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民族対立が生んだ中国秘密結社「幇会」

Posted By nishipa On 2009年8月29日 @ 11:53 PM In Ⅴ中国文明 | 5 Comments

こんばんは。
中国の裏の支配者といえば、華僑、幇(紅幇・青幇)、栄家(赤い資本家)などが思い浮かびますが、今回は、中でもチャイナマフィアと呼ばれる「幇会」についてお伝えします。
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●「幇」組織の構成  (リンク [3])より

集団化された中国人、または華人の組織は通常、「幇」と呼ばれる。従って、華人社会を理解するには、幇に触れる必要がある。幇は、中華民族独特なものである。中華民族の多元一体の複合要素の中で社会のバランスを維持するために、幇という集団が生まれたり、消えたりする歴史が千数百年間も繰り返されてきた。
幇は基本的に、秘密主義的な幇:「幇会」と、公開的な幇:「幇派」とに分けられ、闇社会の主流は「幇会」である。

 幇          
 └─幇会───政  治―洪門、三合会、致公堂、等
 │     └マフィア―天地会、義興、義福、海陸山、小坤堂、等
 │
 └─幇派───血縁───姓(苗字)
 │     └地縁───省
 │          └県
 │          └郷
 │          └村
 └──────業縁───業種
            └専門職
          
●「幇」発生の起源から (リンク [4])より

黒社会と総称されている中国系マフィアの起源は、明末清初に現れた「幇会(秘密結社)」であると言われている。
古代より、中国では、一種の同業組合的な民間組織が、自然発生的に各地域で誕生してきた。
たとえば、船を使った運輸業者たちは、蘇川幇、揚州幇、上江幇、江西幇などと呼ばれる結社を、両替商を営んでいた者たちは、山西封幇、安徽幇、四川幕などの団体を組織していた(「幇」という言葉は、中国語でグループ、仲間といった意味合いを持っている)。
月日のたつうちに、こうした民間結社の多くは、内部の機関を整え、活動のための資金も充実させていくなど次第にその規模を拡大していき、また、構成員の資格も同業者に限ることをやめ、その数を増やしていった。
さらに、17世紀中頃に、明朝が倒れ、新たに満州族を主体とした清朝が起こると、異民族支配に反感を抱く勢力が、これらの結社の中から現れ始める。
彼らは「反清復明」のスローガンの元に、広く民衆を糾合し、清朝政府に対し組織的な抵抗を続けた。
これが、幇会である。
幇会は、清朝末期になると、孫文率いる革命グループと結びつき、1911年に起こった辛亥革命の成功に大きな役割を果たすこととなる。
さらに、中華民国成立から、衰世凱の独裁、軍閥の割拠、北伐の完了に至る動乱の時代の中で、時の権力者と結託しながら、その力をますます強化していった。
そして、1920年代から30年代にかけて、幇会は最盛期を迎えることとなる。

●反異民族支配の源流 (リンク [5])より

中華民国の内戦は、中国史上に類例をみない空前の人間同士の殺し合いであった。唐の後の「五代十国」の内乱に類似しているが、社会争乱の状況は、五代以上の天下大乱であった。
ではなぜ、中華民国の時代に入ると、突如天下大乱になったのだろうか。それは、文明、文化、政治、社会、経済の要因からその根源をさぐってみなければならない。
北洋軍閥と南方革命軍閥の対決は、たんに南京政府や広東政権と北京政権の中華民国の政権をめぐる争奪だけではなく、その背後には文明、文化的に「南船北馬」に象徴される黄河文明と長江文明の対立があった。春秋時代の尊王攘夷の「夷」とは楚越を指すものであり、南北の対決は蒋介石の北伐後に至るまで、南人と北人の文化摩擦としてつづいた。中国内部にひそむ文明の衝突である。

上記は中華民国時代の話しですが、幇会にも同じことが言えるのではないか。
幇会は主要には江南地区を中心に発生しており、清朝による異民族支配を契機に組織され拡大していってるが、その背景には、古代からの南北間の異民族対立が根強く横たわっているのではないか。
江南系、長江流域といえば、道教の発祥の地、奥地の雲南省には未だに母系制が残る民族もいる、古くは長江文明滅亡時には海を渡って日本に渡来してきている、ヤマト朝廷の源流は雲南の農耕民族と江南系海洋民族の和合合体とも云われている、など日本との関わりも深いがあまり追求できていないところでもあります。
中国史を見ていく上では、長江文明から続く江南系に注目してみるのも面白いかも。


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