2010.02.11

「ポスト近代市場の可能性を日本史に探る」~第1回~古代市場の萌芽は贈与ネットワークにあった(後半)

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前半の続きです。
日本には航海技術を持つ集団が古代から多く有り、彼らが古代市場の形成に大きく関与していた
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【贈与ネットワークから商品生産への移行】
縄文後期にはそれら贈与物の生産拠点が整備される段階に入る。大規模な黒曜石の加工場や岩塩の精製工場が長野県や千葉県に確認されており、贈与の対象としての貴重品のやりとりの段階から実用する商品生産の段階に縄文後期には移行している事をうかがわせる。
すでに交易や商品市場の始まりと呼んでもよいような状況であるが、略奪闘争や戦争を介さずに市場が始まることは他地域での古代市場の発祥事例から見ても成立しない。やはりそれらも贈与ネットワークの延長にあったと思われる。

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posted by tano at : 2010年02月11日 | コメント (3件) | トラックバック (0) List  

2010.02.10

「ポスト近代市場の可能性を日本史に探る」~第1回~古代市場の萌芽は贈与ネットワークにあった(前半)

こんばんわ!先週からスタートした新シリーズ「ポスト近代市場の可能性を日本史に探る」の第1回をUPします。
市場経済のベースは情報とそれを支えるネットワークです。日本は奈良時代には市が作られていることから、かなり早期に市場が誕生しており、その基盤は弥生時代さらには縄文時代にあったのではないかと思われます。日本の市場の誕生はいつか、その前段階の形態はどのようなものか、第1回はそれを追いかけていきたいと思います。
日本人は情報や文化・技術が海外から入ってきて国内に広がる速度が非常に速いという特徴を持っています。これは今日のように新聞、TVの媒体通じて情報が瞬時に広がる以前からわが国の特徴として有していたのではないかと思います。
ひとつの事例ですが、網野善彦氏の著書によると水田稲作の技術が伝播されて稲作文化は紀元前3世紀までに西日本に広がるまでわずか20年から30年の短期間で広がっていったと書かれています。
他の文献を当っても長く見積もって150年間で稲作は西日本全域に拡大伝播しています。これら伝播の速度は世界の他地域では見られないほど珍しく、まだ人口密度も高くない弥生時代初期においてすでに国内の情報ネットワークが形成され、十全に機能していたのではないかと思われます。
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ブログ「古代米を作ろう」さんよりお借りしました。
贈与ネットワークか交易ネットワークか
なぜこれほどまでに精密なネットワークができていたのか?
私は1万年に渡る縄文時代に形成された多様な贈与ネットワークの延長がそのインフラになっていたのではないかと推察します。
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posted by tano at : 2010年02月10日 | コメント (3件) | トラックバック (0) List  

2010.02.07

心理を理解した上で…

初めて投稿させていただきます。よろしくお願いします。
多くの歴史研究家の文献を見ると、どうしても個々の心理にせまっているとは思えないんですよ…
これって、探るのは無理があるのかも知れないけれど、社会のあり方が現代よりもずっとシンプルで、
情報が正確に伝達しにくい時代に、王権をめぐる周辺の人々のものの考え方って、真実を知る上で重要なんじゃないかと、ずっと思ってました。
原始宗教、道教、儒教、仏教…どんなふうに人々は摂取して、それを反映させていたのだろう…
恐らくこの時代、家族の繋がりよりも、個を重視したような感想をわたしは持っているんです。
自由で、わがままで、おもしろい位大胆で…
それが王権の移行にも反映されているのではないか…
そこのところ、勉強したいな~ ♪           milktea でした
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posted by milktea at : 2010年02月07日 | コメント (4件) | トラックバック (0) List  

2010.02.06

私権文明を問い直す シリーズ3 今日の文明は掠奪闘争が生み出した

今日の文明は全て略奪闘争によって生み出された「文明」である』。
科学技術が進歩して、見掛けが変わっても文明の本質は変わりません。これから紹介するのは、「るいネット」の「実現論」の引用ですが、私たちが漠然と抱く「文明」の本質が何なのかを炙り出しています。
例えば現代の「市場社会」は強いものが支配するための仕組みです。自由という観念も強者を正当化する観念です。戦争に到っては、略奪そのものです。市場の仕組みは考えて見れば掠奪闘争を下敷きにしているだけです。現代文明が、環境破壊や経済破綻、精神破壊という「人類の危機」を招いているとしたら、現代文明を根本から問い直す必要があるのです。
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posted by hiroshi at : 2010年02月06日 | コメント (3件) | トラックバック (0) List  

2010.02.05

「贈与」に何を学ぶべきか!~3、巨大集団の交流はなんのため?

こんにちは。弥生系顔の縄文人の末裔サティです 😀
『「贈与」に何を学ぶべきか!』シリーズの第3弾です
前回の、ぴんぐ~さんの投稿では、縄文人の集団間には盛んな交流が行われていたことが分かりました
第3回では、『なぜそのような交流が行われていたのか?!』について、巨大縄文遺跡の交流の跡を手がかりに考えられた投稿をるいネットの記事から紹介したいと思います
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posted by staff at : 2010年02月05日 | コメント (2件) | トラックバック (0) List  

2010.02.04

新シリーズ「ポスト近代市場の可能性を日本史に探る」をはじめます

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久しぶりの‘怒るでしかし~’です。検察の暴走、メディアの偏向と、最近は怒る度数も上昇しっぱなしですが、ここは、怒りのエネルギーを探求のエネルギーに替えて、次代を切り開いていかなくてはいけません。「「贈与」に何を学ぶべきか!」など、面白いシリーズが多いので、今回は、これに負けないようにがんばっていきたいと思います。テーマは「ポスト近代市場の可能性を日本史に探る」です。
金融資本権力が国家権力を超えて暴走する西洋発の近代市場の行き詰まりから、それにかわる市場経済システムの模索が必要とされています。日本はヨーロッパと同じように市場経済を発達させ、しかも似ているようで異なる特徴と歴史を持ちます。とりわけ金貸し規制が中々実現しない現状にあって、江戸以来の伝統を持つ国家主導型の日本市場の可能性は追求に値します
本シリーズではなんで屋劇場で追求されている欧州市場の特殊性に関わる認識を踏まえつつ、また「「贈与」に何を学ぶべきか!」シリーズの成果も取り入れて日本市場の歴史を古代から遡って探って行きます。
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写真は宿場町の浮世絵 http://www.asahi-net.or.jp/~dk3s-tkmt/nakasendou.html よりお借りしました。

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posted by staff at : 2010年02月04日 | コメント (3件) | トラックバック (0) List  

2010.01.30

「私権文明を問い直す」 シリーズ 2 パンドラの箱を開けた人類

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「私権文明を問い直す」 シリーズ 1で、
【規範破り=集団破壊こそが潜在的な究極の目的=快感
この「邪心」が、掠奪集団と掠奪闘争を発生させ、掠奪闘争は農業地域にまで広がって、武力支配による国家=「文明」に到りますが、以降、その系譜は現在まで繋がっています。】
と述べられています。シリーズ 2では、現代文明(私権社会文明)はどの様な過程を経て形成されたかそして今感じている現代文明の異常さ?の原因を考えて見たいと思います。「禍いをもたらすために触れてはいけないパンドラの箱」を開けた人類は、性闘争から動物社会では類を見ない、略奪闘争を経て現代文明が成立した。そして歴史を影で動かす女の菩薩と悪魔となる必然的理由は、・・・・
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posted by ryou at : 2010年01月30日 | コメント (23件) | トラックバック (0) List  

2010.01.29

「贈与」に何を学ぶべきか!~2、縄文人の集団間の関係は?

こんにちは、ぴんぐ~です 😀
『「贈与」に何を学ぶべきか!』シリーズの第2弾です
第一回では、ちわわさんが”現在の行き詰った市場社会から脱却する適応方式を縄文時代に学ぼう”というシリーズの趣旨を投稿して下さいました
第2回では、まずは縄文時代を知ろうということで、縄文人の集団同士の関係がどのようだったかがうかがえる投稿をるいネットの記事から紹介したいと思います
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posted by pingu at : 2010年01月29日 | コメント (12件) | トラックバック (0) List  

2010.01.26

「稲作伝播は私権社会の引き金か?」7(最終回)~縄文・弥生論争への視点

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◆吉野ヶ里遺跡(弥生時代)
「稲作伝播は私権社会の引き金か?」シリーズもいよいよラストになりました!
 これまでの記事から、私権時代への移行の原因は「稲作伝播」という一生産様式に規定されるものではなく、「渡来人の価値観と制度」そのものが根源にあるということが明らかになりつつあります。
 ラストは、これらの「価値観と制度」がもたらしたものの本質とは何か?についてるいネットより縄文・弥生論争への視点を紹介したいと思います。
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posted by dai1028 at : 2010年01月26日 | コメント (4件) | トラックバック (0) List  

2010.01.23

「私権文明を問い直す」 シリーズ 1  ~人類の同類闘争=性闘争から掠奪闘争へ~

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現在、西欧発の近代国家と近代市場は、その秩序(私権秩序)を失いつつあり、崩壊の危機に直面するなかで、現代に至る「文明史の根本」を問い直すのは、過去ではなく、現在形の課題です。
では、文明の根本とか何なのか?

教科書が「人類の文明発祥の地」として教えるメソポタミア・エジプト・インド・中国は、全て掠奪闘争が繰り広げられた場所であり、それらの国家は、全て掠奪闘争の覇者によって作られた国家である。つまり、今日の「文明」は、全て掠奪闘争によって生み出された文明である。 

実現論 第二部 私権時代 「ロ.私権文明を問い直す」より引用
現在に至る文明社会は、人類の普遍的な進歩発展ではなく、ある限定的な状況で発生した掠奪闘争から発生した というこの歴史事実は、文明社会を問い直す上で重要な視点を与えてくれます。
そこで、るいネットの実現論記事を引用させていただきつつ、シリーズ「私権文明を問い直す」をスタートします。
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posted by nandeya at : 2010年01月23日 | コメント (5件) | トラックバック (0) List  

 
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