2012.03.11
シリーズ「潜在思考の原点・カタカムナ」~プロローグ~
みなさんこんにちは。
今日は3月11日。東日本大震災から1年が経ちました。
この震災は、未曾有の大被害と共に、私たち日本人の大きな意識の変化を促しました。
特に震災後、被災地での様々な自主的な人道的活動や相互扶助の精神、この混乱状態にあっても秩序崩壊に至らなかった日本人の精神性は、世界からも高く評価されると同時に、
私たち自身も、日本人が本来持つ縄文人的な精神性・共同性の顕在化と可能性を改めて感じる事となりました。
世界的な市場経済の行き詰まりと、環境破壊、金融破綻等の問題を目の当たりにして、現在世界を席巻している市場主義、個人主義といった旧観念に変わる新たな突破口はどこにあるのか、それを考える上で古代日本人から引き継がれたこうした精神性は一つの答えを導き出せるのではないか、と考えます。
そこで、本シリーズでは始原人類の思考方法、すなわち潜在思考とはどういう物か、を追求して行きたいと思います。
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posted by yama33 at : 2012年03月11日 | コメント (2件) | トラックバック (0) TweetList
2012.03.06
日本人はいつモノを考え始めるのか 終章
このシリーズはこれまで18回の投稿を重ね、日本人の支配層と庶民に分けてその意識の有り様を通史的に見てきました。まずはその投稿のインデックスを示します。参考にクリックして読んでみてください。
1部「弥生時代の解明」
リンク1.リンク2.リンク3・リンク4
2部「支配者から見た属国意識」
リンク1.リンク2.リンク3.リンク4.リンク5.リンク6.リンク7
3部「庶民が作り出したお上意識」
リンク1.リンク2.リンク3
4部「明治以降の支配者の変遷」
リンク1.リンク2.リンク3
5部「天皇主義の行く末」
リンク1
これまで見てきたように支配層は渡来時代に持ちこんだ属国意識が未だに抜けきれず、危機になればこの意識が持ち上がり、長きものに巻かれる体質は2000年経過した現在でも根強く残っています。
また、一方の庶民の方はというと、こちらもやはり同じように縄文由来の集団性、共同性を温存させており、その代わりとして集団を超えて社会を捉える意識が極めて貧困で、お上意識に代表されるように社会を統合する課題は全てお上に任せ、そのお上の存在を捨象する状況に長くありました。
明治以降、列強国からの植民地圧力=外圧の高まりに併せて庶民の意識は共同体内を超えて、社会や超集団を捉えたかのように見えますが、いったん外圧が緩めば元の社会捨象、政治捨象へと意識が下がっていきます。現在、日本を取り巻く外圧は経済的にも諸外国からの圧力から見ても高まりつつありますが、ここに来ても庶民が自ら立ち上がる気配は出てきません。
今回のテーマの最終的な追求ポイントは、
果たして庶民はこのまま思考停止の状態で今後も続いていくのか?あるいはどこかで転換するのか?その基盤は1万年間続いた縄文の歴史にあるのか?あるとしたらそれは何か?
~このあたりに絞り込まれると思います。
一緒に考えてもらえる人、ポチッと応援お願いします。
posted by tano at : 2012年03月06日 | コメント (1件) | トラックバック (0) TweetList
2012.03.04
天皇主義の行く末とは? ~次代の「環境を貫く闘争圧力」から考える~
明治天皇 御尊影 |
今回は、天皇主義、天皇制の行く末について扱います。昨今、政治や大衆意識に右傾化傾向があるといわれます。戦後の極端な左寄りが是正されただけともいえますが、この流れが強くなれば共認社会への障害となる可能性もあり、今後の動向が気になる所です。そして、右傾化の傾向がもし強くなるならば、理論化(観念化)の中心には天皇制が強くかかわって来るでしょうから、天皇制の行方を考えておく必要があると思います。
「天皇」とは非常に歴史の浅い存在、大衆に知られたのはせいぜい江戸時代後半からという事実は重要に思います。参照リンクリンク
そして、天皇制であれ民主主義であれ、それぞれが必要とされる時代背景があるはずです。そこを読み解いた上で、天皇主義、天皇制の行方について考えて見ます。
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posted by fwz2 at : 2012年03月04日 | コメント (0件) | トラックバック (0) TweetList
2012.02.25
第4部「明治以降の支配者の変遷」~‘80年代以降支配者はなぜ先祖還りしたのか
写真はこちらからお借りしました。
前々回は明治維新から戦争までの支配者の意識を、前回は戦後から‘70年にかけての支配者の意識変化を追及してきました。
★明治以降変質した支配者の意識
★戦後の支配者の意識の変化
明治維新から戦争までの支配者は、民への配慮を二の次として富国強兵へと突き進んでいきました。
戦後の支配者は、戦後復興~経済成長に向けて国を護りながら国民みんなが豊かになるため、リーダーシップをとり邁進していきました。
戦後は金貸し勢力が直接的な圧力を意図的に弱め、日本が自力で経済成長し米国の市場となるよう見守っていた時期だったため、歴史的に積み重ねられてきた「支配者による民への配慮」が復活した時代と言えます。
ところが、‘80年以降、支配者は再び民への配慮を失っていきます。
しかも、明治維新~戦後の時期に富国強兵を優先し民への配慮を「二の次」にしたのとは異なり、‘80年以降は民への配慮を「欠落」していきます。
一体何があったのでしょうか。
みなさんと考えて行きたいと思います。
先ずはいつものように、応援お願いします。
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posted by sinkawa at : 2012年02月25日 | コメント (0件) | トラックバック (0) TweetList
2012.02.18
シリーズ「日本と中国は次代で共働できるか?」11~宋代の経済力を支えた江南地方の稲作農耕民
唐を揺るがせた安史の乱から200年、五代乱離のあとをうけて建国された宋(北宋)は、国内の武人勢力を抑えるために文治政治を進めた結果、軍事力での弱体化を招き、北方の遊牧国家に対し絶えず軍事的劣勢に置かれることになります。
北宋(図左)、南宋(図右)の支配領域と周辺国家の状況
※赤丸付近が江南地方(クリックで拡大)
その一方で、農業と経済の中心を江南へ移行させることで、国内の経済的な発展を遂げてます。さらに、華北を遊牧国家に奪われ江南に再興した南宋では、政治の中心も江南に移行することで、さらに産業面で著しい発展を遂げ、その後の王朝にも受け継がれる政治・社会・経済システムを作り上げ、文化の華を咲き誇りました。
では、なぜ北方遊牧国家の侵略圧力の中で、軍事力が弱かった宋が300年に亘り王朝を存続させることが出来たのでしょうか? また、なぜ江南地方は経済的な発展を成し遂げる基盤となりえたのでしょうか?それらを紐解いてみましょう。
↓ポチっ!っと応援、よろしくお願いします
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posted by sai-yuki at : 2012年02月18日 | コメント (1件) | トラックバック (0) TweetList
2012.02.18
第4部 「明治以降の支配者の変遷」~戦後の支配者の意識の変化
(「焦土と化した東京」爺の暇潰し庵より)
富国強兵を旗印に明治以降、軍国主義に突き進んだ日本は、第二次世界大戦での敗戦を経て、民主主義国家へと変貌していきます。
戦後から高度成長時代の日本は、(特に支配者は)戦前と何が違っているのでしょうか?
この頃の支配者は、明治以降、支配的だった金貸し派なのか、元々明治以前からいる庶民派なのか。
戦後の政治リーダーの政策を振り返りながら検証していきます。
続きを読む前に、 こちら をクリック!
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posted by vaio at : 2012年02月18日 | コメント (2件) | トラックバック (0) TweetList
2012.02.11
第4部 「明治以降の支配者の変遷」~明治以降変質した支配者の意識
<黒船来航 こちらより引用>
今回から、シリーズ「日本人はいつものを考えはじめるのか?」の第4部に入ります 😀
第1部では、弥生時代を解明していき、第2部では、支配者の属国意識を解明していきました。第3部では、庶民が作り出したお上意識を追求中です。
そして、今回からスタートする第4部では、明治以降の支配者の変遷を扱っていきます。
第4部の初回となる今回は、『明治以降変質した支配者の意識』に焦点を当てていきます。
日本の歴史において、とかく注目される明治時代ですが、支配者と庶民との関係にも大きな変化が見られます。
これまでの記事でも明らかなように、明治時代以前までの支配者と庶民の関係は、支配者は一定庶民に配慮し、庶民はお上(捨象)意識で支配者に世の行く末をまかせている関係にありました。しかし、明治時代に入ると、これら上と下とのバランスがくずれ始めるのです。
一体、明治時代に何があったのでしょうか
続きに行く前にいつものクリックをお願いします。
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posted by marlboro at : 2012年02月11日 | コメント (1件) | トラックバック (0) TweetList
2012.02.09
シリーズ「日本と中国は次代で共働できるか?」10~中国の大衆史②”幇”の構造。切っても切ってもつながる中国人~
中国には、日本人から見ると不思議な”幇”(バン、パン又はホウと呼ぶ)というつながり方(人間関係)があります。
中国の秘密結社の例 道教のマーク
幇と名の付くもので現在の中国に存在するのは、青幇や紅幇、黒幇などがありますが、例えば青幇はもともとは羅教信仰を紐帯とした水運労働者の相互扶助結社で、その後陸に上がり、結果的に塩の密売者となった組織で、日本で言う”やくざ”に近い組織です。
”やくざ”と言ってしまうとちょっと幇の説明としてはふさわしくありませんが、中国には多くの幇があり、やくざのような怪しいものから、日常生活に密着した太極拳や道教の幇など中国人は皆何らかの血縁関係を超えた横つながりの幇に所属することで生活が成り立っているといってもよいくらい浸透しているのです。
今回の記事は、このシリーズの最後で解明する中国と日本が共働できるのかという上で不可欠なこの中国人の集団性の理解を、幇を通じて明らかにしていきたいと思います。
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posted by staff at : 2012年02月09日 | コメント (2件) | トラックバック (0) TweetList
2012.02.07
庶民が作りだしたお上意識3~天皇の大衆化を担った商人たち~
歴代の天皇(画像はこちらから)
前回の記事で天皇制の庶民に対する歴史的位置と浸透度合いを探ってきました。
その記事の最後に、「江戸時代に天皇の大衆化は起きたのか?」という疑問が投げかけられています。今回の記事はそれを受けて、この江戸に起きた転換点とその要因を探っていきたいと思います。
まずこの転換点は江戸時代のちょうど真ん中あたり、17世紀半ばから始まる元禄時代にありそうです。この元禄時代とは江戸の豊かさを背景にまさに日本の諸子百家の時代であり、朱子学や陽明学、その流れで国学が立ち上がります。また一方で大衆文化である浄瑠璃や歌舞伎、狂言といった芸能も起き、江戸は一大商業都市に成長していきます。
天皇の大衆化とはこの日本の思想開花の時期に起きるのです。それではなぜ天皇がこの時代に大衆化したのか、またその大衆化とはどのようなものであったのかを明らかにしていきたいと思います。
天皇の大衆化のヒントは商人にあると見ています。さらにその商人とは京都の町人から発した町人文化にありました。今からその仮説を時代を追って組み立てていきたいと思います。
いつも応援ありがとうございます
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posted by mituko at : 2012年02月07日 | コメント (1件) | トラックバック (0) TweetList
2012.01.31
庶民が作り出したお上意識2~浸透しなかった天皇制
(天武天皇・矢田山金剛寺所蔵)
現代では、私達の誰もが「天皇制」「天皇」の存在を知っています。憲法でも、天皇は日本国民の「象徴」であるとされ、多くの人はそのことに対してそれほどは違和感を感じていないでしょう。
しかし、突き詰めて天皇の何が「象徴」で、どのような系譜を辿ってきたのかを考えることはせず、むしろそれを考える事は天皇に対する冒涜でありタブーであるとされています。また明治以降、津田左右吉など何人かの歴史学者がそれに異を唱え、史実との整合性を見直そうとしましたが、忽ち当時の国粋主義者に取り押さえられ、学問としても取り上げられる機会はありませんでした。
したがって現在では、庶民にとっての天皇とは、その存在そのものが当然であり、日常でもあるのです。最近ではマスコミの後押しもあり、皇室の行事は忽ち国民的行事として取り上げられ、少し前ですが雅子さまのご成婚が新聞紙面を覆ったことをご記憶の方は多いでしょう。国家体制が不安定になり、秩序収束、民族収束が加速化している現代、天皇制はむしろ為政者に利用され、また大衆も無意識に望んでいる兆候すらあります。
しかしこの天皇の大衆化、誰もが信じ、誰もが否定しない天皇史観は、天皇の始まりとされる大和朝廷の頃から脈々と流れていたのでしょうか?
この答えは後に回します。読者の皆さんも、本文に入る前に少し考えてみてください。
今回の記事はそれを明らかにする目的で、まずは天皇制と古代信仰の関係を見ていきます。
続きに進まれる前に、クリックをお願いします
ありがとうございます:D
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posted by yaga at : 2012年01月31日 | コメント (0件) | トラックバック (0) TweetList