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中国は周辺遊牧民が集積し単に膨れあがっただけの大国

先日のtanoさんのコメント

まずは中国がおかれてきた外圧状況を分析して、古代中国はなぜ大国となったのか?現代の中国はなぜその体質を変えることができないのか?環境の変化に適応できなかった恐竜のように超大国中国もまた激変する社会に適応できない事態を迎えているのかもしれません。

古代中国からここまでなぜ大国となったのか 少し、いろんな切り口でみていきたいと思います
今日は「民族」を視点にしてみたいと思います。現代中国は、漢民族+少数の55の民族から形成されています。これほど民族が多い国もかなり珍しいのではないでしょうか
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byさーね
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まずは、少数民族はどのような出自か?この辺は、以下のサイトとこの記事巻末のサイトを見てください。まだ未解明な民族もあります。
中国少数民族一覧表 [3]
出自がはっきりしていない民族もありますが、概ね以下のような民族系統が支配的です。
モンゴル系
テュルク系
ツングース系
チベット系

いずれも、その背後には遊牧の歴史があります。チベット系も歴史をたどると、中国北部の東胡(古代中国では遊牧民)から出た民族であるようです。
そうではない部族はこの中でも数えるほど。ミャオ族・シュー族・ヤオ族・コーラオ族・ワ族・ドアン族・プーラン族・カオシャン族・キン族でしょうか。どうも遊牧以外の民族が圧倒的に少ない。
人口の92%を占める漢民族も、遊牧の血筋が混合した可能性が大いにあります。

漢民族の起源
漢民族は今、確実に知られているかぎりでは、紀元前10世紀ごろ、おそらく西北方の中央アジアから「中原地方」といわれる大陸の中心部に入ってきた周という部族が黄河流域に定着し、徐々に周辺の諸部族を同化してゆく過程の中でできあがったものである。(るいネット 漢民族とはなんだろう? [4]より)

古代の周王朝は、遊牧民であった姜族と結束し、殷王朝を打倒しました。

このブログで報告されている以下の記事も参考にしてください。
波状的に遊牧民がやってきた古代中国 ~殷(商)・周~ [5]

ここで、現代中国の人口13億人を遊牧民族系統とそうでない系に分けて比較してみましょう。(ちょっと大づかみすぎるかもしれませんが
遊牧民族系:12.9億人
上記以外の民族:723.1万人

⇒圧倒的に、遊牧民族系が多い。
遊牧民族系以外は、先にあげた少数民族の人口推定(中国少数民族一覧表 [3]より)を合計しました。
中国は、北方と西方から次々と遊牧民族がやってきて、争い,勃興した歴史です。広大な領土を掠奪しあい、民族同士は決して一枚岩にはならない。その結果、単に人口が膨れ上がった大国になったのではないでしょうか。
現代の地域格差拡大や地方での汚職や横領などの不祥事の横行は、単に民族が集積しただけで、国として統合できない事の表れ。歴史にそのルーツを辿るとすれば、遊牧民族の単なる集まりだから、統合できないのではないでしょうか。
他参考サイト
中国55の少数民族一覧 [6]
ウィキペディア 中国の少数民族 [7]

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