2022年5月26日
2022年05月26日
縄文人は矢で獲物を仕留めることができたか
こんにちは。
今回は縄文時代に使用していたとされる“弓矢”についてどの程度の獲物を仕留める能力があったのか、どのようにして狩りに活用していたのかに迫っていきたいと思います。
皆さんも教科書などでこういった形の「矢じり」を見たことがあると思います。かなり精巧に作られており切れ味、貫通力ともに十分にありそうにも思えますが、果たしてその効果が十分に発揮できるほどの精密さ・威力が弓によって生み出されていたのでしょうか?
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以下縄文体験 「狩り」をしてみた | NHK北海道より引用
(前略)
縄文時代の「弓」は堅くて耐久性のある「イヌガヤ」の木に、カラムシという植物で作った糸を張ったもの。
(中略)
では、この弓矢を使って縄文時代のように狩りはできるのか実験します。
今回は御所野遺跡の協力を得て、シカの的を設置しました。風船がある場所が急所で、距離は10メートルです。
まずは磯部さんのお手本です。弓の重心あたりを持って、(矢の)後ろの方を糸に引っかけます。狙って。。。磯部さん、一本目で見事、シカのお尻に命中!
小島さんも挑戦!
磯部「引っ張って、狙って、放す」
小島「いきますよ!いけ! あ~っ、全然ちがう」
的の手前で失速、届きませんでした。
2本目、3本目ともに左に大きく的を外れてしまいました。
小島「矢がブレてた気がするんですけど」
磯部「羽根が付いてないので、安定しないんです」
矢といえば普通は、「矢羽根」が付いています。実はこの矢羽根、縄文人が発明したものだと言われています。およそ4,000年前の遺跡から、矢羽根を巻いた跡とみられる矢が発掘されているんです。
小島「この羽根もやっぱり、ある方がいいんですよね?」
磯部「羽根あると(矢が)真っすぐに飛びます」
今度は、矢羽根がついた矢で実験すると・・・
矢を3本放ち、2本が的に命中!矢羽根があることで矢の軌道が安定しました。
小島「急所こそいかなかったものの、確かに、羽根が付いている方が圧倒的にやっぱり方向が定まりますね」
磯部「安定して真っすぐ飛ぶようになるんですよ、羽根をつけることによって」
弓矢の手ごたえを感じたところで、土偶からの指令が。
“縄文時代の狩りがどういうものだったのか体験してください”
弓矢で本当に狩りは出来たのでしょうか。猟友会の人たちに協力してもらい、可能性を探ってみましたが…
シカは300メートルくらい離れていても、すぐ足音に気付き、逃げられてしまうため、矢で捕まえるのはなかなか難しいのではとのこと。縄文時代の狩りでは、「わな」を組み合わせていたと考えられています。
引用終わり
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そう、野生の動物は何よりも勘が鋭い!嗅ぎなれないにおいや音・危険を感じるとすぐに逃げていきます。
縄文時代の弓矢は現在のアーチェリーや弓道のような長距離・高威力が出せる代物ではなかったため、あくまでも「わな」や「落とし穴」と合わせて使い、威嚇+確実に仕留められる状態で使う目的のものであった可能性が高いです。
また、矢じりにも「トリカブト」の毒を塗っていたことから、戦国時代などで見る一矢一殺のイメージではなく、相手の間合いに入らない距離からじわじわと攻撃をするためのツールであったことが窺えます。
集団で狩りを行っていたからこそ大型の動物や素早い動物に対して「数打って弱らせる」戦法が効いたのかもしれませんね。
次回は狩りにおいて獲物を足止めするために使われていた「わな」「落とし穴」について触れていきたいと思います!
参考URL
人類最古のばねとは? – ばねとくらす (fusehatsu.co.jp)
yama (tamagawa.ac.jp)
投稿者 yanagi : 2022年05月26日 Tweet