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緊急企画 「東日本大震災は日本人に何を覚醒させるのか!」 第10回.原発事故が見せたもの

東日本における巨大地震・津波の発生とその後の原発事故・放射能汚染は、日本に大きな傷跡を残しました。
 地震や津波などの自然災害は、原始以来何回も繰り返し襲ってきて、日本人の性質の形成にも大きな影響を与えていると思われます。
 原発事故は、日本の統合階級の無能さを世界にさらけ出すと共に、首都圏を含む東日本の多くの地域が放射能汚染に襲われるという未曾有の事態になりました。そもそも原子力発電を作ったのは人間です。つきつめれば原発事故は人災ということです。地震は現在人間では止めることはできませんが、原発はみんなで止めると決めれば止めることができるのです。原発は観念の産物で、人では止められない天災とは異なったものです。
 
 この観念の産物である原子力の災害から日本人にどのような覚醒を期待または起こさせるか、考えてみたいと思います。
◆今までの記事はこちらです。
緊急企画 「東日本大震災は日本人に何を覚醒させるのか!」
プロローグ [1]
第1回 日本人の縄文体質~有事に現れるその共同性と本源性 [2]
第2回 海外から見た日本人の共同性 [3]
第3回 地震・災害大国日本の歴史-1 [4]
第4回 地震・災害大国日本の歴史-2 [5]
第5回 地震・災害大国日本の歴史-3 [6]
第6回 地震・災害大国日本の歴史-4 [7]
第7回 地震・災害は日本人の性格をどのようにかたちづくってきたか?① [8]
第8回 地震・災害は日本人の性格をどのようにかたちづくってきたか?② [9]
第9回 日本の再生力はどれだけあるのか? [10]
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写真はここ [13]からお借りしました。
 


 上記の写真は福島第1原発から半径20キロにある化学工場を訪れた民主党の岡田克也幹事長です。
 天皇陛下が作業着で被災地を訪問してるのに、彼は防護服に身を包み、手袋をしたまま被災地の工場関係者と握手を交わしました。統合階級の人は自分が大切なんでしょうか。それとも本当は原発災害の危険性を国民に知らせていないけれども自分は知っているからでしょうか。
 それでも誰も文句を言わない、疑わないところが縄文人=日本人らしいところです。
【原発問題の報道を減少させているマスコミ】
 今回の原発事故からは、日本の統合階級の無能さを世界にさらけ出しました。しかし日本国民は隠蔽されたまたは捏造されたマスコミ報道によって、日本の統合階級の無能さや原発事故の危険性についての認識が最近薄れてきているようなので心配しています。原発反対を訴えたタレントは辞めさせられるという話しまで出てきているくらいです。
  
 たとえば、昨年の冬は豚インフルエンザが流行するかもとマスコミが報道したので、かなりおおくの人が街中でマスクをしていました。そのおかげかもしれませんが実際は平年以下くらいしか流行しませんでした。ところが、今回の原発事故で放射能を心配してマスクをして街中を歩いている人は昨年のインフルエンザに比べるとまったく少ないことが不思議です。マスコミが「安全です、心配はありません」と報道していることが大きく影響しています。
 原発問題の報道が減少してきました。それでも週間現代が原発事故の記事連載で部数を伸ばしています。ところが、部数を下げているライバル会社は週間現代の原発記事について非難しているくらいです。
JーCAST「週刊現代」原発恐いで部数急増!政府・東電の隠蔽で不安拡大 [14]
【原子力発電は統合階級の利権のために導入され発展してきた】 
 秀吉や家康は諸外国の日本侵略の危険性や非人道性を認知し、人身売買の禁止、キリスト教の布教の禁止、鎖国と、日本のためにはどうすべきかと考えて、政策を打ち出しました。縄文体質であるみんなのためという精神は統合階級にもありました。かたや原子力発電をまだ普及させようと考えている現代の政治家や東京電力は、自己の立身出世や権力維持、私権獲得、自己保身のために、政治・業務を行なっているかのよう思えます。原子力発電を当初導入推進したのは中曽根や正力です。その後原子力発電は統合階級の利権のために導入され発展していくのです。
 「日本に於ける原子力政策史」 [15]で紹介されています。
【無能かつ自己保身に走る統合階級】
 試験制度の成果で採用される官僚や東電職員も、緊急事態にには適応不能になることが実証されました。事故初期の対応を間違えたばかりに今回の原子力発電事故はここまでの事態になっています。また、いたるところに自己保身の傾向が見えてきます。
 

東日本大震災で被災した福島第1原発への緊急対応の遅れは、貴重な原発資産を損なうことへの懸念と、政府側の当初の受け身の姿勢が原因だったことを複数の消息筋が明らかにし、危機対応の内情が浮かび上がった。
 同原発の事業者である東京電力(東電)は、少なくとも地震発生翌日の12日午前という早い段階に、6機の原子炉の1機を冷却するため、付近の海岸から海水を注入することを検討した。しかし、東電がそれを実行に移したのは、施設での爆発発生に伴い首相が海水注入を命じた後の、同日の夜になってからだった。ほかの原子炉では、東電は13日になるまで海水注入を開始しなかった。
 事故対応に携わった複数の関係者によると、東電が海水注入を渋ったのは、原発施設への同社の長年の投資が無駄になるのを懸念したためだという。原子炉を恒久的に稼働不能にしてしまうおそれのある海水は、今では原発事故対応の柱となっている。

資産保護」優先で海水注入遅れる─福島第1原発事故 [16]ウォール・ストリート・ジャーナル
 
 一方でこんな情報もあります。TBSニュース 1号機海水注入、官邸指示で中断 [17]  政府関係者らの話によりますと、東電が海水注入の開始を総理官邸に報告したところ、官邸側は「事前の相談がなかった」と東電の対応を批判。その上で、海水注入を直ちに中止するよう東電に指示し、その結果、海水注入が1時間中断されました。
 
 次ぎに「 東京電力、現場判断で海水注入は継続されていたとの見解発表」 [18]となります。
フジテレビ系(FNN) 5月26日(木)14時19分配信
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写真はこちら [19]からお借りしました。
 統合階級はめちゃくちゃです。まったく信頼できそうにありませんし、まったく無能です。おまけに電力会社は2000億円もの広告費(これは国民が支払った電気代です)でマスコミを味方につけているから国内のマスコミは取り上げないのです。現在のマスコミ報道は東京電力のような大スポンサーに有利になるように捏造されています。
【捏造まではじめた統合階級】 
 統合階級の捏造では被爆の基準値改正が事例としてあげられます。なんと世界基準の10~300倍の値を設定しておきながら「安全宣言」を繰り返す政府、官僚、学者の異常さがわかります。
 るいネット:日本の放射能暫定基準と世界の基準の差異 [20]でその内容が紹介されています。
【洗脳されたままの日本人】
 朝日新聞社が4月16、17日に実施した全国定例世論調査(電話)で原子力発電の今後について聞いたところ、「減らす方がよい」と「やめるべきだ」が計41%、「増やす方がよい」5%、「現状程度にとどめる」51%で計56%だったそうです。本当かと疑いたくなります(これも捏造かと思ってしまう)が、少なくともまだまだ多くの日本人が捏造記事に洗脳されたままであることがわかります。原発事故で福島の人々のようなことにならないようにするためにも、電気代は2倍または3倍払ってでも原子力発電は止めた方が良いと考えるのが普通だと思うのですが。
世論調査―質問と回答〈4月16、17日実施〉朝日新聞 [21]
【まとめ】 
 原子力は統合階級が作り出したものです。そういう意味でも原発事故は人災ということです。地震という人間では阻止できない自然災害とは異なっています。原発はみんが止めると決めれば止めることができる観念が生み出したものです。観念を塗り替えることが求められているということです。
 このままでは統合階級やマスコミに日本人は洗脳されたままになりそうです。原子力発電事故という今後も被爆が継続していくかもしれないという意味では大震災よりも怖い出来事に対しても、このままでは覚醒できないということであるなら、マスコミの存在はたいへん大きいと感じています。日本人には正しい情報が提供されるしくみができることがスタートで、それができてはじめて受け入れ体質(縄文体質)である日本人には覚醒が期待できるのではないでしょうか。
 縄文体質である日本人には、まず事実を伝えられる、知りえるしくみ、すなわちマスコミと異なったしくみが必要になります。縄文体質だけでは、原発問題のような観念の産物に対しては覚醒できないということです。少なくとも、事実だけが報道されるようにさえなれば、受け入れ体質である日本人の認識は自然に正しくなるという可能性もあります。 

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