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中国人の民族性①

Posted By ryujin On 2009年9月21日 @ 11:04 AM In Ⅴ中国文明 | 4 Comments

●隣国中国の経済的発展・軍事的膨張が急激な勢いで進行しています(映像 [1]
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太古より日本とは切っても切れない関係を保ってきた「近くて遠い国」中国は、現在一党独裁下での「赤い資本主義」というなんだか良く分らない国として現出しています。しかし隣りの大国として、今後否応無く相互の関係が深くならざるを得ない以上、無闇な警戒心を抱くことなく彼の国の歴史や民族性を客観的に理解しておく必要があります。
そこで、これから2回に分けて中国人の民族性と中国人社会理解に不可欠な秘密結社とについて報告します。クリックもお願いします。
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○中国近代化の祖と言われる孫文や、あの毛沢東の共産党も実は、中国社会に独特な秘密結社の存在抜きには語れないという指摘があります。この結社の誕生はそもそもの黄河文明の成立根拠まで遡るという説があります。
引用は「この厄介な中国」岡田英弘著、ワックBUNKOから
(著者は東大文学部卒、ワシントン大学、東京外国語大学で中国史、モンゴル史、満州史を専門に研究。‘57年日本学士院賞を受賞。)
今回はその著作からまず中国人の特質について述べたところをまとめます。(文章は途中文意が変わらない範囲でカットしています)
○中国人は他人を全て敵と考える民族であり、徹底した個人主義者である、それはなぜか?

1、日本人は「中国は4千年という遠大な歴史を持った国」と思い込んでいる節があるが、実は本来の中国人=漢族は後漢時代の2世紀でほぼ消滅している。後漢末(AC2世紀)に起きた「紅巾の乱」による混乱が、以後400年に渡って続く所謂「三国時代」を迎える。
紅巾の乱後、半世紀で人口がそれ以前の1/10、500万人足らずに減ったとされる
この人口の空洞を埋めたのが、北方の騎馬民族である。それまでの漢族は滅びさり進出した北方騎馬民族は新たな「漢族」となった。
以後1800年に渡ってモンゴルや満州族が支配したり、撤退したりという旧新王朝の侵略の歴史を繰り返す。

2 中国の都市文明は交易から生まれた。農業起源説は誤りである
これまで世界の4大文明たる黄河文明は、肥沃な黄河流域に発達した農業が発展し人口が密集して誕生したと言うのが定説であるが、実は黄河流域は数年に一度大規模水害が発生し、上流域は侵食のために非常に住みにくい土地である。
長い黄河では洛陽盆地が唯一の渡河可能な場所であり、当時周辺にいた4つの種族が交易のために集積し、最初の都市国家を誕生させ、その支配者が王を名乗るようになった。
つまり中国古代の王は市場(点と線を結ぶ流通システム)で商売をする商人集団のボスであった
司馬遷の史記には中国最古の王朝は夏という名前であったとされるが、この「夏」は商人を意味する「賈」から来ていると考えられる。そしてこの賈王朝を滅ぼしたのが「殷」であるが、この殷王朝の人々は自分達の王朝を「商」と称し、自分達は商人であると名乗っていた。

3 中国歴代の国家=王朝は民族の集団ではなく、皇帝ただ1人の専有物、私有物であった。
皇帝とは中国人民の支配者でもなく、土地の所有者でもなかった。
では何を所有していたかといえば、全土に張り巡らされた商業流通システムである
中国の皇帝とは現在でいう総合商社の社長のような存在である
「農村集落が発展した結果、都市が成立した」というのは(マルクスが作りだした)根拠無き唯物史観による仮設に過ぎない。
実際には地球上の諸文明は「まず都市が成立し、しかる後に周辺に農村が集積誕生した」と見るべきである

(この説は都市文明の成立に限って言えば、かなり目からうろこかも知れない。歴史的に市場成立の前に農業が存在したのは間違いないが、都市文明の成立は、性市場→商品市場→物と情報と人々の都市への集積→食料調達のための農業の拡大、という捉え方のほうが事実である可能性がある、要検証:ブログ編者)

4、中国人のメンタリティには国家とか民族というものは存在しない
彼等にとっての「世界」とは城壁に囲まれた都市に象徴される狭い閉鎖空間のみである。
その閉鎖空間を一歩出ればそこは「蛮族」が住む異世界である。かれらはそうやって2000年を生きてきた。

5、外国で暮らす中国人は必ず閉鎖空間としてのチャイナタウンを形成する。
そして大家族の中で暮らすことを理想とする。
しかしそれは裏返せば、同じコミュニティに属さない人間は全く信用しないということに繋がる。
つまり、他人は全て敵であり、油断をすればいつ寝首を掻かれるか分らないという考えが中国人のメンタリティのなかに牢固として根ざしている。

6、元々中国では言葉は一族の中でしか通用しない。広大な領土を歴代皇帝が支配するために採用した点と線という市場=流通システムの元では、人々の融合は進まず、多種多様の民族ごとに言語も多様化した。
北と南では言語体系そのものが異なる。同じ南部でも上海語と広東語では殆ど共通点が無い。極端な例では隣村同士での言語が異なるということが珍しくない。支那事変のとき、国民党政府軍の一部隊が、湖南省の本拠地から大別山脈を越えて河南省に進攻した。すると、山を越えたら全く言葉が通じなくなったので、その兵隊達は、いよいよ日本(軍)に攻め込んだと思ったというエピソードがあるくらいである。

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一方でこのおおらかさ(以下映像)

○「バルネラビリティ」=「傷つけられやすさ」の原理

1、「自分の住んでいる家を一歩出れば、まわりにいる人間は全て敵であり、自分の寝首を掻こうとしている」という人間観が生み出すのは、言うまでも無く「弱肉強食の世界」である。
他人から付け込まれる前に、他人の弱みに付け込めというのが、中国人の行動原理の第一条である
2、他人に対して付け込まれ易いところを見せてはいけない。中国社会において、最大のタブーは他人に弱みを見せることである。
例えば他人に対して親切であるというのも弱みになる。人を疑わないような善良な人間ほど、付け込まれ易いものは無い。また、悠長なのもバルネバビリティになる。おっとり構えているということは、それだけ奇襲攻撃に弱いということである。
3、このような弱点を持っている人間は、中国では尊敬されない。亡羊と構えているのが中国風の大人であると思っているのは日本人だけである。中国社会において最も望ましい、理想的な人間というのは、誰に対しても常に緊張を崩さず、毅然とした態度を維持する人なのである。

夫婦関係においても「他人は敵」1、中国は父系社会である。結婚しても性は変わらないのは女性の地位が高いからではなく、いつまでもよそ者扱いされているということである
2、結婚した女性は跡継ぎとしての男の子を産むよう求められる。中国では男系の子孫だけが死んだ人の魂を祀ることができるとされているからである。娘がいくら供物をしても、それは死者の口に届かない。そのため、男系の子孫が途絶えた家では、死者は永遠に腹を空かせていなければならない。
嫁に来た女性というのは実質的に「奴隷」である
3、そのため女性の方も防衛上、したたかにならざるを得ない。中国の夫婦喧嘩の激しさは有名な話で、たいがい大きな声で罵り合い、近所の人や通行人まで自分の正当性や相手の不実を訴える。これも「バルネバビリティ」である
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○「指桑罵槐(しそうばかい)」/桑を指差してエンジュの木を罵る

1、つまり中国人は攻撃したい対象を直接非難せず、別のところを向いて罵る。それはなぜかというと、自分が敵愾心を抱いていることを公然と知られることを極度に恐れるからである。
つまり他人を憎み嫌っていることが衆知の事実になることさえ、弱点に繋がると考えるのである。
2、絶え間ない闘争が繰り広げられる中国社会においては、今日は白であったものが、明日には黒になるという例は珍しくない。そしてその翌日には再び白になっていたということだって、充分にありうる。
3、あらゆる争いには勝者と敗者が生まれる。そのとき、負けた人間は勝ち残った人間に恨みを抱く。これも中国人にとっては、好ましからざることである。できるなら、常に勝ち負けが不分明なところに身を置いているのが、最高の選択なのである。だから必ず灰色の部分を残す。中国の権力闘争は従って必ず曖昧な決着に終わる。
鄧小平が二度失脚して、二度復権できたのも、それは相手方が曖昧に決着をつけてくれたからである。

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○「思想の自由」では無く「言語の自由」なき社会

1、中国ではそのときどきの権力者の方針をテキスト(例えば毛沢東語録)にして、その全文を暗誦させるというやり方がしばしば行われる。これを見て我々は思想統一の一環なのだろうと考えがちであるがそれは誤解である。その行為の背景にあるのは、言葉を何よりも重視する中国特有の思想である
2、中国人の強かなところは決して、人間の内面にまで踏み込まないところである。いくら洗脳しても、ほんとうにその人間が洗脳されたかは、当人以外は分らない。だからそんなあやふやなことに頼るでのではなく、「唯一、信用できるのは言葉だ」ということになる。
3、文化大革命では、中国全土で糾弾大会が開かれた
反革命分子とされた人に三角帽子をかぶせ、罪状を書いた板を首から下げさせで町を引き回したり、壇上に上げて自己批判を迫ったりした。
しかしそこまで手間をかけるのであれば、いちいち糾弾集会など開かず、すぐに銃殺すればよさそうなものである。実際スターリンやポルポトはそうした
4、ところが中国ではそれが起こらないのは、バルネバビリティが働くからである
つまり、何の証拠も無いのに銃殺したという事実は、銃殺刑を宣告した人間の「弱点」になる。
あとになって、違法な銃殺をしたということが採り上げられ、それで追い落とされては叶わないと中国人は考える
5、そこで彼等が頼りにするのが「言葉」となる。だから文化大革命では糾弾集会にかけ、徹底的につるし上げた。とにかく、相手を精神的に追い詰めて「自白」を取る。そうしなければ、中国では毛沢東のような権力者であっても人一人殺せないのである。
日本なら、よく正直に自白した、改悛の情有りと、罪一等減じられることもあるが、中国では待ってましたとばかり銃殺に遭う。この傾向が極端にまで進むと、いくら悪いことをやっていても、口先で「やっていない」といい続ければ、中国人はだれも文句が言えなくなるわけである。
中国人は問題にするのは、その人間の本心ではなく、言葉なのだから。

中国人の思考方法がここまで、自分中心的に出来ているとは、日頃から中国人を見聞きする中で感じてはいましたが、相当な驚きです。著者の分析には多少エキセントリックなところが感じられなくも無いのですが、長年の中国への関わりから書かれたものなので、かなりの説得力があります。
2000年以上の間、中国人は絶えず外敵の侵略の危険性に晒され、かつ実際に異民族の支配下に長く置かれる経験を通して、国家や他人に対しては決して信頼しない、頼らないというメンタリティが形成されたと考えられます。そして唯一信頼、頼れるのは不変のものとしての血族のみであると考えるように至った。
この中国人の思考方法が2千年の歴史の積み重ねから出来上がったものだとすると、ちょっとやそっとでは消えるものでは無さそうです。
むしろ、こういう中国人の潜在的な思考方法を念頭に置きながら、今後中国人と、いやおう無く関係せざるを得ない状況に対処していくことが必要になりそうです。
ただしまた、私たちは、永遠に変わらない観念もまたありえないことを信じつつ、世界と付き合うことが求められているのではないでしょうか。


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