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イエス・キリストって、どんな人?

こんばんは~
キリスト教ってどんな宗教? [1]に続いて、今日は、その始祖イエス・キリスト に迫ってみます!
まずは、国語辞書 より基本的なことを。

イエス・キリスト
[前4ころ~30ころ]キリスト教の始祖。パレスチナのナザレの大工ヨセフと妻マリアの子として生まれた。30歳ごろバプテスマのヨハネから洗礼を受け、ガリラヤで神の国の近いことを訴え、宣教を始めた。ペテロなど12人の弟子と活動を続けたが、ユダヤ人に捕らえられローマ総督により十字架刑に処せられた。その死後3日目に復活したと確信した弟子たちはイエスをメシア(救世主)と信じ、ここにキリスト教が始まった。

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この写真のように、十字架刑に処せられたイエスはなじみがありますよね。でも彼が、どんな人で、何をしたのか、そしてそのこととキリスト教の教えとの関係は・・・? 気になることがいっぱいでした
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●イエスが登場した時代の様子は?
当時のユダヤ人社会は戒律重視の律法主義が主流でした。律法主義が厳しく言われれば言われるほど、結果として貧乏人はどんどん救われなくなります 。極端に言えば救われるのは金で戒律を守ることのできる人だけになるんです。
具体的な例を挙げると、安息日には火をともしてはならないので、金持ちはお金で人を雇って料理を作らせて 食べていたのです。でも貧しい者はそんなことできない。でも食べないと死んじゃうから、戒律を破らざるを得ない。→救われない というわけなんです
そして、ローマの支配の下で重税をかけられて、貧しい人々がどんどん増えていたのが当時のパレスチナ地方なんです。
●イエスが民衆の支持を得たのはなんで?
こういう状況の中で、イエスは登場し、民衆の支持を得ます。
かれは、最も貧しい人々、戒律を破らなければ生きていけない人々、その為に差別され虐げられた人々の立場に立って説教をするんです。「戒律なんて気にしなくてよい。あなた方は救われる」と言い続けるんです。
例えば売春婦  売春などは戒律破りの最たるものですが、恵まれない女性が最後にたどり着く生きる手段でした。そういう女性にイエスは「あなたは救われる」と言う。
それから、ライ病の患者  ハンセン氏病ですね。ユダヤ教では、病気そのものが神からの罰として考えられていて、ひどく差別されていました。イエスはそんな人のところにもどんどん入っていく。そして「大丈夫、救いはあなたのものだ」と言う。

これが、どれだけ衝撃的だったか、人々の胸を揺さぶったか、想像力を働かせて下さい。by『世界史講義録』さん

当時は限られた特権階級しか医療を受けることができなかった社会でした。イエスが行った治療行為自体は他の人と変わらなかった(=奇跡ではなかった)らしいので、虐げられ、現実に可能性を見出しようもなかった民衆に対して行ったというところが、イエスが支持を集めていった理由なのでしょう。
●イエスの布教活動と磔(はりつけ)
イエスは30歳をこえたあたりから突如布教活動を開始します。
イエスはあくまでもユダヤ教徒です。ですから、この時は新しい宗教を創ろうと考えていたわけではなく、律法主義に偏っているユダヤ教を改革しよう と考えていたのだと思われます。

イエスの教えの特徴のまとめ
1.ユダヤ教の戒律を無視。
  最も基本的な戒律の安息日も平気で無視する。こんな言葉が残っている
  そう。
  「安息日が人間のためにあるのであって、人間が安息日のためにあるの
  ではない」
2.階級、貧富の差をこえた神の愛を説いたと言われます。
  身分が卑しくても、貧乏でも、戒律を守れなくても神は愛し救ってくれ
  る。
3.病癒し

ユダヤ教の戒律は破ったかもしれないけれど、イエスは別に犯罪を犯したわけではありません。しかし、戒律を守ることで集団を統合してきたユダヤ教指導者たちにとっては、そんなイエスを好き勝手にさせるわけにはいきません。是非とも殺してしまいたいんです
そこで、ローマ総督のところに引き渡すんですがローマ総督もイエスが犯罪者でないことはすぐわかったしユダヤ教徒同士の争いに首を突っ込みたくない。そこで、ユダヤ教の指導者たちは「この男はローマに対する反逆者だ、ユダヤの王と言っている」と言うんです。ローマ総督としては反逆者をほって置くわけにはいかない。結局イエスは反逆者として死刑判決を受けます。
●信者たちはどうした?
実は多くの支持者、信者たちはイエスが逮捕された段階で彼を見捨てて逃げてしまうんです  「こんな人知りません!」なんて言う弟子も
救世主がこんなに簡単に捕まって、しかも死刑になるわけがない。あいつは只の男だったんだ。そんな気持ちだったのかもしれません。救世主なんていってだましやがって!とイエスに憎しみを向ける者もいたようです。
そしてイエスはわずか2年ほど布教活動をしただけで、処刑されてしまいました。まだ30歳をいくつか超えただけでした。
●そんなキリスト教が、世界宗教にまで広がっていくのはなんで?
イエスの死後、彼の残したメッセージは人々の記憶から消え去ってもおかしくはありませんでした。それくらい、少人数の教団でしかなかったし、結束力も弱かった。
なのに!!
イエスの弟子たちは、十字架にかけられて死んだイエスが復活した!と言い出し、活発な布教活動を始めます。
そこで活躍したのが、パウロです。
彼はもともと熱心なユダヤ教徒で、イエスを迫害していた側でした。
そんな彼がなぜでしょう?またパウロは布教のなかで、巧みに『原罪』という意識を浮かび上がらせていきます。
うーん 🙄 、原罪って何だろう?
キリスト教が世界宗教にまで広まったのと、どうも関わりがありそう・・・
だって、イエスはどちらかというと人々の個別の罪を問題にしていたのに、パウロは人類全体の罪を基本においているようなのです。
次はパウロに着目して、キリスト教の拡大を見てゆきます。
引用、参考HP『世界史講義録』 [4]さん

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