- 縄文と古代文明を探求しよう! - http://web.joumon.jp.net/blog -

「私権文明を問い直す」 シリーズ 2 パンドラの箱を開けた人類

「私権文明を問い直す」 シリーズ 1で、
【規範破り=集団破壊こそが潜在的な究極の目的=快感
この「邪心」が、掠奪集団と掠奪闘争を発生させ、掠奪闘争は農業地域にまで広がって、武力支配による国家=「文明」に到りますが、以降、その系譜は現在まで繋がっています。】
と述べられています。シリーズ 2では、現代文明(私権社会文明)はどの様な過程を経て形成されたかそして今感じている現代文明の異常さ?の原因を考えて見たいと思います。「禍いをもたらすために触れてはいけないパンドラの箱」を開けた人類は、性闘争から動物社会では類を見ない、略奪闘争を経て現代文明が成立した。そして歴史を影で動かす女の菩薩と悪魔となる必然的理由は、・・・・
E3818FE3818FE3818F.jpg
Blog Ranking [1] クレオパトラは、悪魔?菩薩?
にほんブログ村 歴史ブログへ [2]

人類が五〇〇万年に亙って封印してきたパンドラの箱を開け、性的自我から性闘争を顕現させた遊牧派生の不倫→駆け落ち集団=邪心集団は、全集団間に警戒圧力を生み出し、遂に五五〇〇年前の乾燥期、彼らによってまずイラン高原(メソポタミアとインドの間の大高原)で、人類最初の同類闘争=掠奪闘争の幕が切って落とされ、次いで中央アジア高原に連なる遊牧部族の帯を介して、モンゴル高原(北方アジアの大草原)に伝播していった。

 

掠奪闘争は、部族から部族へと玉突き的に拡がり、勝ち抜き戦を通じて、次第により強大な武装集団の下に統合されてゆく。こうして、数百年に及ぶ掠奪闘争の結果、ほぼ全ての本源集団が破壊されて終った。元々、モグラの性闘争とサルの同類闘争は、性闘争=縄張り闘争の本能上でつながっていたが、性闘争の禁を破った人類も、本源集団を破壊し本源共認を解体してしまったことによって、いったんモグラ→サルと同じ本能レベルに後退し、性闘争を皮切りに同類闘争=掠奪闘争を繰り広げた事になる。

 

しかし、人類の同類闘争は、サルのそれとは全く異なる位相へと、人類を導いてゆく。サルは表情や身振りによって共認しているので、互いが見える集団内部でしか共認を形成することができない。それに対して、人類は観念共認によって集団を超えた共認を形成することが出来る。人類はバラバラにされた個体の私権闘争(その根源は性闘争)を、私権の共認に基づく私権の強制圧力によって統合し、観念共認による超肥大集団=私権統合国家を形成した。その点が、モグラやサルと違う点である。だが滅亡の危機を前にした今、それが人類の進むべき正しい道であったかどうかは、改めて根底から問い直されなければならないだろう。とりわけ、開けてはならないパンドラの箱を開けて性闘争を顕現させ、本源集団を破壊した性的自我については、充分に解明し総括しておく必要がある。

存在理由欠損を原点とする女の共認回路は、外圧が強く従って集団収束力が強い時には依存収束を強め、首雄や仲間の期待(=集団の役割規範)に応望収束して、集団の期待=役割に応えるイイ女を作り出す。女の性機能は、真猿以来その様にして形成されてきたものであり、またこの応望収束の強さこそが、順応性や肯定性という、男には無い女の秀れた資質を生み出してきた。要するに、この様に役割規範に応望収束すれば、女は菩薩となる。しかし、同じ女が集団否定に自我収束すれば悪魔となる。外圧→集団収束力が低下すると規範収束が弱まり、自我収束が強くなってゆく。そして、何かの契機で性的存在理由が充足されなくなると、性的存在理由欠乏の全てが自我に収束し、性的自我の塊と化して規範破りの私的な男女関係を構築し、集団を破壊してゆく。集団圧力や闘争圧力や規範圧力に対する反or 破をエネルギー源とするこの性的自我こそ、私権時代に固有の女の魔性の正体であり、それは(単に一人の男を破滅させるだけではなく)集団や部族や国家を破滅に導く、滅亡の元凶ともなる。

確かに現代文明の本質は、4大文明(エジプト・メソポタミア・インダス・黄河)と全く同じである。しかし、その私権文明から遠く離れ影響が少なかった辺境の文明が、人類500万年の本源性を残している可能性を強く感じる。

[3] [4] [5]