2010.06.19

シリーズ:「国家と市場」第3回 【私権闘争の抜け道が、交換取引の場=市場である】

市場の起源は、生活必需品の物々交換でなく、莫大な利益を上げる事の出来る非日常品(宝石や絹や毛皮)の取引である。
と言うと、経済学をかじった常識人は、本当?と思うでしょう。
もっと言えば、市場は古代から一貫して、騙しの世界であり、被支配層の私権獲得の唯一の手段であったのです。
その事実を論じた記事(るいネット)を紹介します。
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posted by ryou at : 2010年06月19日 | コメント (2件) | トラックバック (0) List  

2010.06.18

シリーズ「インドを探求する」第4回 【インダス文明とドラヴイダ人】

未分類

私たちが、縄文という社会をはなれ、インドを追求する目的は、彼らに次代をリードする本源性が残されているのかという点にあります。
そのような視点で、インドという国を理解するには、これまでの一般的な「インド=アーリア文化」という一面的な捉え方ではなく、「北インド・アーリア文化」と「南インド・ドラヴィダ文化」という切り口が手がかりになりそうです。
同時に、本源性の残存度を考究する場合、私権性が問題となり、それを解明するには、社会・集団の最基底部にある婚姻制はどうだったのかという視点が不可欠となります。
そこで、今回は、ドラヴィダ人に焦点をあてつつ、南インドにおける婚姻様式をナヤール族を例にしながら探っていきたいと思います。
「知られざる人類婚姻史と共同体社会」ブログより
南インド ドラヴィダ人:ナーヤルの母系社会~ドラヴィダ人とは?

南インド ドラヴィダ人:ナーヤルの母系社会~ヒンドゥー父系社会の中の母系社会

を引用させていただきました
●インダス文明とドラヴイダ人

インダス文明は、紀元前2500年ころから1800年ころにかけて、インド西北部インダス川流域を中心に栄えた都市文明です。唯一の残された文字資料である印章その他に刻まれた「インダス文字」が、いまだに解読されていないため、残念ながらその担い手がはっきりしていませんが、その最有力候補がドラヴィダ人です。ドラヴィダ人は、紀元前3500年くらいに中央アジアのどこかからアフガニスタンを経由してインドへ進出してきたものと考えられているので、「インダス文明」の担い手はドラヴィダ人である可能性はきわめて高いと思われます。

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●ドラヴイダ人の南インドへの移動

インド北西部に居住していたドラヴィダ人は、紀元前1500年くらいに、その地に侵入してきたアーリア人によって押されるように南進を開始します。一部はそのなかに吸収されましたが、他は徐々に東部、南部へと移動を開始し、主力は南進し、二手に分かれた一派がテルグ語そのほかからなるグループとしてデカン高原に広がり、タミル語・カンナダ語ほかからなるもう一派がその南方に居住するようになりました。
南インドへ移動したドラヴィダ人は、完全にはアーリア人武力支配下に置かれることはありませんでした。その状況下で南インドに「ドラヴィダ文化」と呼べるような文化が根付いていきます。ただし、「北インド・アーリア文化」と「南インド・ドラヴィダ文化」は、それぞれが独立したものではなく、長い時間をかけて相互に影響を与えつつそれが塗り重ねられて形成されたもののようです。

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posted by naoto at : 2010年06月18日 | コメント (0件) | トラックバック (0) List  

2010.06.16

『イスラムを探る』 第6回  イスラム共同体:規範と貨幣により結合された超共同体

未分類

いろいろ調べてイスラムについてのいろいろ解説や本を読んでも、なかなかピンとくるものがないと思った。
果たして通常言われるようにイスラムは宗教なのか国家なのか?それとも別のものなのだろうか?
鍵になると思ったのは、
>ムハンマドとその弟子らは、あくまで信仰者として闘ったのであって、戦士ではありません。彼らは徹頭徹尾商人だったのです。
「なぜイスラムで商品貨幣経済社会が発展したのか?」より引用 
いわば商人が共同体(教団?)を組織し、それが拡大して巨大な塊(国家?)になっていったということだ。
しかし商人がなぜ教団を組織したのだろうか?イスラムの教えの中に、過度の利益を禁止し相互扶助の規定が多くあるのは何故だろうか?

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posted by ihiro at : 2010年06月16日 | コメント (4件) | トラックバック (0) List  

2010.06.13

宗教ってなに? ~7.知識人の操ってきた観念群~

😀 くまなです。
これまで7回にわたって「宗教ってなに?」について追求してきました。
1.宗教の認識論と近代思想
2.精霊信仰と守護神信仰の違いについて
3.不安発の古代宗教と感謝・同化の精霊信仰
4.宗教の変換について
5~全ての古代宗教の起源? 原始ミトラ信仰①~
5~全ての古代宗教の起源? 原始ミトラ信仰②~
6~近代思想と宗教は同根~
今回は、その最終回です。宗教の核心に迫る記事を紹介します。
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posted by kumana at : 2010年06月13日 | コメント (4件) | トラックバック (0) List  

2010.06.12

シリーズ:「国家と市場」第2回 【国家(力の序列共認)と その統合限界】

武力支配による国家は、統合限界を孕んでいる。西洋しかり、東洋しかり、日本においても支配者は次々と変わっている。歴史の教科書をみると、長く続いているような国や地域や帝国があるが、その中では、必ず小競り合いが起こっていたと考えられる。
例えば、身近な日本で見てみると、日本という国は、島国であったせいもあるが、日本という大きな括りで、“日本”という国が続いているように見えるが、大和朝廷をはじめ江戸時代まで、時代時代で支配者(統合者)は変わってきている。

なぜ、武力支配による国家は、長く続かないのか?

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posted by sodan at : 2010年06月12日 | コメント (3件) | トラックバック (0) List  

2010.06.11

シリーズ「インドを探求する」第3回 ~地理的観点からインド史を観る

こんばんは。
不思議の国、インドシリーズですが、今回は、インドの歴史の概況について紹介していきます。
インドといっても、広大な国土で、一つの王朝も多岐に渡り、一口には語りきれませんが、大きな捉え方としては、アリーア人の侵入以降、外部周辺地域の他民族の侵入を期に王朝の移り変わりを繰り返してきた北部インドの地域と、アーリア人の侵入以前から存在し、他民族の侵入に押しやられるように南部地域に移動し居住域を構えた、ドラビダ人が中心の南インドに分けられます。
こうした、南北インドの違いの主要因として、その地理的条件が大きく影響していますので、まずは、インドの地理的条件から見ていくことにしましょう。
(地理的、歴史的にインドを見ていく場合、現在の国家としてのインドの他、パキスタンやバングラディッシュ等周辺諸国も含めた地域全体として捉えていく必要があります。)
 
 
 
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<ガネーシャ神> 
さるみみの見た世界 HPより
  
  
 
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posted by yuyu at : 2010年06月11日 | コメント (4件) | トラックバック (0) List  

2010.06.08

『イスラムを探る』 第5回 イスラムの経済原理

イスラムを探るも 第5回 となりました。
今回は「イスラムの経済原理」を探ります。
国家(絶対王政)とイスラム文明の社会統合システムには差があります。
 <国家(絶対王政)>
・主な生産方式が農業社会では、農地などの私有権がどれだけあるかが重要となります。また一人の人間が、全てを所有することが可能となります。だから最終的には全ての所有権をもつ王様が登場することになります。
・また支配の方式は武力闘争で決まります。
・市場は、「共生(取引)適応」の存在で、共生(取引)適応は、あくまでも闘争圧力からの抜け道に過ぎませんでした。
一方で
<イスラム社会>
・ イスラム社会では砂漠間の交易(アジアとヨーロッパを結ぶという地理的要素もある)が発達し、市場(商業)が主な生産様式となりました。商業では様々な利益の上げ方が登場(例えば職業選択の自由)するので、一人の人間が利益を独占できません。利益を上げる人間が容易に入れ替わります。また砂漠の中のオアシスで生存するという環境で培われた歴史があり、共同体を第一としています。急激な市場化の中でも私権原理をイスラム法=ルール(喜捨など)などの観念で封鎖しました。
・ 支配の方式は、経済競争とイスラム法=ルール(喜捨など)などの観念で決まります。共同体を第一として、経済競争をイスラム法でルール化するというシステムです。
イスラム文明の経済を分析し、イスラム社会の統合方法を解説したいと思います。共同体を第1として、経済競争をイスラム法でルール化し発展していくというシステムが見えてきます。このシステムによって、力の序列原理(武力統合国家)の存在しない本源性の残る部族社会(共同体社会)が急激な市場化・私権化・自我肥大化に晒され、かつての共同体規範が急速に崩壊してゆく社会を超越観念(アッラー)を駆使して止揚できたことがわかります。
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posted by norio at : 2010年06月08日 | コメント (3件) | トラックバック (0) List  

2010.06.05

シリーズ:「国家と市場」第1回 【私権闘争を統合した 力の序列原理】

日本における武力支配国家の誕生と古代市場は、(まだまだ本格解明途上ではありますが)西洋やアジア、中東とはかなり異なった形で発展してきたことがわかりつつあります。
また一方では、現代のすべての国家と市場は、(ユーラシア大陸から周辺の半東や島国に広まった)武力支配国家と古代市場の成立過程を読み解く事によって、それらの普遍構造を見出せるようになってきています。
このシリーズは、導きの糸として「るいネット」の史的構造論から「超国家・超市場論」のいくつかの記事を引用して紹介させていただき「国家と市場の普遍構造」を解明していきます。
これまで社会の基礎であった国家と市場の(さらには社会秩序全般の)崩壊の危機さえ感じられる現在の状況、閉塞感とともに、一方で「どうする?」という探索の機運もうまれつつあります。
そこで、(国家と市場の)歴史からその普遍構造を取り出す事によって、今後の日本、そして世界のあり様を考えていきましょう。
第1回は、
私権闘争→掠奪闘争⇒力による制圧⇒力の序列共認⇒武力支配国家
                   ↓↓   ↓↓
                   身分観念(統合観念)

の構造です。
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写真はメソポタミヤで発掘された銘板。図の周りの楔型文字はこれがアッシリア国王と跪く臣下である事を示しています。

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posted by nandeya at : 2010年06月05日 | コメント (4件) | トラックバック (0) List  

2010.06.05

インド人とはいかなる民族か?~日本人とインド人の評論から

こんばんわ。インドシリーズ3回目です。
>インドの概況がわかったところで、次回は巷のインド評について紹介してみたいと思います。
前回の記事の巻末を受けて今日は巷のインド評を扱ってみます。
日本人とインド人、それぞれから見たインド評を掲載してみたいと思います。
まずは紹介する2冊の本の表紙から・・・
「インド人とのつきあい方」~清好延氏
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「インド人の秘密」~パバン・K・バルマ
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posted by tano at : 2010年06月05日 | コメント (1件) | トラックバック (0) List  

2010.06.04

『イスラムを探る』第4回 急激な市場化の中で生まれたイスラム

こんにちは!
『イスラムを探る』のシリーズも今回で4回目になります。 今回は、イスラム教が誕生した時の【特殊性】を「急激な市場化の中で生まれたイスラム」を見ながら追求したいと思います。
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これまでの流れを簡単に復習すると
第1回【イスラム社会ってどんな社会?】
・「イスラム教の簡単な形成過程」と、イスラム教の特徴である「戒律と日常実践(六信五行)」を扱い、最後に社会の最基底部の男女の性のさわりを「イスラムの女性」から説明しています。
第2回【イスラム教誕生前夜の状況】
・環境・自然、言語、生産様式、集団の系譜、民族意識、メッカ、政治・戦争・部族間同類闘争を通じて分析しています。イスラム前史では、アラビア半島では統一国家や王朝は殆どなく、緩やかな部族連合で、本源性を残した遊牧民だった。しかし急激な市場化が進み、その旨みを手にしたことで本源性=共同体崩壊の危機になって行く。
第3回【ムハンマド登場と急拡大したイスラム教】
上記の崩壊危機を何とかすべくムハマドが登場しイスラム教という超越観念でアラブ・アジア・一部の西欧に力を拡大した。この拡大をどのように実現したのかをまとめています。
イスラムの「特殊性」とは何か?
そしてこの特殊性を生んだ要因とは何か?
実はこの要因は、現在の無秩序な市場拡大の問題と同根なのです。

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posted by sakashun at : 2010年06月04日 | コメント (0件) | トラックバック (0) List  

 
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