2009年8月28日

2009年08月28日

井上清氏の縄文史観~縄文時代って何?

こんにちわ。管理人のタノです。
最近手にした本に井上清氏の「日本の歴史」という本があります。
日本の歴史を通史で書かれている教科書のような本ですが、今日はこの本の中から縄文時代を書き表した部分を紹介したいと思います。
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井上清氏は1913年生まれ京大の教授でマルクス主義史観をもった歴史学者です。1963年に岩波新書から出たこの書籍は2009年に72刷を発行され歴史書としては驚くほど長いミリオンセラーとして書店に現在でも並んでいます。
45年前に書かれた史観は現在読んでもほとんど違和感なく入ってきました。また井上氏の小気味良い明快な文章は装飾の多い現代の歴史文章と対比すると非常に新鮮に感じるものがあります。
その後の考古学的発見によって修正を要する部分はありますが、縄文時代と日本人を捉える骨格はこの書籍に明快に書かれていると思います。この本の書き出しの部分からして縄文時代という命名は井上清氏のこの書籍から始まったのではないかと思われます。
縄文ブログでありながら久しく縄文時代を扱っていなかったので、しばらくは縄文時代に目を向けていこうと思います。
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日本列島の地においても、地球の他地方と同じように沖積世の初期に、新石器と土器の製作・使用がはじまった。それと同時に新石器文化には日本的な特徴が表れている。このころの日本の地にはすでに大陸とつながりはきれて四方を海にかこまれた列島になっていた。この海を渡って大陸と往来することは、当時の列島とその周辺の社会の生産力では、まったく不可能でないまでも、きわめて困難であった。
かくて日本列島の社会は、1万年ほども周辺の社会からほとんど孤立した形で独自の道を歩まねばならなかった。そして8千年ほど前に四国と九州からきれた形となり、その後も太平洋がわの海岸線が後退し、5千~6千年前から日本列島は地形も気候も動植物相も、現在と基本的には同じになっていた。

いままでに知られている、列島社会にあらわれた新石器時代の最初の文化はその土器に縄目あるいはそれに似た文様があることから、縄文式土器の文化とよばれる。本書ではこれを簡単に縄文文化とよび、その時代を縄文時代ということにする。
縄文文化は、紀元前3~2世紀ごろまでの数千年間もつづき、その遺跡・遺物は、北海道から沖縄本島にいたる、日本の各地にひろがっている。この長い年月を通じて、人々は漁撈採取経済を抜け出す事ができず、金属の発明もなかったが、その間にも、人々のたゆみない社会的労働により一歩、一歩生産力と文化が向上していった。

(さらに…)

投稿者 tano : 2009年08月28日