2010年11月8日
2010年11月08日
◆日本人の起源(6)~日本語の起源から日本人を考える~
日本人の起源シリーズもはやくも6回目を迎えました。
先回は気候変動と生産様式の変化に着目し、縄文時代の採取生産からどのように農耕に移行したのか?を見てきました。
そこでの気づきは、稲作の到来は2段階あり、初めは朝鮮経由ではなく、長江からやってきたということです。
縄文・弥生時代もより細分化してみていくと発見の連続です。
さて今回は日本語の起源から日本人を考えてみたいとおもいます。
人類史を遡れば、言語の使用はおよそ20万年前、火の使用の時期まで遡ることができます。
言語の使用は脳容量を拡大させ、観念能力を向上させたと考えられます。人類はそれ以降石器や弓矢を発明し、およそ9,000年前には農耕・牧畜をはじめています。
人類誕生500万年前からのスパンでみれば、この20万年の進化のスピードは相当著しいものだといえます。
ところでこの言語の記録を遡ることは、文字の記録を遡ることと近い位相にありそうですが、文字が使われ始めたのは、言語の使用から下ること、19.5万年、いまから5,000年前となります。
人類史的にみればつい最近?で、文字の歴史と都市国家の成立(=身分制度の確立)と同時代です。
このように人類は過半の時代を「無文字」の中で暮らしていました。 😮
日本に限ってみれば、約2,000年前の弥生時代中頃に外交の必要性から中国の文字-漢字を受け入れたといわれていますが、それまでは「文字なし」で十分暮らしていけたわけです。(この点は4大文明が起こった地域とはまったく異なります)
このように文字をもたなかった縄文時代(弥生前期)は、どのような言葉を話していたのか?、そのルーツはどこにあるのか?、縄文言語の特徴はどんなところにあるのか?を探ることが今回のテーマです。
投稿者 chai-nom : 2010年11月08日 Tweet