2010年11月6日

2010年11月06日

縄文探求シリーズ【縄文人のお墓】 ~埋葬から縄文人の精神世界に迫る-2~

縄文人の埋葬は再生への願い(前投稿)。では、縄文人はどのようにして再生という概念を思いついたのか。埋葬方法とどのようにリンクしているのか。
 
埋葬の意味を知るには、縄文以前の始原人類にまで遡る必要があります。なぜなら、縄文人の埋葬方法はそれ以前の人類がすでに始めているからです。
 
始原人類の埋葬
人類は猿人⇒原人⇒旧人⇒新人と進化したと考えられています。その中で、旧人(ex.ネアンデルタール人)以降で、埋葬をした痕跡が見られます。
 
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初めて埋葬を行ったのは旧人です(写真左・中央上)。すでに屈葬や副葬していることがわかります。(そのほかの例はムスティエ文化参照。埋葬が一般化し、様式化するのは新人(ex.クロマニョン人)です。彼らは屈葬に加え、合葬、副葬品、赤顔料も見られます。(写真中央下・右)
  
埋葬の場所はいずれも洞窟内です。洞窟に住んでいた人類にとって、遺体を洞窟内に置いておく事は肉食獣を誘うことになり、危険が大きかったはずです。また、遺体(死者)を恐れたならば、洞窟の外、それも遠くに放置したはずです。遺体を近くに置いておきたいという思いがあったのです。
  
このように縄文人の埋葬のしかたは、それ以前の人類が行っていたものをそのまま受け継いでいます。では、当時の人類は、なぜそのような埋葬方法を始めたのか それには当時の人類の状況に迫る必要があります。
 
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投稿者 kumana : 2010年11月06日  



 
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