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2011年07月07日

中国人とは何者か? ~交易からみた中国史1

交易と言う視点から、中国の歴史を捉えなおした場合、どのような姿が見えてくるかを追求してみました。
中国の交易史を大きく捉えなおすと
<夏→殷→周→春秋戦国時代>
交易をも担っていた遊牧民が、国家を打ち立てる時代
<秦→漢→隋→唐>
東アジアで朝貢交易(国家管理型交易)⇒華夷秩序が確立される時代
<唐末期~>
イスラム商人の活躍によって、東アジア交易圏が世界交易に組み込まれていく時代
<五代十国~北宋~南宋>
江南地域を中心とした交易を基盤として、経済的に発展していく
同時に、軍を押さえ経済を統制するために、大量の官僚が必要となり、大々的に科挙制度(試験による官僚登用制度)が発達した時代。
この時期にようやく中国商人が、世界交易に乗り出す。

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◆夏→殷→周

http://bbs.jinruisi.net/blog/2011/06/000999.html
・遊牧民による農耕民からの収奪の中でも、最も効率がいいのは征服支配であった。
・遊牧民による農耕民支配は、お互いの共生関係でもあった。
・夏→殷→周が、商業(交易)のために国家を作ったとは考えにくい。
・但し、彼ら遊牧民は、そもそも交易民であり、遊牧⇔農耕の交易を重視していたのは間違いないだろう。
中国交易史1 遊牧民が作った交易ルート
◆春秋戦国時代→秦→漢

http://homepage3.nifty.com/ryuota/earth/history.html
・漢時代に、朝貢という国家間交易が東アジア一帯に広がり、交易体制の基礎となる。
・この秩序(華夷秩序)を正当化するための思想として、中華思想は登場した。
・中華思想はその意味で、ひたすら自己中心的だとは言えるが、現代のアメリカ覇権主義のような無限の拡大欲求を伴ったものではない。
中国交易史2 (秦~漢時代)朝貢交易体制と中華思想
◆五胡十六国時代→南北朝時代

http://jinmei.web.infoseek.co.jp/roomofmap.htm
・寒冷化によってモンゴル高原の遊牧騎馬民族が南下。中国大陸で戦乱が400年間続く(五胡十六国時代→南北朝時代)
・戦乱によって、大量の逃亡民(難民)が誕生。
⇒移民が血縁を超えた繋がりを作り始める→幇、客家、華僑
⇒難民を取り込んで土地を開拓する強大な荘園領主が登場。
→この結果、江南地方の開発が一挙に進み、隋唐時代の主要な経済基盤となった。
★このことが、中国全土に「土地に根差さない商人」が登場する契機となった可能性が高い。
(☆中国人の自己中体質は、商人体質が起源となっているのではないか?、西洋の自己中体質の起源は、略奪。)

中国交易史3 (五胡十六国時代)長い戦乱→土地に根差さない商人が大量に登場
◆隋→唐

http://www.eonet.ne.jp/~libell/1tou.html
・隋→唐という帝国の誕生によって、東アジアの朝貢交易が復活。
・加えて、7世紀からイスラム商人が全世界で活躍し、東アジア~東南アジアの交易が活発化する。
・中国大陸では江南地方が(海のシルクロードの)一大交易拠点となる。→「海のシルクロード」が実質的に完成した
・華北と江南を結ぶ運河が完成していた。
⇒この結果、草原の道、陸のシルクロード、海のシルクロード、それぞれの東端が、中国大陸内部で繋がった。
☆循環交易路が完成したことになる

中国交易史4 (隋・唐)イスラム商人の活躍で、循環交易路が誕生
(つづく)
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(ないとう)

投稿者 staff : 2011年07月07日 List  

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