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るいネットから縄文体質を炙りだす~第2回 私たちは「縄文人にずーっと引っ張られている」

るいネットシリーズ第2段です。このシリーズは過去1年間のるいネット記事の中から新説、切り口を紹介し縄文追求の一助にしようとする企画です。
第2回は縄文人・日本人の原点、類似する世界の辺境民族たちの紹介。
今回は4つの記事を紹介します。まずダイジェストで紹介。

m282.gif日本人はネアンデルタール人に最も近い存在~
ネアンデルタールの遺伝子を持っているのが縄文人という説。ネアンデルタール人由来のTLR1とTLR6、TLR10遺伝子を最も多く持つのが日本人。
花粉症という視点から展開しているユニークな説。

m282.gif周辺諸国と日本人のDNAは全く違う。色濃く残る縄文人の性格
日本人は縄文人と弥生人の混血という考え方は誤り。私達の性格を色濃く作っているのは縄文体質、遺伝子である。

m282.gifバスク人とは何者か?ケルト人、縄文人、古代マヤ人とのつながり
バスク人=北欧の先住民「ケルト人」であり、ルーツは縄文人と同じ。彼らと縄文人の最大の共通点は征服されない構造、すなわち文化の融合にあった。

m282.gif南米に渡り、プレインカ文明を築いた縄文人
縄文人が南米に渡り、プレインカ文明を築いていた証拠がウィルスやDNAによる研究から明らかにされつつある。
HTLV-IウイルスはDNA配列の違いによって5種類に分類されるが、アンデスで発見されたウイルスは、日本と同じ太平洋型に分類さ れる。

以下投稿原文から紹介します。興味のある記事にはタイトルをクリックすればるいネットにリンクしています。
縄文追求が遺伝子研究で年々事実が積み上げられていますが、骨格は変わらず。韓国人や中国人と未だ理解しあえないのは隣国だからではなく、縄文体質故にあり、その縄文体質こそ、日本人の特性そのものになっている。

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日本人はネアンデルタール人に最も近い存在
日本人は花粉症を持つ人が多い。
もともと花粉症は、体内の免疫システムの反応からくるものだが、その免疫システムの解明を続ける中で、日本人がネアンデルタール人から受け継いだ免疫特性を持っていることが明らかになった。
人類の進化でエポックメイキングな最近の発見といえば、ヒトが絶滅させたと考えられているネアンデルタール人と人間が交配していたことと第3の人類デニソワ人の発見だ。この3種は50万年前に共通祖先から分かれたと考えられ、ネアンデルタール人はヒトより数十万年前にアフリカを出て主にヨーロッパに広がった。
研究チームが目をつけたのがTLRの遺伝子。これまでの研究データもとにピックアップした。TLR(Toll Like Receptor)は細胞の表面にニョキニョキと生えているタンパク質。免疫で非常に重要な役割を果たす。
体を外敵から守るには、まず外敵の侵入を関知しなくてはならない。この防犯センサーの役割を担うのがTLRというタンパク質なのだ。
実はこのネアンデルタール人由来のTLR1とTLR6、TLR10遺伝子を最も多く持つのが日本人。どの集団よりも高く、約51%が持っていた。

周辺諸国と日本人のDNAは全く違う。色濃く残る縄文人の性格 [1]
国立遺伝学研究所 斎藤成也教授「大陸の中国とか東アジアの人たちとは少し私たちは違っている。」そしてその原因が、私たちの先祖「縄文人」にあることが分かってきました。最新の研究から浮かび上がってきた、日本人の意外なルーツに迫ります。
縄文時代は1万数千年前から2千数百年前まで続き、当時暮らしていた人たちは、多くの遺跡や縄文土器を日本各地に残しました。
そして私たち今の日本人は、この『縄文人』と、後に大陸からやってきた『弥生系』の人たちを先祖にしていると考えられてきました。
ただ、古くからいた縄文人が、今の私たちのDNAにどんな影響を与えているのか、そして縄文人とはどんな人たちだったのかは、これまで詳しくは分かっていませんでした。ところが近年、DNAを調べる技術が高まり、現代の日本人と縄文人のつながりが明らかになってきました。
日本人のDNAは、韓国人やチャイニーズとは全く違う
(中略)
DNAの特徴をもとに1人1人の人を座標に落として、どれくらい違いがあるのかを調べました。すると、アジアの大陸の人は比較的分布がまとまるのに対し、日本人はそれと大きく違う範囲に分布していることが分かりました。
この違いは何によってもたらされているのか?
国立遺伝学研究所 斎藤成也教授は、DNAの分布とこれまでの研究などから、ある仮説を立てました。「私たちはこのパターンから、ここ(日本人が分布する右上)に縄文人が位置するのじゃないかと、そういうふうに考えている。縄文人にずーっと引っ張られている。」
(中略)
つまり、縄文人のDNAがあるから、私たち現代人は大陸の人たちから離れているんだということです。

バスク人とは何者か?②ケルト人、縄文人、古代マヤ人とのつながり [2]
古代イベリア人=バスク人と、ケルト人、縄文人、古代マヤ人には、民族的に通底するものがあります。
人類学的に見ても言語学的に見ても、『バスク人』は『古代イベリア人』の直系の子孫であり、そして『島のケルト人』のDNAは『古代イベリア人』の影響が大きいとされています。
ですからどの歴史的な学説が正しいにしろ、現在私達がスコットランドやアイルランド等に見る『島のケルト』というのは、根底に『古代イベリア人=バスク人』的な世界観が色濃く反映されているものと言えるでしょう。しかし同時に、先住民族がピクト人であり、スコットランドやアイルランドがケルト語圏である事を考えると、スコットランド人やアイルランド人の祖先が、いくらブリトン人(大陸のケルト人)やピクト人を駆逐・粉砕したと宣言しても、ケルトやピクトの影響が文化的・民族的に大きかったと考える方が理にかなっています。ですから近代スコットランドやアイルランドに代表される『ケルト』とは、『バスク=イベリア的』なものと、『大陸のケルト』そして『ピクト』的なものの融合と考えるのが自然でしょう。
(中略)
歴史的に見て、他民族が流入すると先住民族との間で激しい闘いが繰り広げられ、その結果敗者はジェノサイド(集団虐殺)され、その文化的要素は徹底的に排除されるというのが、殆どの民族で通例とされてきました。スコットランドやアイルランドに於ける『ケルティック クロス』に代表される様な、先住文化と流入文化の融合を行って来た民族は非常に稀です。
ただ面白い事に、この傾向は、私達の祖先の一部である縄文人にも全く同じ傾向が見られます。そして、日本を代表する芸術家の岡本太郎氏は、ケルトの紐組紋から感じる生命美は、縄文土器の縄文から感じる生命美と信じがたいほどそっくりだと述べています。これらの事を考慮すると、スコットランドやアイルランドの先住的民族であると思われる『古代イベリア人=バスク人』系の人々は、その表現美、及び稀な民族的特性からすると、縄文人ともそのルーツを近しくしていた人々とも考えられます。
(中略)
最近の遺伝子研究によると、『バスク人』とモロッコの『ベルベル人』、そしてユカタン半島の『古代マヤ人』はほぼ同じDNAを持っている事が分かり、これらの民族こそが『古代アトランティス人』の末裔ではないかとも言われています。

南米に渡り、プレインカ文明を築いた縄文人 [3]

縄文人が南米に渡り、プレインカ文明を築いていた証拠がウィルスやDNAによる研究から明らかにされつつある
現在のハイテクを用いた研究からも縄文人がアメリカ大陸まで達していた事を裏付ける証拠が続々と発見されつつある。第一に愛知県癌センターの田島和雄博士 によるHTLVウイルスの感染者の分布を調べた研究がある。HTLVウイルスは、1981年に日本で発見された成人T細胞白血病の原因ウイルスである。
(中略)
日本のすぐお隣の国、韓国や中国からは、HTLV-Iウイルスの感染者は発見できなかった。これらの国は、とりわけ南西日本とは関わりが深い と思われていただけに実に意外な結果であった。しかし、更なる研究の結果、思わぬところから感染者が多く見つかったのだ。田島博士による調査の結果、南米 アンデスの高地民族の人々(Pic.17)がHTLV-Iウイルスに高率で感染している事があきらかになった。HTLV-II ウイルスは、中南米の多くの地域で発見されているが、HTLV-Iウイルスに感染しているのは、アンデスの人々だけだった。更に縄文土器が発見された南太 平洋のバヌアツ諸島の人々も高率で感染している事も明らかになっている。
田島博士によるとHTLV-IウイルスはDNA配列の違いによって5種類に分類されるが、アンデスで発見されたウイルスは、日本と同じ太平洋型に分類さ れるらしい。この感染者の分布は、古い時代の日本人、つまり縄文人が太平洋ルートで南米にまで到達していた事を示唆する重要な証拠の一つといえる事は間違 いない。
(中略)
そして更に驚くべき発見が、南米ペルーのシカン王国の遺跡を調査していた佐賀医科大学の篠田謙一博士等のシカン王国遺跡調査団により発表されている。シ カン王国はペルーで花開いたプレインカ文明の一つで1300年前頃から600年前頃に渡って栄えた文明として知られている。
博士等は、このmtDNAタイプを世界各地の民族のmtDMAタイプと比較していった結果、何とアイヌ人に同じmtDNAタイプを持つ者がいる事が確認 された。mtDNAタイプが同じということは、シカンの墓に葬られていた人物はアイヌ人との血縁関係がもっとも深いと言う事である。更に、アイヌ人は縄文 人の直系の子孫に近いと言う事が、mtDNAからも確認されている。
この様に、最新のテクノロジーを駆使した研究からも縄文人がアメリカ大陸に到達してい た証拠が、確実に得られつつあるのだ。

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