2015年1月20日

2015年01月20日

世界に誇れる日本人のこころの有りよう~ 安心感というはかり知れない「恵み」

皆さんこんにちは。今回も、ルース・ジャーマン白石著「日本が世界に誇れる33の事」より記事を紹介します。著者であるルース氏はハワイ出身の欧米系女性です。白人ながら、日本に留学、就職し、日本の企業の役員にまでなられた方です。そんな彼女の目から見た、世界に誇れる日本人の心のありようについて書きます。

25年以上の滞日経験の中で感じ取った日本人のいいところが、鋭い感性で書かれ、また、女性ということもあり、観察は肯定的に深く届いているように思います。では、早速紹介します。

 

先日、ボストンへの出張の機会がありました。紅葉が美しく、キリッとして爽やかな海風、懐かしい街の香り――――大学時代を過ごしたボストンは、やはり、「心の和む場所」です。でものそのボストンで、日本で暮らすことの「幸福」を改めて感じてしまいました。「ここはアメリカなのだ!」と身を引き締めたのは、出張先でセミナ―が終了した直後でした。

2783921-秋の紅葉のボストン-パブリック-ガーデンでストック画像[1]

 

会場に隣接している、ホテルに戻ると、なんと、息子がお小遣いをまめに貯めて買ったデジタルカメラが見当たりません。セミナー会場に置き忘れたと思い、すぐにセミナー本部に電話を入れて、会場の近くにいるスタッフに、急いで探しに行くように頼みました。見つけるのが一分でも遅れると、なくなってしまう恐れがあるからです。

自分で会場に戻ると10分かかりますが、本部のスタッフが動けば約六分で行くことができます。そうです。その4分でも油断できないのが、アメリカ人なのです。牧師だった父に教えられだのは、「ものを盗まれたときは、自分よりも相手のほうにそれが必要だったのだと思いなさい。」ということでした。

格差がある以上、盗まれることを前提に考えて生活するのが米国の考え方なのです。最近では、世界どの国でも、そうした考え方が常識かもしれません。

日本も次第に格差社会になりつつあると言われますが、この10年はむしろ犯罪は減少傾向が著しいようです。経済的な苦境がむしろ共同体的な気質を強くを呼び覚まし、社会を安定化する方向に導いているとのかもしれません。

4年ほど前、ラスベガスに子供二人を連れて高校の同窓会に行ったときも、友人からこんな警告を受けました。「今のアメリカでは。自分を狙っている誰かがいる、隙を探している誰かがいることを大前提として生活したほうがいいよ。常に子供を監視し守る姿勢を忘れないほうがいい」と。しかし、わたしは、そんな生活はしたくありません。「悪」ではなく「善」を前提にして日常生活をすごしたい。そんな気持ちは贅沢すぎるでしょうか。

三歳の息子を連れて、品川駅で山手線を下車し、横須賀線に乗り換えたときのことです。電車を降りてから、棚の上に自分のかばんを置き忘れていることに気づきました。駅員に聞くと、一時間後に同じ電車が回ってくることが分かったので、息子と一緒にホームの立ち食いそばを食べ、電車が回ってくるのを待っていました。駅員が言ったとおりの時間に、電車が戻ってきました。

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そして、かばんは、置いたままの形で棚の上にありました。この話を外国人にするだびに「WOW!」と驚かれ、「日本は本当に特別な国なんだね。」と言われます。また、電車内で、通学中の娘の具合が悪くなったときのことです。横にいたサラリーマン風の男性がすぐにハンカチを差し出し、汚れの上に新聞紙をかけ、停車駅で「僕たちが片付けるから降りなさい」と優しく見送ってくれたそうです。

そういう人が大勢いることが前提になっている日本という国の人々は、本当に幸せだと思います。他人への配慮、モラル、誠実な気質を、日本から自分の子供が受け継ぐことができたら母親として最高なのですが。

落としものをした人は困っているだろうという感覚や、外人さんは勝手が分からないだろうから手伝ったほうがいいかな、という感覚は日本人なら普通に持つ感覚だと思うのですが、世界的には少数派のようです。

そういう感覚が大前提になっている社会に住むことができるのは、ありがたいことなのだと感じると同時に、彼女が言うように、このような日本人の意識のありようを世界に向けて発信していく必要がある、と改めて感じますね。

投稿者 tanog : 2015年01月20日