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地名から歴史を読み解く☆宇陀☆

こんにちは~
カナです
今回は奈良県・宇陀の地名から、歴史を読み解きます
地名の由来から、どんな地理的特徴があるのか
どんな人が住んでいたのか?いろ~んなことがわかるんです
では今回も楽しんでいってくださいね~
いつもありがとうございます
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それではさっそく、榛原・室生・龍穴の3つの地名の由来を紹介します

榛原(はいばら)町
宇陀郡の北東部、宇陀山地の入り口にあたり、名張へ抜ける伊勢街道、高見峠から櫛田川上流へ抜ける本伊勢街道、柳生へ抜ける道、吉野へ抜ける道が交叉する交通の要衝です。
・・略・・
この「はいばら」は、マオリ語の 「ハイプ・アラ」、HAIPU-ARA(haipu=place in a heap;ara=way,path)、「高い場所にある道路(が通る場所)」 の転訛と解します。
室生(むろう)村 ・龍穴
宇陀郡の北東部の山間に室生村があります。 室生川の厳しい渓谷を遡った山里に、女人高野として知られる室生寺があります。その上流には奇岩が屏風のようにそびえる場所に式内社龍穴(りゆうけつ)神社が鎮座し、祈雨、止雨の神として信仰され、室生寺はその神宮寺として成立したともいいます。
 この「むろう」は、マオリ語の「ム・ロ・フ」、MU-RO-HU(mu=silent;ro=roto=inside;hu=swamp,hollow,hill)、「静かな内側(山奥)の丘(または穴のように開けた場所)」 の転訛と解します。
 この龍穴神社の「りゆうけつ」は、マオリ語の 「リウ・ケツ」、RIU-KETU(riu=valley,belly;ketu=remove earth by pushing or digging with a blunt implement)、「粗く掘られた渓谷」 の転訛と解します。ポリネシア語で解く日本の地名・日本の古典・日本語の語源 [3]

室生の洞窟は、天皇一族に冷たい水を運ぶための、氷室として利用されていたようです
高貴な人が死んだときにもがりとして、洞窟で死体を保管?する為に利用されたとも言われています
室生と天皇一族のつながりが見えてきます
次に、宇陀(菟田野)・宇賀志・安騎野の3つを見てみましょう

宇陀(うだ)・菟田野(うたの)
ウタ(ダ)は、宇田、宇陁などの文字を充当しているが、大宇陀町の大は美称であり、菟田野の野は普通名詞である。ウタはウ(大)タ(田)で、広い台地を意味する古語である。と説かれているが、事実、ウタは古代農耕に適した地域の呼称である。
『菟田野の民俗』代表 倉田正邦より

このウタに野を足して菟田野、川を足して宇陀川、山を足して宇陀山、となります。

宇賀志(うかし)安騎野(あきの)
ウカ・ウケ・ケは稲(穀物)の精霊を意義する古語である。・・略・・現在、民間に残るものは宇賀神、お宇賀さま、オガノカミなどと称し、東北地方から四国に及び、農業神として信仰されている。・・略・・すなわち、ウカは主要産物の稲霊-農業の神を意義する古代語である。
このウカの地に秋の豊かな稔りを象徴するアキ(秋、安騎)の地名の起こるのは当然であろう。(安騎野)
『日本地名伝承論』 池田末則 平凡社

このウカがウカチになり、神武東征のエウカシ・オトウカシに繋がります
宇陀の地名は
地理的特徴をそのまま名づけた地名が多い
古代地名と呼ばれる、古語やマウリ語が由来の地名が多い
つまり、縄文時代には、人が住んでいたことがわかります
榛原の地名から、交通の要塞であること
ウダ・宇賀志・安騎野の地名から、とても豊かな稲作地であったこと 室生の地名から、天皇一族とつながりが深いこと
などがわかります
地名を調べることで、宇陀のまだまだ知らない一面が発見できそうです
みなさんも一度お住まいの場所など調べてみてください
誰も知らない意外な一面がありますよ~
今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました~

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