2011年12月9日
2011年12月09日
「日本は中国と共働できるか?」5~中国の自然外圧は豊か?厳しい?
シリーズ「日本は中国と共働できるか」はこれまで主に古代中国を見てきました。
夏、殷、周の支配体制、市場の起源、思想史、大衆史と4つのジャンルで追いかけてきました。
1.国家形成前、夏・殷・周時代の支配・戦争の歴史
2.中国の市場国家の起源とは?
3.道教から中国の可能性を探る
4.中国の大衆史①母系から父系に転換したのは何で?~
中国の古代史を大きく捉えれば、比較的恵まれた自然環境の中、農耕社会が早期に発達し、それに並行して北方で遊牧部族が広域に広がる牧草地帯で生活を営む形態が長く続き、一旦、住み分け状態の中で安定していました。
ところが5500年前に始まる寒冷化の始まりが遊牧と農耕の住み分けが徐々に困難になり、やがて寒冷期の都度、遊牧民が農耕地帯に入り込み、保安や防衛と引き換えに食物を交換するという騙しによって農民から搾取していきます。やがてそれらが玉突きとなってひろがり、忽ち農耕民の邑は遊牧民の支配下に落ち、以後は遊牧民同士の縄張り争いが繰返されます。これが中国の歴史のパターンであり、寒冷期の度に戦乱が起き、西方、北方の遊牧民が交互に支配していきます。
しかしその寒冷期とは並大抵のものではなく、中国の南の河川まで凍りつく厳しいものでした。つまり、中国における歴史とは表が戦乱史であれば裏は自然外圧史なのです。
中国シリーズ第5回はこの中国が抱えてきた自然外圧を見ていきたいと思います。
中国の特殊な自然外圧を5つのテーマを追いかける事で明らかにしていきたいと思います。
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投稿者 tano : 2011年12月09日 Tweet