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エジプト発~貴重品として世界に広まった“ネコ”

こんばんは 🙂
さーねさんの鹿 [1]に続いて、ネコの話題です
現在の家畜(~ペット)といえば、なんといっても犬や猫ですが、古代はどうだったのでしょう?
羊や犬に牛や豚などはすぐに思い浮かびますが、ではは???
なんか大して役に立ちそうにないし、食べてもまずそうだし、、、
でも、縄文にはネコの土偶?があるらしい。
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 山梨県御坂町上黒駒出土 縄文時代(中期)
うーん、これってネコに見えますか??
縄文時代から猫っていたのかな~?
ということで、ネコのルーツを探ってみました 🙂
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●ネコの祖先は?
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この図はネコの系統図です。56nyan [4]さんよりお借りしました。
ネコは動物学的には、脊椎動物門-哺乳網-食肉目-ネコ科のネコ亜科-ネコ属-イエネコという分類となっています。ネコ科を「チーター亜科」「ネコ亜科」「ヒョウ亜科」の三つに分けています。で、イエネコの祖先はと言うと、図のように肉食哺乳類の祖先であるミアキスから進化したもので、約13万1000年前に中東の砂漠等に生息したリビアヤマネコであることが判明しています。
●飼い猫の起源はエジプト

>古代エジプトでは、農耕が発達し始め穀物などを穀倉に貯蔵していました。しかし、穀倉にはネズミなどの害獣がつき穀倉はあらされていました。そのネズミを駆除してくれたのがヤマネコでした。
>エジプト文明では猫は神の化身として崇められていました。オス猫は太陽神ラーの、そしてメス猫は、生殖と豊穣を司るバスト神の(身体は人間、頭は獅子の女神)象徴でした。このように神々の化身として崇拝の対象とされていたネコはエジプト王家を初めとする貴族の寵愛を受けました。ネコが国外持ち出し禁止となったのもこのような背景があったからだと考えられます。(リンク) [5]
>古代エジプト人の厳しい管理にも関わらず猫は次第に世界へ広がっていくことになります。
海上貿易に長けたカルタゴのフェニキア人によってエジプトの猫達は密かに世界へと連れ出されちゃうのです。そもそも宗教的に感覚の無い彼らには、積み荷をネズミから守ることだけが目的だったのです。でもめずらしい動物なのと本来の猫の魅力とで猫自体が高い商品となることに気が付いてしまったのですよ。そしてエジプトの猫はやがてアラビア、ヨーロッパ、インドへ広まり、中国や日本へ、また南アメリカ大陸まで広がりました。 (リンク) [6]

以上から、最初は農耕が始まって以降の穀物を守るために重宝され、神聖化され、以降は貴重な商品として海外に持ち込まれれては世界中に広がっていったようですね。
●さて、日本においては、
 ・猫が文献に初めて登場するのは平安時代初期の説話集『日本霊異記』においてです。それ以前の『古事記』『日本書記』『万葉集』には残念ながら猫のことは全く見ることができません。
 ・宇多天皇(菅原道真を登用した)の日記(889年2月26日御記)には、太宰府から献上された「真っ黒い唐猫」の様子が詳しく記述されています。
●仏教伝来→貴族発

日本に猫が移入したのは、奈良時代。中国から貴重な教典を輸入する際、鼠害から守るために一緒に連れてこられたといわれている。しかし、奈良時代の古典、『古事記』『日本書紀』『万葉集』には、猫に関する記述がまったく見られない。 (猫雑学) [7]
・「枕草子」「源氏物語」「更科日記」にも猫が登場していることから、「日本猫」のルーツは、今から約1100年前に大陸から渡来した「唐猫」が、貴族の間で飼育されるようになり、やがて、数を増やした猫たちは次第に庶民の手に入り、もしかすると、日本古来の土着の猫と交わり、「オリジナルな日本猫」として拡大されたと考えられます。 (日本猫歴史) [8]
猫をペットとして飼うようになったのは、平安時代はじめころで、猫は中国から輸入された、たいへん貴重な動物でした。そこで、この貴重な猫が逃げたり、盗まれたりしないように、ひもでつながれて飼われていました。これは、平安時代の『源氏物語』や、鎌倉時代の『石山寺縁起』などの絵巻物にも、首に縄をつけられて飼われている猫が描かれていることからも、明らかです。 (リンク) [9]

どうやら奈良以前の日本ではヤマネコのみで、イエネコは中国から輸入されて以降、まず貴族の間で愛玩されるようになったようです。
あの土偶はヤマネコかもしれない
また最初は、西洋では穀物を守るため、日本では経典を守るためとネコの役割に注目されたのでしょうが、それゆえ貴重品として扱われ、貴族を中心に貢物や贈り物~商品として商人の手によって広がっていったと推測されるのも興味深い事実です。
現在のブームのように、役割をもぎ取っては“猫可愛がり”するのも考えものですが、ペット化したのも意外に古かったのですね。 😮
 子年のetoでした 🙁

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