

シリーズ「沖縄に在る“力”に学ぶ」~岡本太郎が見た沖縄の力」

みなさんこんにちは、新シリーズ「沖縄に在る“力”に学ぶ」の第1弾がはじまりました。

今回は「岡本太郎が見た沖縄の力」です。
 岡本太郎は言わずと知れた芸術家ですが、沖縄に興味を持ちそこに日本人の根源的な力を感じていたようです。今回は岡本太郎が沖縄滞在を通して感じたものを執筆した「沖縄文化論」を紹介していきます。
その著書の中でも岡本氏が特に着目し、感動したものにこそ現代日本では失われてしまった“沖縄の力”が潜んでいるのではないか?考えます。人並みはずれた洞察力を持つ彼の心を動かしたものは一体どこだったのでしょう。楽しみです。

岡本太郎祭り02.jpg

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2014.05.13

日本における仏教が果たした足跡5~空海が求めた宗教とは?

こんにちわちわわです。

 これまで、インドで起こった仏教が中国を通じて日本に伝来し、国家統合の観念として統合階級に浸透してきたことを学んできました。

今回は時代を平安時代に移し、空海の真言密教について迫っていきたいと思います。

空海肖像が2  

 

 

 

 

 

 

 

画像はhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E6%B5%B7より拝借しました。

 奈良時代の仏教は国家建立のための統合観念として用いられた形だけの仏教でしたが、朝廷の保護の下、力を持ちすぎました。

孝兼女帝が僧・道鏡を寵愛し、あわよくば道鏡が天皇にまでなろうとして和気清麻呂に阻止された経緯もあり、奈良仏教の影響を排除することが長岡京、平安京への遷都の一つの動機であるとされています。

平安時代になると、平城京に残された旧勢力に対して、平安京での新勢力の構築が不可欠となります。しかも、建築や仏像といった形だけのものではなく、統合観念としての中身に重点を置き、最澄を国司として唐に派遣させ、中国に伝わる仏教の教義そのものを輸入しようと企てました。

 

そこに、国家の意思とは無関係に登場したのが弘法大師こと空海です。

空海により仏教は、元祖インドの未完成な仏教と中国のばらばらな仏教を体系化し、より論理整合性を高め、一つの真理として日本で完成された域に達することになるのです。

 

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2014.05.10

日本人の可能性について記事紹介 ~なぜ今、縄文と古代文明の探求が必要なのか~

皆さんこんにちは。

楽しかったゴールデンウイークも今週で終わり。みなさんどんな黄金の日々を過ごしましたか?

ところでこの大型連休、実は日本史にちなんだお休みが多いこと、みなさん気付いていましたか?

4/29「昭和の日」は、昭和天皇の誕生日

5/3「憲法記念日」は日本国憲法の施行日

5/5「こどもの日」は古来より行われていた「端午の節句」にちなんだ祝日です。

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私たちの日常の中にも、よく見てみるとこうした「日本の歴史」「古来からの風習」に触れる機会がたくさんあることに気付かされます。

さて、当ブログ「縄文と古代文明を探求しよう!」では、開始以来、日本の古代・縄文時代を中心に、さまざまな角度から追及を行ってきました。

時には専門的で馴染みの薄い言葉が飛び交う記事もありましたが、本ブログの趣旨は、単なる古代史の研究、紹介に留まるものではありません。

なぜ、今、みなさんと「縄文と古代文明を探求」する必要があるのでしょうか?

今回は初心に戻って、過去の記事を振り返りながらその目的を考えてみたいと思います。

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2014.05.04

司馬遼太郎に学ぶ同化力

こんにちわちわわです。
司馬遼太郎の写真歴史に興味をお持ちのブログ読者のみなさん。歴史小説といえば、司馬遼太郎を連想される方は多いでしょう。
私も「梟の城」に始まり、大河ドラマで「風神の門」や「花神」などを見て育った熱烈な司馬遼太郎ファンのひとりです。
現在でも愛読される、その作風の秘密はどこにあるのでしょうか?
今回はその秘密に肉薄しようと思います。

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2014.05.04

教科書「日本史」への提言4~宗教とは人類史にとって何だったのか?

教科書シリーズでは前回記事で文明について扱いました。

今回は帝国書院の「中学の歴史」で文明の次に掲載された宗教についてです。

この文明と宗教、切っても切れない関係にあり、宗教とは文明社会の登場に歩を併せて登場しました。今日はこの宗教について、現在の教科書はどう表現されており、その表現の何が問題なのか、実際に宗教とは人間社会にとってどういう位置にあるのか?を扱ってみたいと思います。

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まずは教科書の記述から読んでみてください。

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posted by tanog at : 2014年05月04日 | コメント (0件) | トラックバック (0) List  

 
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