2015.02.03
アジア「第4の原人」は数万年まで生存していた→滅亡の原因は同類圧力。ここから我々が学ぶこと。
100万年前~200万年前に誕生した「原人」は数万年前まで生き続けていた。100万年間生き続けた原人はなぜ滅亡したのか。ここから我々が学ぶことは何か。以下、1月28日付、日経新聞より引用です。
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国立科学博物館や台湾自然科学博物館などの国際チームが、台湾西方沖の海底で19万年前から数万年前とみられる原人の下顎の化石を見つけた。中国の北京原人やインドネシアのジャワ原人よりも顎の骨や歯が大きく、2003年にインドネシアで化石が発見されたフローレス原人とも特徴が違った。
アジアにおける「第4の原人」の可能性が高いという。成果は英科学誌ネイチャーコミュニケーションズに28日に掲載される。化石は台湾本島と膨湖諸島の間の海底から漁師が引き上げた網ににかかり、研究チームが09年にヒトの化石と確認、「膨湖人」と名づけて10年から本格的な調査を始めた。
下顎の化石に含まれるナトリウムやフッ素の量から年代を推定した。発見された海底では、これまでにもゾウやハイエナなど、陸上に生息する動物の化石が数多く見つかっている。300万年~1万年前の氷河期には、台湾は中国と地続きで森林が広がっていたとみられる。
北に1000キロほど離れた中国の安徽省和県では1980年代、和県人と呼ぶ原人の化石が見つかっており、特徴が似ているという。国立科学博物館の海部陽介人類史研究グループ長は「和県人と膨湖人はアジアにおける第4の原人と考えてよいだろう」と話している。
======(以上、1月28日付日経新聞より)===========
原人というのは。100万年~200万年単位の遥か過去に存在した人類とかつては考られていたと思います。しかし、インドネシアで2003年に発見されたフローレス原人は1万年前まで生息していたとされ、また、今回のの台湾の原人も数万年前まで生息していた可能性が高いとのこと。
これからも、新たに発見される化石によって、フローレス原人や台湾原人が例外的な存在でなく、原人はかなり最近まで生き延びていたことが明らかにされていくと思われます。
原人から、旧人、新人へと段階的に徐々に外圧に対応して進化してきたと考えていましたが、そのイメージが大きく書き換えられたと感じています。100万年単位で、氷河期を生き延びてきた原人が数万年前に滅亡したということは、その原因はおそらく同類圧力であると思われます。原人は、知能をより発達させた旧人や新人の誕生によって生存域を縮小し滅亡していったと考えるしかないように思います。
もちろん、直接的な戦闘が頻発したとは考えませんが、旧人や新人がもっている狩の道具などさまざまな利器、実際の行動の様子をみて、原人たちは避けるように生存域を縮小して行くしかなかったのではないか。100万年間生き続けた原人の滅亡原因は他には考えにくいと思われます。
翻って現代。現代も人類は漠然と進化して行くわけではない。西洋の時代から、東洋の時代へと転換中であるといわれますが、地球に生き続ける文明としてどのような文明が適しているのか、そういう同類圧力の真っ只中にある。そのような圧力を通して進化していく。そのように考えずにはいられません。
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2015.01.29
地域再生を歴史に学ぶ~第6回 一揆が成したのは共同体の結集
前回の記事で惣村の形成とは庶民の社会的自由の獲得の為であったとし、自治や自律はその為の手法であったとしました。いわば自らの生きる世界を自らで作る主体性に目覚めたのが惣村的集団形成であったのです。今回はその惣村成立と対を成して登場する一揆という現象を扱います。一揆というシステムがわかることにより、中世さらに近代までの地域意識、地域結束の拠り所が見えてくるのではないかと期待しています。
画像はこちらより借用させていただきました。
今回参考にさせていただいたのが勝俣鎮夫著の「一揆」です。全編にわたり一揆の事を多面的に考察された秀逸の一冊です。
さて、一揆といえば百姓一揆、農民特有の反抗行動だと思っている方も多いと思いますが、一揆の本質は反旗ではありません。一揆の本質は連携であり、結束であり、決断であり、行動だったのです。著者は現代で言うと“運動”に近いとしています。また、一揆は農民特有ではなく、武士、寺院が先行し、やがて農民も同じ形態を取るようになったとされており、いわば中世の乱世の中でそれぞれの集団が新しい課題を前にして集団決議を取る方法論の一つだったのです。
著書から紹介します。
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2015.01.27
世界に誇れる日本人のこころの在りよう~日本人は共生という種を蒔いている。
皆さんこんにちは。今回も、ルース・ジャーマン白石著「日本が世界に誇れる33の事」より記事を紹介します。著者であるルース氏はハワイ出身の欧米系女性です。欧米人(白人)ながら、日本に留学、就職し、日本の企業の役員にまでなられた方です。
そんな彼女の目から見た、世界に誇れる日本人の心のありようについて書きます。25年以上の滞日経験の中で感じ取った日本人のいいところが、鋭い感性で書かれ、また、女性ということもあり、観察は肯定的に深く届いているように思います。では、早速紹介します。
上海への出張を控え、成田エクスプレスのチケットを購入しようとしたときのことです。特急券の自動販売機を見つけて、操作中の日本人男性の後ろに並びました。ほんの30秒くらいでしょうか、この男性がわたしたちのことを気にかけ、突然順番を譲ろうとしたのです。「いいですよ、わたしたちまちすのでどうぞ。終わらせてください」と声をかけると「申し訳ない」といって再び機械の操作を始めました。
また、成田空港のセキュリティーチェックでのことです。ポケットの中身を出してトレイに入れたり、靴を脱いだりしている風景はいつもと変わりませんが、順番が来てトレイが渡されると警備員が「お待たせいたしました」という心遣いの言葉をかけてくれました。
こんなことは他国ではまず考えられません。だいたい、どこの空港のセキュリティーチェックはとても細かく、担当者もうんざりしています。だから多くの場合は「自分たちも迷惑しているんだ」という態度になり。ぞんざいな応対になるのです。
日本人には、たとえ自分が迷惑に感じていても、相手に不便をかけているようなら、一言お詫びをする習慣がついています。これはおそらく、日本人は常に「他人に迷惑をかけないこと」を重視して行動するからでしょう。
一方、外国人はもちろん他人を思いやらないわけではないですが、一人ひとりの「自分」が行動の軸になっており、常に自分ベースの発想で行動する傾向があるのです。
確かに機械の前でまごまごしていると、後ろの人もうしわけないと感じまよね。欧米人はマイペースで、後ろ気にせず平気で続けられるんでしょうか。
アメリカではATMでどんなに時間がかかっても、後ろの人たちを気にしないでやりたいこと平気で最後まで済ませます。後ろに並んでいる人にについては「待ちたければまつ」「待ちたくなければ待たない」というアプローチです。
もし操作中の人が時間をかけすぎて、待っている人たちがどこかのアポに遅れたとしても「待つを選択した本人が悪い」という考えになるのです。
日本人にとっては気配りがないと感じることでしょう。しかし、「みんなで」という考えより、「自分で」という考え方が主の国だと、そういう行動が常識になるのです。「みんなで(共生)」をベースに生活していると、相手を絶えず視野に入れて意識することが自然にできます。
一方「自分で」をベースに生活していると「全てのことは自分次第」ということになり、プレッシャーがかかってきます。その結果、日常の行動で他人への配慮をすることが非効率に感じるようになるのです。
実際にアメリカでATMの操作の途中で次の方に譲っても、感謝されることはありません。次に待っている人は本当に不可解な気持ちになって素朴に「WHY?」と尋ねてくるでしょう。
日本人の「共生の心」を知ると、不思議なことに、どこの国の人々も、自分たちの生活習慣の中に取り入れはじめます。こうした美しい習慣が、世界でもまずお目にかかれない「地球の共生」の教科書であるということを、日本人が意外と意識していないことが、残念な気がします。
今回も、日常の何気ない日本人の行動、意識のありかたをルース氏は拾い上げ、「美しい習慣だ」と評価してくれています。なかなか鋭い観察だと思います。私たちが当たり前にやっていることが、欧米では当たり前でない。欧米人は個人主義といわれる、日常の「自分ベース」がリアルに伝わってきます。
彼女によれば、欧米人も日本人と暮らして「共生の心」をしれば、自分たちの生活に取り入れ始めるとのこと。>こうした美しい習慣が、世界でもまずお目にかかれない「地球の共生」の教科書であるということを、日本人が意外と意識していないことが、残念な気がします。<
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2015.01.22
地域再生を歴史に学ぶ~第5回 共同体にとって自由とは何か
前回の記事では惣村の成立過程を見ていく中で徴税の話や平民とお上の関係を見てきました。律令制の様々な矛盾の中で平民が団結し共同体=惣村を作り上げた、これを中世日本の共同体再生として固定しました。
では共同体再生以前は共同体はなかったのか?そこが疑問が出る所でもありますが、私はあったと思います。勿論、惣村のように掟を決めたり、自前で組織を運営するような行動性はありませんが、生きる基盤としての共同体社会は惣村が出来上がる以前にも連綿とあったのではないでしょうか?
今回はそれを示す為に納税と自由というキーワードで奈良、平安時代頃の人々の意識を見ていきたいと思います。納税や自由という概念を古代の人々は現代の人々とは全く異なって捉えているのです。それらを捉える上で背後の共同体を基盤とした世界があるのです。参考にさせていただいたのは今回も網野義彦著の「列島の歴史を語る」です。
【納税は強制ではなく自発的意思であった】
奈良時代に律令制が始まると庶民は田地が与えられるのと同時に重い徴税を受けます。隋から輸入した租庸調ですが、いずれも米や布、貴重品などをお上に納めます。祖は米が中心で地域を仕切る領主の倉に納めます。さらに庸調は日本中から朝廷のある京や奈良まで遠路はるばる自前で運んで届けなければなりません。移動には数週間から数ヶ月要する事もあり、手弁当で移動するため途中で餓死する事もあったそうです。非常に重い負担でしたが、当初の律令制が少なくともほとんど手を加えられることなく100年は続いたという事からして庶民は納得ずくで従っていたと思われます。網野氏はこの租庸調を自発的意思であったとしています。
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2015.01.20
世界に誇れる日本人のこころの有りよう~ 安心感というはかり知れない「恵み」
皆さんこんにちは。今回も、ルース・ジャーマン白石著「日本が世界に誇れる33の事」より記事を紹介します。著者であるルース氏はハワイ出身の欧米系女性です。白人ながら、日本に留学、就職し、日本の企業の役員にまでなられた方です。そんな彼女の目から見た、世界に誇れる日本人の心のありようについて書きます。
25年以上の滞日経験の中で感じ取った日本人のいいところが、鋭い感性で書かれ、また、女性ということもあり、観察は肯定的に深く届いているように思います。では、早速紹介します。
先日、ボストンへの出張の機会がありました。紅葉が美しく、キリッとして爽やかな海風、懐かしい街の香り――――大学時代を過ごしたボストンは、やはり、「心の和む場所」です。でものそのボストンで、日本で暮らすことの「幸福」を改めて感じてしまいました。「ここはアメリカなのだ!」と身を引き締めたのは、出張先でセミナ―が終了した直後でした。
会場に隣接している、ホテルに戻ると、なんと、息子がお小遣いをまめに貯めて買ったデジタルカメラが見当たりません。セミナー会場に置き忘れたと思い、すぐにセミナー本部に電話を入れて、会場の近くにいるスタッフに、急いで探しに行くように頼みました。見つけるのが一分でも遅れると、なくなってしまう恐れがあるからです。
自分で会場に戻ると10分かかりますが、本部のスタッフが動けば約六分で行くことができます。そうです。その4分でも油断できないのが、アメリカ人なのです。牧師だった父に教えられだのは、「ものを盗まれたときは、自分よりも相手のほうにそれが必要だったのだと思いなさい。」ということでした。
格差がある以上、盗まれることを前提に考えて生活するのが米国の考え方なのです。最近では、世界どの国でも、そうした考え方が常識かもしれません。
日本も次第に格差社会になりつつあると言われますが、この10年はむしろ犯罪は減少傾向が著しいようです。経済的な苦境がむしろ共同体的な気質を強くを呼び覚まし、社会を安定化する方向に導いているとのかもしれません。
4年ほど前、ラスベガスに子供二人を連れて高校の同窓会に行ったときも、友人からこんな警告を受けました。「今のアメリカでは。自分を狙っている誰かがいる、隙を探している誰かがいることを大前提として生活したほうがいいよ。常に子供を監視し守る姿勢を忘れないほうがいい」と。しかし、わたしは、そんな生活はしたくありません。「悪」ではなく「善」を前提にして日常生活をすごしたい。そんな気持ちは贅沢すぎるでしょうか。
三歳の息子を連れて、品川駅で山手線を下車し、横須賀線に乗り換えたときのことです。電車を降りてから、棚の上に自分のかばんを置き忘れていることに気づきました。駅員に聞くと、一時間後に同じ電車が回ってくることが分かったので、息子と一緒にホームの立ち食いそばを食べ、電車が回ってくるのを待っていました。駅員が言ったとおりの時間に、電車が戻ってきました。
そして、かばんは、置いたままの形で棚の上にありました。この話を外国人にするだびに「WOW!」と驚かれ、「日本は本当に特別な国なんだね。」と言われます。また、電車内で、通学中の娘の具合が悪くなったときのことです。横にいたサラリーマン風の男性がすぐにハンカチを差し出し、汚れの上に新聞紙をかけ、停車駅で「僕たちが片付けるから降りなさい」と優しく見送ってくれたそうです。
そういう人が大勢いることが前提になっている日本という国の人々は、本当に幸せだと思います。他人への配慮、モラル、誠実な気質を、日本から自分の子供が受け継ぐことができたら母親として最高なのですが。
落としものをした人は困っているだろうという感覚や、外人さんは勝手が分からないだろうから手伝ったほうがいいかな、という感覚は日本人なら普通に持つ感覚だと思うのですが、世界的には少数派のようです。
そういう感覚が大前提になっている社会に住むことができるのは、ありがたいことなのだと感じると同時に、彼女が言うように、このような日本人の意識のありようを世界に向けて発信していく必要がある、と改めて感じますね。
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2015.01.15
地域再生を歴史に学ぶ~第4回 惣村の形成とはなんだったのか?
プロローグで以下のような提起をしました。
>彼らが改めて自分の地域という意識を持つようになったのが鎌倉時代後半から登場した”惣村”という集合体でした。小作農の登場によって誕生した惣村は現在に繋がる農村の原形となっており、それが現在の地域意識の原型を作っている可能性があります。
第4回はこのテーマの中心部分である惣村について考えていきたいと思います。
“原型を作っている可能性”という部分をもう少し掘り下げていけたらと考えています。惣村を調べる中で非常に有益なサイトがあったので先に取り上げた網野先生の著書(列島の歴史を語る)とこのサイト(HP:学校を変えよう)を主に参考にしながら進めていきます。
久宝寺村の百姓七朗兵五名の署名による全十ヶ条の訴状
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2015.01.13
世界に誇れる日本人のこころの有りよう(クラクションのならない日本。独特の想像力を備えている日本人)
皆さんこんにちは。今回は、ルース・ジャーマン白石著「日本が世界に誇れる33の事」より記事を紹介します。著者であるルース氏はハワイ出身の欧米系女性です。白人ながら、日本に留学、就職し、日本の企業の役員にまでなられた方です。そんな彼女の目から見た、世界に誇れる日本人の心のありようについて書きます。
25年以上の滞日経験の中で感じ取った日本人のいいところが、鋭い感性で書かれ、また、女性ということもあり、観察は肯定的に深く届いているように思います。では、早速紹介します。
ニューヨーク、デリー、ホノルルなどの、どこの都市に行っても、クラクションの音が絶えず、大きく聞こえてきます。ところが、東京は、街の中をゆっくり散歩していても、クラクション音があまり聞こえません。先日、「ビッ」という身近なクラクション音を聞きました。青信号なのに20秒ほど待っても動かない前の車に対して、「信号が変わっているよ」と声掛けするような、後ろの車からのちょっとした音でした。日本のどこへ言ってもクラクションといえばこの程度です。警告、クレームというのではなく、合図とか、気づかせるためのサイン、のように聞こえます。
クラクションが少ないのは、日本人が、独特の想像力を備えているからだと思います。まず、人に迷惑をかけないようにと考える。そして、何が人の迷惑になるか、それをしないためためにはどんな振る舞いがよいかを、それぞれが想像する。これが日本人のルールです。
人に迷惑をかけないためには、我慢(他人への忍耐)強さも必要になります。この我慢強さを通して、日本は集団調和が実にとりやすい環境となり、独特の団結力を維持できているのでしょう。
団結力といっても、日本の場合は、スポーツのチームのような勝利を勝ち取るためのハードなチームワークではなく、全国どこに行っても見られる「平凡な思いやり」のことです。
いきなり抽象的に集団性とか規範意識とかいうのではなく、まずは、人を意識する「想像力」と認識していらっしゃるのはなかなか鋭い、深いなと感じました。クラクションも、警告でなく「相手に気づかせるため」というのもよく見ていただいている気がしますね。
わたしは日本人の我慢強さと思いやりの美しさを実感しています。アメリカ人は一般的に我慢や忍耐が苦手です。気持ちが高まると、深く考えずに、感情的に行動を起こしていしまう傾向があるのです。これが行動力や実行力として評価されることもありますが、判断ミスに結びつくシーンもたびたびあります。ボスの判断に我慢できずにすぐに転職する。相手の浮気に我慢できず離婚する。学校の教育方針に納得できず子供を転向させてしまう。時には、長すぎる牧師の話に我慢できず教会を変えたりもします。そして、前の車が、自分が正しいと思うタイミングで走り出さなければ、クラクションを大きく鳴らすのです。
しかし、日本人は、まわりに対しての影響を一旦考えます。「今クラクションを鳴らと歩行者がびっくりするかもしれない」「前の車は高齢者かもしれない」そんな風に相手や状況に対してイマジネーションを働かせ、ちょっと様子を見る習慣があるのです。
以前、同僚が会議に一緒に入る前、「切れないでいこうね」と声をかけてくれました。すぐに切れるのが、わたしの短所でもあります。クラクションをすぐ鳴らしてしまう傾向を修正して、日本人のようにダイナマイトの信管をに長く伸ばし余裕をもつことが、仕事の面でもよりよい結果を生むのだと考えています。
彼女は、日本人が普通にしているこれらの習慣、振る舞いは日本人に独特で、日本以外では行われていないといいます。日本は、戦争に次ぐ戦争という略奪闘争の世界は免れて共同体を維持してきましたから、まわりの人を自然に意識し配慮する習慣が損なわれず持ち続けてきたものと思われます。
グローバル化の中で、共同体的な日本人がどちらかというと「異質」というレッテルを貼られ、日本人自身も自分たちがおかしい、思わされ始めている。
しかし、長く日本に滞在している欧米人自身がこれだけ、評価しているのですから、改めて、そのすばらしさを自覚してもいいはずですね。彼女は、世界に発信すべきといいますが、まったくそのとおりだと思います。
欧米でも、社会企業家めざす若い人たちが少なからずいるなど、自分第一お金第一の価値観から、社会にどう貢献するかというほうに、価値観が動き始めているようです。この流れが進めば、まわりやみんなや社会のことを意識する日本人の「こころ」は遠からず見直されるでしょう。だから、世界のためにも私たち自身が意識し広めていく必要があるように思います。
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2015.01.08
地域再生を歴史に学ぶ~第3回 日本列島、東と西の違い
日本の地域論を縄文時代のネットワーク、古代から中世の荘園制度による共同体空白期と扱ってきました。次は地域再生の中世、惣村を扱う予定でしたが、中世を調べる中で新たに出てきたテーマがあります。
惣村は主に西側、畿内を中心に鎌倉時代後半から発生しています。さらに惣村が成熟し、政治勢力に対抗する一揆を起こしたのも近畿が発祥でした。一方、関東以北の東側地域には中世において武家社会による安定した社会が形成され、中世以降は庶民においても西側世界と大きな差異を発生していきます。
この日本列島の東と西の違いはどうやら共同体の再生過程においても大きく影響しているのではないか、むしろこの西と東の違いが日本の地域論を解明するひとつの鍵にならないか、そういう思いにいたりました。
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2015.01.06
大共同体「東南アジア」を支えるシステム~成熟した共認圧力の社会 インドネシア・ジャワ島 世界
半島部東南アジア(タイ、ミャンマー)、海洋部東南アジア(マレーシア、インドネシア)と紹介してきました。シリーズ5回目です。
今回は海洋部の東南アジアの中に会って際立った特質をもつ「ジャワ世界」について紹介します。ジャワ世界とは、インドネシアの中の「ジャワ島」「バリ島」「ロンボク島」を言います。
東南アジア全体が共同体的な社会でありますが、それは私権社会に侵される以前の共同体社会の性格を色濃く残しているという点にあります。
その中にあって、ジャワ世界は単に古くからの共同体的資質を残しているというだけでなく、独特の共認(圧力)社会を発達させてきたという点で周囲の海域インドネシア地域とは明らかに異なる社会を構築しています。
●豊かな東南アジアの中でも飛びぬけて豊かなジャワ世界
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2015.01.03
日本人は南から来た?~沖縄で旧石器時代の人骨発掘/国内最古のDNA抽出に成功
新石垣空港の真横で発掘が進む白保竿根田原遺跡
画像はこちらからお借りました。
昨年末の最終記事では、「立ち上がれ日本人!」と題し、混迷する日本を立て直すため、改めて日本人の可能性について1年間の記事を振り返りました。
さて、新年第二弾は、日本人を知るという流れで、我々日本人のルーツについて興味深い記事を紹介したいと思います。
なんと、沖縄で2万年以上も前の旧石器時代の人骨が大量に発見され、しかもDNAの抽出の成功~その解析によって日本人の先祖がどこから来たのか?についての重要な事実が明らかになりつつあります。
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posted by katsuragi at : 2015年01月03日 | コメント (4件) | トラックバック (0) TweetList