2011.06.24
「南から見た縄文」最終回~南方からの視点で見えてきた可能性
かつては人類は500万年前に南から誕生し、進化をつなげていく度に北へ北へとその生活圏を拡大してきました。 南と北、このキーワードは人類史を見ていく上でも常に使われ、ある意味使い古されてきた感がある言葉でした。改めて南を考えてみよう!それがこのテーマの出発点です。
日本人はどれほど南からの影響を受けているのか、その人的系譜、文化的系譜はどのような経路を辿ってきているのか、ここからの追求でこの縄文ブログに現在穴が開いている南方からの視点を少しでも加えていければと思っています。
~プロローグ「南から見た縄文」
そんな切り出しでこのシリーズを始めました。これまで12回の投稿を重ね、今回はいよいよ最終回です。これまでのこのシリーズをまとめ、一旦終了とさせていただきます。
日本人はこのブログでも、見てきたように約1万年前から南からの文化を受け入れ、さらにその文化は縄文の温暖化を契機に列島を北へ北へと上っていきました。縄文中期の温暖期には本州最北端の青森までその文化的特徴が移動していった事が三内丸山の遺跡からも明らかになっています。さらに同じく中期の7300年前の日本史に残る火山噴火、鬼界カルデラの噴火に伴い南から北へ東への大移動が確認されています。言い換えれば縄文時代とは南からの文化を列島に広げる時代であったとも総括できます。
この南の文化とは一言で言えばどのような文化なのでしょう?
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posted by tano at : 2011年06月24日 | コメント (3件) | トラックバック (0) TweetList
2011.06.19
「南から見た縄文」12 ~縄文のもう一方の源流・北方文化~
「南から見た縄文」シリーズでは、スンダランド発の古モンゴロイドが、温暖化によるスンダランドの水没を機に、世界に拡散する様子を通して、縄文文化について追求してきました。
今回は視点を変えて、縄文の一方の源流となった北方文化について追求します。
現代に繋がる最初の日本人は、この日本列島に3万年前頃石刃石器の文化をもたらした人々でした。彼等は中国北部・華北方面から、朝鮮半島を経由して日本列島に到来し、津軽海峡で北海道への渡海を阻まれたため、本州北端まで分布し、約1万年に亘ってその状態が続きました。
そしておよそ2万年前、シベリアのバイカル湖方面からおもに樺太を経由して北海道・東日本にドッと細石刃文化が流入してきました。この文化の影響は極めて強くそれまでのナイフ形石器文化を消滅させてしまうほどでした。
こちらからお借りしました。
今回は、このシベリアのバイカル湖方面から来た北方モンゴロイドについて、詳しく見ていきます。
応援よろしくお願いいたします !
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posted by tama at : 2011年06月19日 | コメント (0件) | トラックバック (0) TweetList
2011.06.17
緊急企画 「東日本大震災は日本人に何を覚醒させるのか!」 第10回.原発事故が見せたもの
東日本における巨大地震・津波の発生とその後の原発事故・放射能汚染は、日本に大きな傷跡を残しました。
地震や津波などの自然災害は、原始以来何回も繰り返し襲ってきて、日本人の性質の形成にも大きな影響を与えていると思われます。
原発事故は、日本の統合階級の無能さを世界にさらけ出すと共に、首都圏を含む東日本の多くの地域が放射能汚染に襲われるという未曾有の事態になりました。そもそも原子力発電を作ったのは人間です。つきつめれば原発事故は人災ということです。地震は現在人間では止めることはできませんが、原発はみんなで止めると決めれば止めることができるのです。原発は観念の産物で、人では止められない天災とは異なったものです。
この観念の産物である原子力の災害から日本人にどのような覚醒を期待または起こさせるか、考えてみたいと思います。
◆今までの記事はこちらです。
緊急企画 「東日本大震災は日本人に何を覚醒させるのか!」
プロローグ
第1回 日本人の縄文体質~有事に現れるその共同性と本源性
第2回 海外から見た日本人の共同性
第3回 地震・災害大国日本の歴史-1
第4回 地震・災害大国日本の歴史-2
第5回 地震・災害大国日本の歴史-3
第6回 地震・災害大国日本の歴史-4
第7回 地震・災害は日本人の性格をどのようにかたちづくってきたか?①
第8回 地震・災害は日本人の性格をどのようにかたちづくってきたか?②
第9回 日本の再生力はどれだけあるのか?
応援よろしくお願いいたします。
写真はここからお借りしました。
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posted by norio at : 2011年06月17日 | コメント (0件) | トラックバック (0) TweetList
2011.06.16
「南から見た縄文」11 ~弥生期までの朝鮮半島と北九州の関係は?~その2
前回は、古モンゴロイドが住まう朝鮮半島に、北から新モンゴロイドが、南から別の古モンゴロイドがやって来ることで、朝鮮北部と南部で違う文化が形成されたところまで、見てきました。
今回は、朝鮮半島、北九州への稲作の伝播から、朝鮮半島の原三国時代までを見ていきます。
どうやって稲作が伝播したのか?
どのようにして原三国時代へ突入したのか?
通説を検証しながら、見ていきます!
応援よろしくお願いいたします
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posted by jomon10 at : 2011年06月16日 | コメント (1件) | トラックバック (0) TweetList
2011.06.16
日本の支配階級の意識構造を解明する~極東アジアの支配の歴史1
今回から、新シリーズ【日本の支配階級の意識構造を解明する~極東アジアの支配の歴史】をお送りしたいと思います。
第1回目は、「朝鮮と日本における支配階級の特性」として、これからお届けするシリーズの概観をお知らせします。
はじめに、なぜ今朝鮮なのか、先ずはその問題意識からお話ししたいと思います。
現在の日本において、原発事故への後手後手の対応、米国の顔色を常に伺う政策、負け続ける外交など、政治家、官僚たちの無能ぶりがより鮮明になりつつあります。
また、少し古くなりますが勝てる見込みがない太平洋戦争に突入したり、安全対策を二の次にして地震国でありながら原発を50基以上作りまくるなど、支配者層は信じられない決断を行い、国を迷走させ続けてきました。
本来、政治家、官僚、学者ら支配者層は、時代を読み、国が進むべき方向を真剣に考えるべき(それを専門とする仕事)人たちですが、なぜこのようなガタガタ状態に陥ってしまったのでしょうか。
目先の課題を優先し、米国や国際金融資本への言いなりを良しとする支配者層の思考は、我々大衆には理解しがたいものです。
本当に真剣に頭を使っているのでしょうか?
このような状況を見ていると、日本の支配者層は、根底的に、思考上、構造的欠陥を抱えているのではないかと思えてきます。
歴史的にみれば日本の支配者層は朝鮮出自であり、日本の支配者層の思考上の特性を解明するには、朝鮮の支配者層の歴史から押さえる必要があると思われます。
今後日本が、正しく現実を判断し進むべき方向性を見定めていくには、支配者層の構造的欠陥の原因を明らかにし、それに替わる体制を構築していく必要があります。
今日から10回に渡り、【日本の支配階級の意識構造を解明する~極東アジアの支配の歴史】を追求していきたいと思います。
先ずは応援、お願いします。
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posted by sinkawa at : 2011年06月16日 | コメント (0件) | トラックバック (0) TweetList
2011.06.14
中国とは何ものか?~「鋳造」が作り出した支配の歴史
中国の歴史の特殊性を考える上で避けて通れないのが金属の歴史です。他地域でもヒッタイトの鉄のように金属を持った部族が圧倒し、国家を打ち立てた事例は多数あります。中国の古代王朝もその歴史法則をトレースしており、金属の製造技術の確立とともに武力国家が誕生しました。しかし中国の金属史を語る上でもう一つの重要なポイントがあります。
「古代中国の金属製造技術は「鋳造」に始まったことに最大の特徴がある。このことはその後の中国の金属文化のすべてに大きな影響を及ぼしている。欧州古代においては、青銅器は青銅器時代の晩期であっても、鍛造で製造された。しかし中国では全く異なり、新石器時代の末期から青銅器は鋳造で作られた。」
~中国の製鉄技術史より抜粋させていただきました。※以後の記事もオレンジ色の部分はこのサイトからの引用です。
兵馬俑~おびただしい数の青銅像は秦の始皇帝の時代にすべて作られました。
これを見るだけで中国の青銅器文明とその象徴としての王の権力がいかにすさまじかったかが伺えます。幸せな生活より借用しました。
ランキング向上にご協力願います! 🙄 (14日現在15位です 😥 )
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posted by tano at : 2011年06月14日 | コメント (0件) | トラックバック (0) TweetList
2011.06.11
「南から見た縄文」10 ~弥生期までの朝鮮半島と北九州の関係は?~その1
「南から見た縄文」シリーズもいよいよ第10回になりました。
第8回、9回と日本を大きく離れ、遠くフィンランド、チベットに残る共同体性を探ってきました。
今回は、日本の方へ戻り、北九州と朝鮮半島の関係について、見ていきたいと思います。
この関係を論ずるときに重要なキーポイントになるのが、第7回の江南地方に縄文の源流を探るで紹介した長江文明です!
まだ、読んでない方は、こちらを読んでから、今回の記事を読んでください
従来、弥生時代は、朝鮮半島からやって来た人々が大量にやって来ることで始まったと言われてきました。そして、その後も古墳時代、大和朝廷と移り変わる時も、やはり朝鮮半島からの王族等の流入があったとされています。
では、いったいいつから朝鮮半島と北九州との交流は始まったのでしょうか?また、その交流は朝鮮半島→北九州といった一方通行だったのでしょうか?それとも逆もあったのでしょうか?
そして、どんな人たちが往来したのでしょうか?
そこで今回は、旧石器時代から、弥生時代の終わりにかけて、朝鮮半島と北九州にはどのような交流があったのか?を探っていきます。
記事は2回に分けて掲載します。
応援よろしくお願いいたします
0プロローグ
1太平洋に広がる大語族、オーストロネシア語族!!
2オーストロネシア語族は、なぜ遠洋に拡がったのか?
3ポリネシア人が陥った罠、遠洋航海への可能性収束→父権化への道!
4沖縄は南九州から始まっている
5台湾に残る本源性のルーツとは
6早咲きの南九州の縄文文化
7江南地方に縄文の源流を探る
8共認時代をリードする北欧フィンランドと、その起源の秘密
9Y染色体「D」系統の分布から浮かび上がる縄文人と原チベット人の共通性
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posted by jomon10 at : 2011年06月11日 | コメント (0件) | トラックバック (0) TweetList
2011.06.10
緊急企画 「東日本大震災は日本人に何を覚醒させるのか!」 第9回 日本の再生力はどれだけあるのか?
繰り返しやってくる地震や台風の反面、日本の自然は世界でも稀有な豊かさを持っているといわれる。自然そのものがもっている回復力の強さ、人々の復興への力などがどのようになっているのか?を見ていきます。
日本列島及び日本人は、過去に何度も台風、地震、噴火、津波、洪水、旱魃、長雨、虫害、飢饉、疫病等の自然災害を受け、そのたびに立上り、強い回復力をもって乗り越えてきた歴史があります。この自然回復力や我々の復興の力は、自然災害を受け入れ、ともに共存し再生してゆくという「日本人の持つ共同性と本源性=みんなの意識」が力の源泉となっていると考えられます。
しかし、今回は、自然災害だけではありません。3.11の震災は、原子力発電所の崩壊、放射性物質の放出という事態を招いてしまいました。人災を克服してゆかねばならない課題が目の前に迫っています。人災は、我々自身が市場社会を謳歌した結果の被災であると認識し、日本の再生力・復興の力は、いままでよりもさらに一段も二段も上の結集力が必要と考えられます。
原発は、観念の産物で人災である以上、私たちは、それを上回る観念で対処してゆかねばなりません。もしかしたら観念力や社会性を発揮する時ではないか?と思われます。次回、原発事故の話題を扱うこととして、本記事では、自然災害からの自然の再生力と人々の復興への力に焦点をあてて考えてみます。
◆今までの記事はこちらです。
緊急企画 「東日本大震災は日本人に何を覚醒させるのか!」
プロローグ
第1回 日本人の縄文体質~有事に現れるその共同性と本源性
第2回 海外から見た日本人の共同性
第3回 地震・災害大国日本の歴史-1
第4回 地震・災害大国日本の歴史-2
第5回 地震・災害大国日本の歴史-3
第6回 地震・災害大国日本の歴史-4
第7回 地震・災害は日本人の性格をどのようにかたちづくってきたか?①
第8回 地震・災害は日本人の性格をどのようにかたちづくってきたか?②
いつもの応援をよろしくお願いします。
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posted by 2310 at : 2011年06月10日 | コメント (5件) | トラックバック (0) TweetList
2011.06.09
中国とは何者か?~古代中国の農民<共同体から家族制へ>
周代までの古代中国では、主には黄河中流域の中原の農業生産に依存していました。
「黄河中流域の農業?」って言うと、今の黄河流域からは想像も出来ませんが、実は周代までの黄河流域は緑に覆われていたようです。(参考:春秋戦国時代の章『古代中原は緑に覆われていた』)
一般的に農民の家族制への変化は春秋戦国期における鉄製農具と牛耕が始まり、生産性が向上によるものであると考えられますが、果たしてそれは本当であったのでしょうか?
夏・殷時代の神権政治から周の封建制へ、そして春秋・戦国時代を経て秦の中央集権制と移行しますが、農業生産を支えていた農民はどのように変わったのでしょうか?
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posted by yoriya at : 2011年06月09日 | コメント (2件) | トラックバック (0) TweetList
2011.06.07
シリーズ「人類の部族移動」その11 まとめ ~東洋と西洋~
●これまでの記事
第1回目:人類史を追求する意義と視点
<モンゴロイド(東洋)系>
第2回目:モンゴロイドの誕生と拡散
第3回目:南方モンゴロイドの拡散と新モンゴロイドの誕生
第1回から3回の中間整理
第4回目:中国文明とは何か
第5回目:縄文人の起源と日本人の可能性
<コーカソイド(西洋)系>
第6回目:1万年前以前の南欧以北の欧州と原欧州人
第7回目:シュメール人の出自
第8回目:印欧語族の登場と人類最初の戦争
第9回目:掠奪部族の支配国家と山賊・海賊だらけの世界に
第10回目:海の民の支配で地中海沿岸の部族共同体は崩壊
現在のY遺伝子タイプ分布から人類の部族移動の足跡を辿る地図
今回は気候分析のために緯度35度のラインを入れてみました。
●人類の部族移動シリーズは、以下の課題提起からスタートしました。
経済情勢はドル・米国債の暴落へと向かっており、少なくとも21世紀初頭には世界は大転換を向かえるだろう。それはこれまでの追求によれば、おそらく西洋文明から東洋文明への転換ということになると予測される。我々の進むべき方向性はどこにあるのか?・・・まずはしっかりと歴史的事実を踏まえて答えを出していくことが今、必要とされている。
「’10年末なんで屋劇場レポート1~人類史を追求する意義と視点」より
●今回記事(その11)では、「東洋」と「西洋」の比較を行なって、シリーズのまとめとします。
1.共存共栄で融和的な東洋の特性
2.諸部族が一部の肥沃な土地を奪い合った西洋
3.戦争、そして西洋は共同体を滅ぼした山賊たちによって作られた。
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posted by nandeya at : 2011年06月07日 | コメント (0件) | トラックバック (0) TweetList