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教科書「日本史」への提言~人類の99%を占める先史時代

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みなさんこんにちは。
みなさんは学生の頃 歴史の授業は好きでしたか?
このブログを読んでいただいているという事は、今は歴史に興味を持たれているのだと思います。私は学生の頃、歴史の授業が大嫌いで、社会人になってから興味を持ちました。
最近になり、中学校の歴史の教科書を紐解く事があったのですが、なぜ歴史嫌いだったかがわかりました。それは歴史の教科書が単純に面白くないからです。もう少し言うと、それぞれの事象の因果関係などがほとんど書かれておらず、リアリティーが無いからです。そこで当シリーズでは日本の歴史教科書を自分達で作るならばどうするか?子供達の役に立つ教科書とはどんなものか?を考えていき教科書に提言していきたいと思っています。
当シリーズでは日本史への提言と題して主に日本の通史への提言を進めていく予定ですが、日本史を扱う上でどうしても押さえておきたい部分があります。それが人類史の99パーセントを占める先史時代とその後の世界規模での文明時代への移行期です。そこについては3回に分けて教科書と提言を対比させていきます。


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先史時代について中学の歴史教科書では以下のように書いています。
>人類は共通の祖先から進化しました。人類の祖先が2本の足で立って歩くようになると、脳が発達し、手(前足)を使って、石などを道具として使うようになりました。
これが人類の始まりで440万年以上前にアフリカで起こった事とされています。
地球は260万年前から氷河時代にはいり、寒い時期(氷期)と暖かい時期(間氷期)をくり返していました。人類はこのきびしい時代を生きぬくなかで暖をとり、狩りや採集によって手に入れた食べ物を加工するために、火を使うようになりました。
また、仲間どうしで意思を伝え合うなかで言葉を発達させました。さらに石を打ち砕いた打製石器をつくりました。(旧石器時代)

いわゆる原始時代と呼び、文明史を扱う事が歴史書の真意だとしたら、取るに足らない前人類史として極めて簡便に数行で書かれています。しかしこの時代の時間は人類史の99%を占め、そこで人類に必要な機能や能力が育まれてきた事を度外視できないはずです。
そればかりか、例え数行であってもその内容に事実ではない事が書かれており、また因果関係が全く書かれていません。
指摘点
1)人類史の99%は地上に出ることのできない弱者であり、洞窟でひたすら身を隠して生活していたという事実が書かれていない。
2)サルが食料が豊富で防衛力に優れた樹上を手放し、突然2足歩行に移行するというのはおかしい。
3)脳が発達して手が使えたのではなく、2本足で歩き手が自由に使えるようになって脳が発達した。手と脳は連動している。
今回の「提言」はこれらの指摘を反映させて以下のように書いてみました。
人類はサルを祖先としています。人類の祖先は500万年前、足の指が突然変異を起こして先祖帰りし、木に登れなくなった種がアフリカのサバンナ地帯に発生、2本足で歩くようになったことから始まります。樹上という最大の安全地域を失った人類は、何度も絶滅の危機に面します。かろうじて生き残った種は洞窟の中に隠れ住み、肉食動物が寝ている夜中に死肉や骨を拾い歩き、木の根や虫などを食べて飢えをしのぎ、恐怖におびえながら生きていました。
2足歩行が可能になった人類は手が自由になり、手の機能と繋がっている脳が発達します。腕力や走力に劣る人類が他の動物に勝てる能力はただひとつで、脳を大きくして考えたり工夫する力でした。そうして人類は発達した脳で石の道具や火を発明していきます。
人類がようやく洞窟から出て地上で生活する事ができるようになったのは、弓矢を発明して動物と互角に戦う事ができるようになってからで、今から1万年前の事です。人類は1万年前に弓矢の発明によって狩猟や採集を行うようになり、食料を安定して確保する事ができるようになりました。
500万年という人類史の99%の期間は洞窟の中で暮らし、ひたすら身を寄せ合って生きながらえてきたのです。

いかがでしょうか?因果関係や収束関係がはっきりした事によって、先人達に同化しやすくなったのではないでしょうか?そして先人達が乗り越えてきた事で現代の私達がある事、そして彼らへの感謝の念が沸いてくるのではないでしょうか?

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