2010年8月6日

2010年08月06日

シリーズ「インドを探求する」第11回~なぜインドで仏教は誕生し、衰退したのか<その3>~

3.仏教の発展、そして衰退へ~早すぎた仏教誕生~
 インドにおける仏教は、先行するヒンドゥー教に対抗して出現し、アショーカ王による仏教の国教化政策によって一挙に広域波及しました。その後はヒンドゥーの国教化等により、盛衰を繰り返しますが、クシャーナ朝(1~3世紀頃)の全盛期カニシカ王の時代に、今一度仏教が保護され、小乗仏教と大乗仏教の複線的な発展が加わって、インド全域に広がりました。
 ところが、そのインド仏教が13世紀には、廃れてしまったのです。これはなぜなのでしょうか。
 このことについては一般的には、1203年に東インドの密教の根本道場だったヴィクラマシラー寺が、イスラム教徒の軍隊によって破却され、多くの僧尼が殺害されたことを以って、インド仏教の終焉とみるのが“常識”になっています
 しかし、大道場ではあってもその拠点が破壊されたというだけのことで、インド仏教全体が廃れるというのは考えにくく、むしろ、それ以前から仏教は民衆離れを起していたのではないか?(中村元氏)といった説もありますが、果たしてそれは、大乗仏教時代にも言えるのか疑問が残ります。
 また、仏教が貴族層や商人層に受け入れられた割に、もともと家庭儀礼や日常儀礼を重視しなかったために、社会の底辺にゆきとどいていなかったのではないか?(奈良康明氏)といった説もあります。
 しかし、どれも決定的な理由にはなりえないように感じられます。なぜなら、そのようにインドで廃れた仏教は中国や日本では蘇ったばかりか、歴史家によって認められているように、むしろインドの外で世界宗教としての力を発揮していったからです。
 ここには、インド社会独自の原因が潜んでいるのではないでしょうか。
 今回は、その辺の謎に迫っていきたいと思います。
シリーズ「インドを探求する」第9回~なぜインドで仏教は誕生し、衰退したのか<その1>~
シリーズ「インドを探求する」第10回~なぜインドで仏教は誕生し、衰退したのか<その2>~
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投稿者 jomon10 : 2010年08月06日