2014年12月11日
2014年12月11日
大共同体「東南アジア」を支えるシステム~タイ・ミャンマーにみる信任・共認関係で結ばれる陸のマンダラ
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大共同体「東南アジア」を支えるシステム~マンダラは共同体のリーダーを育てるシステム
東南アジア地域は、1万5000年前までは、インドネシアの島々まで陸地としてつながっており、一つの大陸をなしていました。アフリカを出てアジアに向かった人類は、インド南部を通ってこのスンダランドに到達、モンゴロイドの形質をここで育みました。温暖で相対的に豊かな食料に恵まれたスンダランドで、モンゴロイド→東洋人の共同体的な性格が形作られたといえると思われます。
今回シリーズで扱う東南アジア地域は、そのようなスンダランド→東南アジア地域の民族がテーマになります。もちろん、かつてスンダランドに居住した民族たちは、現在では、主にポリネシア地域に移動していったと思われ、彼らの資質がそのまま引き継がれているわけではありません。しかし、その地の温暖な気候、豊かな生産力はそのままであり、また、主に北方の中国から、逃げ延びてきた人々が多いこともあり、依然、共同体的な民族が多数を占めています。すなわち、東南アジア全体が「大共同体的世界」と見る事もできるのではないかと考えています。
東南アジア世界は、半島部と島嶼部に大きく分かれ、半島部はミャンマー、タイ、ベトナム(+カンボジア+ラオス)があり、島嶼部には、フィリピン、マレーシア、インドネシアがあります。ミャンマーはチベット方面から、その他の民族はいずれも中国南部から、(恐らく漢民族からおしだされて)現在の居住地へと移動してきた民族たちです。
今回は、「半島部」東南アジアのうち、ミャンマーとタイを扱います。
投稿者 tanog : 2014年12月11日 Tweet