2010年5月19日
2010年05月19日
ポスト近代市場の可能性を日本史に探る~日本市場史年表(古代~江戸鎖国まで)~
「ポスト近代市場の可能性を日本史に探る」シリーズが終わり、みなさんの追求の集大成として”市場史年表”にまとめてみました。年表の説明に入る前に古代から江戸の鎖国までの簡単な流れをおさらいしておきます。
日本古代の贈与NWを基盤に、大陸からの稲作(出挙)を媒介とした神社NWを形成する。
この頃になると、渡来豪族の多元外交から、大王家による外交の一元化が図られる、これが遣隋使、遣唐使である。このようにして大王家は大陸文化の導入を図るものの、大衆は選択的受容に止まったままで大衆共認までには至らなかった(律令制なども定着しなかった)。
しかし、奈良・平安と時を経るにつれ大陸の外圧が低下すると、受領や密教・修験道NWを基盤として平安京に富の集積が始まる。そして、この富を目当てに民間市場も発達することになる。
このように国家による市場拡大が進んでいくが、商業を支配していた寺社勢力から金貸しが台頭していき、更には、西洋の商人=武器商人が暗躍することになる。
江戸時代になると、このような重商主義となりつつある市場を制御する為、鎖国を行い西洋商人の締め出し、貨幣統合によって市場を管理するようになり江戸幕府が確立していく。
投稿者 yoriya : 2010年05月19日 Tweet