- 縄文と古代文明を探求しよう! - http://web.joumon.jp.net/blog -

新テーマ「縄文体質を切開する」

こんばんは。 😀
いきなりですが、縄文体質って何だと思いますか?
この縄文ブログでこれまで度々使ってきた“縄文体質”これが意外にスパッと出てきません。
日本人の基底には縄文時代1万年間に積み上げられた共認基盤の遺産である縄文体質を持っています。ではその縄文体質って何なんでしょうか?
読者の皆さんも一度1分くらい考えてみてください。
・・・・・・・
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樹齢3000年の縄文杉
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どうでしょう?
実は私達の探求グループでもこのテーマで少し議論してみましたが意外とポンポン出てこないという事に気が付きました。
ようやく出てきたのが
「和をもって尊しとなす」
「集団第一」
「勤勉」
「おおらか」
「寡黙」
・・・・などです。
うーん・・・。果たしてこれが縄文体質かどうかさえはっきりしません。
なにぶん毒された近代思想が混在した頭で考えている射程ではとうてい追いつかないのが縄文体質や縄文の本源性なのかもしれません。
考える上で2つの話を紹介したいと思います。
縄文体質を言い表した(と私が思う)表現に作家「棟方志功 [3]」の言葉があります。以前るいネット [4]の方に投稿したことがあります。
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「個性的な」作家としての「独自性」をつかみかけたところで、つまり一人の近代作家として成立しかけたところで、棟方志功は正反対の価値へと導かれ、開眼する。自分ひとりで成す世界の外側を覆う反近代のエネルギーに感応しはじめるのだ。。
他力からいただいたものが仕事をしてくださる。それから見たら自分の見る世界など、たしかに小さなものだと思いました
と彼は言っている。棟方が宗教がかって見える部分の多くが、実は宗教そのものより、自分の無意識に没入した結果としての表れなのだ。

棟方の作風は物事の理解をきわめて直感的に、一を知って十を創る。感覚のおもむくままに手が進み、ものに憑かれるように彫り、高揚し、興奮し、盛大な感動のうちに作業は大団円を迎えるというものだったらしい。
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もう一つの話は神戸の震災の事例です。
15年前の神戸の震災の時に人々はどのように動いたでしょう。
記憶にまだ新しい震災の傷跡ですが、最近のチリの地震やハイチの大地震では、
強盗が常態化しその後の治安の悪化が社会問題になったのに対し神戸の震災では多くの人が助け合い、震災を受けた人たち自身が組織化し、自ら復興に力を尽くしました。
他国の混乱に比べ極めて高い自前の秩序が形成されていたのが神戸の震災です。

これら2つの事例がこれから縄文体質を探索していくあるヒントになると考えています。
つまり近代思想でいう個人や自分といったところと反対側にあるのが縄文世界であり、縄文体質ではないでしょうか?いわば自己と他者が融合した一体感、超越観、統合観、肯定観それらが縄文体質を紐解くキーワードになるように思います。
そして近代思想や現在の規範や法体系の中で生きている私達の中にもそれが存在しているとしたら、いざという有事の際、国民的危機の際に発言するはずです。常には眠っている意識ではあるが確実に日本人の中に刻印されている体質、それが縄文体質だとおもいます。
いわばそれが私たちを大きく動かしている潜在思念のありかであり、可能性ではないかと思うのです。

このブログではこれまで同様のテーマにいくつか投稿が重ねられました。
つい最近ではシリーズ投稿で「縄文から流れる日本人の本源性の中身とは [5]」という記事がありました。
今回、このブログではかなり使い古され、ほぼ空気化した「縄文体質って何?」という命題に再びトライしてみたいと思います。
それは新たな認識を作るというよりこれまでの当ブログの過去記事や母体となる「るいネット [6]」、姉妹ブログである「知られざる人類婚姻史と共同体 [7]」等の中から秀逸な投稿を紹介し、併せて読者の皆さんとこのテーマについて一緒に考えられるような場を目指したいと思います。

それではシリーズこれからの記事の進め方を紹介していきたいと思います。
当ブログの精鋭が記者として毎週投稿を重ねていきます。
1)縄文時代の外圧って何?
2)縄文体質を作り出した生産様式を押さえる
3)縄文時代の集団はどうあったのか?
4)他地域での本源規範の実態調査
5)縄文体質って何?(縄文の男とは、女とは)
6)縄文体質はその後の時代にどう残っていったのか?
7)潜在思念とは何?
8)まとめ~日本人の可能性とは

3月から初めて5月末まで、ロングランの連載になりますがよろしくお付き合いのほどお願いします。 🙂

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