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縄文探求シリーズ【縄文時代の生産技術】~卓越した漁労技術~

前回の【縄文探求シリーズ】のテーマは、「縄文人は何を食べていたのか 」でしたね 😀
今回は、海沿いに遺跡が多く出土していること、そしてその遺跡から魚の骨や漁の道具が多く見つかったことから、縄文人にとって重要な位置を占めていたであろう、『漁労 』について調べてみたいと思います
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縄文人って漁をしていたの
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そうなんです★★★
縄文人は漁をしていたんです
しかも、魚(貝や海草も☆)の種類に合わせて、バラエティに富んだ技術を持っていました
ではどんな手法で、どんな魚を獲っていたのか いくつか紹介していきたいと思います
エリ漁

石狩紅葉山49号遺跡で発見されたのは、川の中に4、50cm間隔で、直径5cm前後で長さ150cm前後の杭で川底に打ち込み、サケの遡上をさえぎって一網打尽にしてしまうものです。杭はヤチダモやヤナギで作られています。もちろん、杭だけでは魚が逃げてしまうので杭と杭の間は、柴によって埋められていたものと考えられます。
発見された複数の杭列は、同時に存在したのではなく、川の流れの変化にしたがって数年ごとに作り替えられていたものとみられます。また、杭列付近からはサケを丸ごと入れられる長さ1mを超えるハリギリ製の舟形の器、サケをすくいとった口径が80cm、全長180cmもある大型のタモ、夜間漁に使う松明など、漁に伴う木製品が出土しています。

北海道人 [3]
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遡上してくる鮭などを柵で食い止めて、銛やタモで仕留める漁法。
しかも深夜から明け方にかけて多く遡上するため、夜間にも松明を焚いて漁をしていたようです 😛
釣漁
釣針を使った漁も行われていたようです。
この漁で捕っていたのは、大型回遊魚のマグロやカツオ、ブリ、小型回遊魚のアジ、サバなどです。
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釣針の素材は鹿や猪の角や骨で作られたものが多く、その形も前期~後期にかけてどんどん進化していています
例えば、前期は単純な「し」の字型だった針が、中期後半になると針の先に「カギ」がつく形に変化しています。
これは、釣りをされたことのある方ならおわかりのように、いったん刺さった針が抜けにくくなるんですね
縄文人、こんな知恵と技術も持っていたようです
銛(もり)漁
銛漁では、大型の魚や、他にもイルカや鯨、トド、なども捕っていたようです。
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銛漁の中で最も驚きなのが、回転式離頭銛!!
回転式離頭銛とは、大形の魚、海獣、クジラなどに用いられ、銛頭と棒状の柄を皮ひもなどで結び付けて獲物に突き刺し、獲物が暴れて逃げる時、皮ひもにくくり付けられている銛頭が引張られて獲物の体内で回転し、柄が離れても突き刺された銛頭はひもから離れず、大きな獲物の場合は海上に浮いている柄が目標となって第2、第3の銛が打ち込まれる仕組になった銛のことです。
くわしくは、このスライドを見てもらったらバッチリわかります。
回転式離頭銛の原理 [4]
一回突いたらはずれない仕組み、縄文人ってすごい知恵と技術を持ってたんだな~って、これにはびっくりです
追込み漁
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追込み漁とは、大声をだしたり、舟べりを叩いたり、棒で海をたたいたり、威しつけながら、たくさんの船で入江の奥(浅瀬)へ獲物を追い込みむ漁のこと
この漁は、たくさんの人手と船を必要とするので、一つの集落ではできません。追込み漁をする時は、近隣の集落が集まり、共同で漁行っていたと思われます
                       
いかがでしたか~ 😀
縄文時代って、意外と高度な技術で様々な魚を捕っていたことがわかりますね。
川や近海だけでなく、外洋まで漁に出てたというから驚きです
【縄文時代の生産技術】編、次回もお楽しみにしていて下さい

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