2014年8月29日
2014年08月29日
ロシアの歴史に“民族の本源性”を探る~② シベリア征服はスラブ諸民族による開拓であった
プロローグ、①ロシア民族の本源性の秘密は、その起源にあり。森と共に生きてきた民族に続いて、今日は、『②シベリア征服はスラブ諸民族による開拓であった』を紹介します。
大航海時代のヨーロッパ諸国(スペイン、ポルトガル、イギリス、フランス)が、先住民を大量殺戮し、又は伝染病や重労働で人口を激減させ、黒人奴隷を使った植民地支配を世界中で繰り広げていたのに対して、シベリア征服はそれらとは全く様相の異なる領土拡大であった。
出発点は毛皮を求めての東進であったが、それは先住民の生活様式にも文化にも干渉せず、ロシア人自らが辺境を開発し、南方の遊牧騎馬民族から防衛することだった。そしてその後農民たちが農地を求めてやってきて定着したことで、領土が拡大した。
出羽弘氏(ロシア語翻訳家)の『ロシア人のシベリア征服』(1987年初出/2001改定)を元に紹介します。
(写真はエニセイ川。こちらよりお借りしました。)
投稿者 tanog : 2014年08月29日 Tweet