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シリーズ「インドを探求する」第6回~インド哲学はなぜ起きたのか

Posted By tano On 2010年7月9日 @ 2:08 AM In Ⅶエジプト・インダス文明 | 4 Comments

インドを調べ始めて2ヶ月、いよいよインドの本質であるインド哲学について迫っていきます。
と言っても、2ヶ月やそこらでインドの哲学がわかるほど甘くありません。 :-( 数冊の本を齧り読みし、ネットも方々当たったのですが、なぜインドで哲学が発生したのかという部分にはなかなか到達できませんでした。最初に反省から入りましたが、それでもこの間調べたインド哲学の起源と、その中身の一部をこのブログで紹介しておきたいと思います。
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インド哲学の始原はヴェーダーにあります。アーリア人が持ち込んだヴェーダー教は土着のドラビダ人の思想体系を組み込み、リグベーダーとして大成しました。
紀元前1000年の頃です。リグヴェーダーとは讃歌集であり、哲学とは程遠いものでした。
また、アーリア人がドラビダ人を支配する上で作り出したバラモン教という祭祀至上の考えは、リグヴェーダーに祭祀の複雑な手順や意味を書き記した事から、祭祀というものをこの上なく意味の高いものに作り上げるために必要なものでした。すなわちアーリア人はドラビダ人を配下に組み込む為に壮大な歴史文集を作り上げたのです。この辺りはどの国も同じで日本では古事記がそれに相当します。
インド哲学はこのヴェーダーを元に発展していきます。
しかし、先に書いたように、アーリア人はドラビダ人を武力で支配していません。ドラビダ人の持っている認識体系を組み込んだ祭祀体系を作り上げ、それを実践することでドラビダ人を配下に置く事に成功したのです。
バラモン教とはバラモンを頂点とする絶対的な階層を正とする戒律であり、私権社会の根幹である序列原理を社会の秩序原理とするある意味、非常にストレートな宗教であると言えます。しかし、序列を絶対であると認めさせるにはいかに理論体系を精密に作ったところで、所詮正当化観念に過ぎず、外圧が緩めばたちまちボロが出ます。
或いはバラモン自身に大衆(下)からの白い目圧力が加わればあっという間に秩序はバランスを崩します。当時はインドは軍隊もなければ、大衆を制圧する自衛軍もありません。紀元前6世紀のインドの状況は、私権社会成立と同時に発生した貧困が拡大し、見え透いてきた序列に対する大衆の違和感や反のエネルギーが渦巻いていました。

仏教やジャイナ教はそういった空気の中で登場したのです。そしてインド哲学もほとんど同時期に活期を迎えています。
仏教とインド哲学はこの時期(紀元前5世紀~紀元後2世紀まで)対立構造として相互に議論を重ねています。

これら2600年前に登場した背景とは、世界中の他の地域同様に私権社会が大衆化する時の反のエネルギーであり、同時にその反によって混乱する社会秩序不安への統合化のエネルギーでした。仏教が反の方であるとしたら、ウパニシャッドを初めとする哲学体系の創出は(私権社会)統合化=ヴェーダーや歴史の正当化の側の力によって作り出されたのではないでしょうか。

また、アーリア人は当時、紀元前1500年にインドに入り込んだ新興民族で、すでにインドに定着していたドラビダ人を初めとする土着民の人口に対してまだ少数派でした。仏教の登場によって自らの宗教体系であるバラモン教が排除される危機に対面したのです。
元々武力によって支配していないので、アーリア人はひたすら考えたのでしょう。
どうやって大衆を味方につけるか?そこで登場したのが、ウパニシャッド哲学を延長させたヒンズー教の登場です。ウパニシャッドとはそれまでのヴェーダーによる規範集や讃歌集をより実際に使える認識体系にまとめなおしたものです。ヒンズー教とはそれまでのバラモン教を大衆に布教するための多数派戦略として登場しました。
以降、この時に作られた6つの学派はヒンズー教を支える認識体系として現在まで継続されています。
下記にインドの哲学誕生までの流れを図解化します。
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次回は、インド哲学、具体的にはどういうものなのか?を扱ってみたいと思います。


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