2021年3月11日
2021年03月11日
縄文体質とは人類の本質である。
我々日本人は実は世界の中である種、特異な存在として位置づけられる。
何が特殊か、当ブログでも2003年に始まって依頼17年間に渡って縄文を追求してきたが、なぜ「追求すべきテーマか」の答えが前回の実現塾で提起された。世界中のあらゆる地域には歴史があり、文明があり、現在がある。日本も同様な経過を辿ってきた。しかし大きな根本的な違いがある。
大きな侵略戦争を経験していない。つい最近の第2次世界大戦を除けばではあるが。遊牧民族が定着していない。農業ですらこの1500年前にようやく定着した。
移民は存在するが、日本にくれば日本語をしゃべるようになり、やがて日本人に同化する。なぜ思考も含めて日本人になれるかは日本語に鍵がある。
そして最後が1万2千年間続いた縄文時代である。世界中が既に侵略戦争に巻き込まれる中、海を隔てた日本だけは長らく古代の本質が残り続け、その長い時間の中で日本語を通じて日本列島の東から西まで言語が通じる国家以前の民族性=縄文体質を生み出した。
まとめると
① 戦争がない
② 遊牧がない
③ 農業をながらく受け入れなかった
④ 世界最古の同化言語、日本語がある
⑤ 縄文体質
そしてこの5つをもって縄文の本質と仮に呼ぶがこの縄文の本質とは実は人類の本質と同義とも言える。なぜなら5800年前にイラン高原で始まった掠奪闘争の影響を最後まで受けていないのはアフリカや北欧の端、南米の一部等の辺境を除いてはこの日本だけだからである。明治維新、太平洋戦争を経て日本人は欧米化され、表面的には個人主義や権利主義、恋愛至上の観念が学校教育や音楽や文学などの文化、さらにマスコミを通じて強化され意識は支配されてきたが、真髄までは至っていない。その証拠が私権が崩壊して始まった活力の衰弱である。それは5000年の歴史を持つ西欧文明社会に対してわずか100年程度しか触れていない遊牧発の架空観念や自我観念の世界が薄いからである。だからその引力が薄れるとあっという間に意味が失われていく。
つまり縄文体質は今も尚、我々の意識の底に深く浸透している。2011年の311の地震の時に姿を表したように、有事の時や変動の時に表に出てくる。今回の奥の院発で繰り出されるトランプ革命で世界中の価値観や観念が根底から揺らぐ中、日本人は動揺する事なくその本質に戻っていく事になるだろう。
改めて人類の本質とはなにかを縄文人をイメージしながら固定してみる。
・万物全てが対象となり、対象との一体化充足。
・なぜ追求するかは対象と一体化する為である。
・人類において最大の充足は性であり、男女の一体化充足はその収束である。
縄文人がなぜ妊婦をモチーフにした土偶や男根をシンボルにした偶像を祭り上げたかはそれらを雄弁に物語る。そして縄文人だけでなくその末裔のアイヌもまた、水や風、土や石にまで同化し、万物の背後に精霊を見出している。その延長に人や集団が存在している。生かされている意識、動物やモノを人と同じ次元で対象化していく発想は全てこの古代人類の時に言葉を生み出した、意識下の追求にある。
この対象と一体化し、充足しようとすることこそ人類の最大のエネルギー源であり何かを産み出す原動力になる。しかし、この力は誰でも持っている。赤ん坊が言葉を話すようになるのはこの一体化しようとして得られる充足を求めて必死に真似をするからであり、適応し生きようとするからである。
ただ、日本人がこの人類古来の本質を濃厚に温存させ、有事に出てくるとはいえ、そう簡単に物事は進まない。何より世界で最大級に活力がなく、やる気がない現状の日本人の意識を反転させるにはそれだけでは前に進まないのだ。人々を支配観念から脱却させ、新しい観念を生み出し植え付けていく、多くの先人が必要になる。
このブログが今後追求していくフィールドはそこにあると考えている。
投稿者 tanog : 2021年03月11日 Tweet