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シリーズ:「国家と市場」第1回 【私権闘争を統合した 力の序列原理】

Posted By nandeya On 2010年6月5日 @ 8:36 PM In ⅩⅠエトセトラ(その他諸々) | 4 Comments

日本における武力支配国家の誕生と古代市場は、(まだまだ本格解明途上ではありますが)西洋やアジア、中東とはかなり異なった形で発展してきたことがわかりつつあります。
また一方では、現代のすべての国家と市場は、(ユーラシア大陸から周辺の半東や島国に広まった)武力支配国家と古代市場の成立過程を読み解く事によって、それらの普遍構造を見出せるようになってきています。
このシリーズは、導きの糸として「るいネット」の史的構造論から「超国家・超市場論」のいくつかの記事を引用して紹介させていただき「国家と市場の普遍構造」を解明していきます。
これまで社会の基礎であった国家と市場の(さらには社会秩序全般の)崩壊の危機さえ感じられる現在の状況、閉塞感とともに、一方で「どうする?」という探索の機運もうまれつつあります。
そこで、(国家と市場の)歴史からその普遍構造を取り出す事によって、今後の日本、そして世界のあり様を考えていきましょう。
第1回は、
私権闘争→掠奪闘争⇒力による制圧⇒力の序列共認⇒武力支配国家
                   ↓↓   ↓↓
                   身分観念(統合観念)

の構造です。
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写真はメソポタミヤで発掘された銘板。図の周りの楔型文字はこれがアッシリア国王と跪く臣下である事を示しています。


教科書が「人類の文明発祥の地」として教えるメソポタミア・エジプト・インド・中国は、全て掠奪闘争が繰り広げられた場所であり、それらの国家は、全て掠奪闘争の覇者によって作られた国家である。つまり、今日の「文明」は、全て掠奪闘争によって生み出された文明である。実現論第二部「私権社会」 [3]
この、掠奪闘争が制圧され、国家が登場した構造とは?
以下は「るいネット」 [4]より引用
「超国家・超市場論7 私権闘争を統合した 力の序列共認」

自我は「自分以外は全て敵」とする。しかし、「全て敵」である以上、共認は成立せず、従って共認機能で止揚・統合することはできない。従って、この様な自我と自我がぶつかり合い、欲と欲がせめぎ合う性闘争→私権闘争は、必然的に掠奪闘争(縄張り闘争、つまり戦争)を生み出して終う。
この様な自我に基づく性闘争→私権闘争→掠奪闘争は、力によってしか制圧できない。従って、これらの自我に基づく同類闘争(性闘争・私権闘争・掠奪闘争)は必然的に武装集団を生み出し、最終的には力による制圧を土台とし、それを追共認した力の序列共認によって統合された武力支配国家を作り出す。

★力による制圧⇒武力支配国家の事例
●参考記事:「掠奪闘争と部族大移動の概観①」  [5][イラン高原~コーカサス]
●参考記事:「掠奪闘争と部族大移動の概観②」  [6][中央アジア~中国北方]
★皆殺し(←自我(自分以外は全て敵→他者否定と自己正当化))の事例
●参考記事:最古の皆殺しの遺跡です。[イラン]
・・・紀元前三五〇〇年頃・・・・現在のイラン領チグリス河上流のテベ・ガウラ遺跡・・・人骨や家屋の破壊のされ方が異常であることが次々に明らかとなった。猛火で焼け落ち、明らかに頭骨が石か棍棒で叩きつぶされた形跡が・・・
「英雄・戦争・兵器の謎学」 [7]さんから引用

●参考記事:紀元前9世紀アッシリア王の残虐な皆殺し[メソポタミヤ]
・・・・・女・子供に至るまで皆殺しにするのは当たり前。処刑された遺体の皮を剥ぎ、それを城壁に貼り付けていったり、人柱や首柱が築かれたり、生きたまま業火の中へ放り込む…といったような残虐な処刑が当たり前のように・・・
「学校で教えたい世界史(17)」 [8]さんから引用

●参考記事:男も女も年寄も羊やロバも皆殺し「旧約聖書ヨシュア記より」[イスラエル]
彼らは町にあるものは、男も女も、若い者も年寄りも、また牛、羊、ろばも、すべて剣の刃で聖絶した」
「これらの町々の分捕り品と家畜はことごとく、イスラエルの人々が自分たちのために奪い取った。彼らはしかし、人間をことごとく剣にかけて撃って滅ぼし去り、息のある者は一人も残さなかった」

★性闘争→掠奪闘争(→国家へ)の事例
●参考記事:「部族連合から国家へ①」  [9][ローマ]
では、武力支配国家はどのように統合されているのでしょうか?

この力の序列原理も、互いに顔が見える範囲の集団内部でこそ有効に機能する原理であり、それだけでは数百万人もの超肥大集団=国家を統合するには無理がある。互いに顔の見えない社会を統合するには、統合指標(評価指標)となる観念の共認が不可欠になる。そこで、力の序列共認を下敷きにして、士・農・工・商etcの身分制度が確立された。つまり、最終的には身分(肩書き)という観念の共認によって国家は統合されており、武力時代の評価指標とは、この身分観念に他ならない。


★武力支配国家の統合⇒身分観念の事例
●参考記事:「部族連合と国家の違い」 [10][邪馬台国]
●参考記事:「国家が観念によって統合されるのはなんで?」 [11]
●参考記事:「商業の発展により、身分制度(士農工商)が強化された」 [12]
では、身分観念による統合とはどういう構造になっているのでしょうか?

私権社会での活力源となっているのは、性闘争・私権闘争の圧力である。しかし、性闘争・私権闘争の圧力は、武力による制圧⇒力の序列共認⇒身分制度の共認による徹底した収奪によって(つまり、人為的に作られた飢え=貧困の圧力によって)、生存圧力に等しいほぼ絶対的な強制圧力となる。つまり、無政府的な性闘争・私権闘争を止揚(秩序化)した筈の私婚→私権の共認は、真の統合原理たる力の原理によって絶対的な私権の強制圧力に転換する。

この私権闘争の圧力が生み出した(力の原理に基づく)私権の強制圧力(私権を獲得しなければ生きてゆけないという圧力)は、最末端まで貫通する圧力であり、従って、「私権」という価値の評価指標(=最先端価値)たる「身分」観念は、立派に統合機能として働くことになる。(例えば、この肩書きという統合指標=評価指標は、現在でも官庁や企業において、普遍的に使われている評価指標であり、ほんの数年前まで「肩書き」こそが、人々の最大の圧力源とも活力源ともなっていた。)

武力支配国家は力による制圧だけでなく身分観念によって統合されている。
身分(肩書き)はこの時から現代にいたるまで、評価指標としして普遍的に使われてきた。

ところが「肩書き」が圧力源としても活力源としても機能しなくなった現在の日本では、どこから圧力と活力を再生していけばよいのでしょうか?
これはシリーズ後半で扱いますが、日本人(縄文体質)の可能性発掘にもつながります。
しかし、次回はもう少し踏みとどまって、この武力支配国家の限界構造(⇒市場?)の記事をお届けします。
請うご期待!
by tamura


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[3] 実現論第二部「私権社会」: http://www.rui.jp/ruinet.html?i=100&c=2&t=1

[4] 「るいネット」: http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=30553&pgh=1

[5] 「掠奪闘争と部族大移動の概観①」 : http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=96255

[6] 「掠奪闘争と部族大移動の概観②」 : http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=96621

[7] 「英雄・戦争・兵器の謎学」: http://www.geocities.jp/sensou_zatugaku/war.htm

[8] 「学校で教えたい世界史(17)」: http://www.komagi.com/edu/history1.htm#021028

[9] 「部族連合から国家へ①」 : http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=97337

[10] 「部族連合と国家の違い」: http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=96789

[11] 「国家が観念によって統合されるのはなんで?」: http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=107737

[12] 「商業の発展により、身分制度(士農工商)が強化された」: http://blog.kodai-bunmei.net/blog/2007/03/000153.html

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